ニクズク
ニクズク(クロンキスト体系) | ||||||||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Myristica fragrans Houtt. (1774)[1] | ||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||
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和名 | ||||||||||||||||||||||||
ニクズク | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Nutmeg |
ニクズク(肉荳蔲、学名:Myristica fragrans)は、インドネシアのモルッカ諸島(別名、香料諸島)原産のニクズク科の常緑高木の一種である。香辛料のナツメグおよびメースの主要な源として重要である[3]。中国の広東省や雲南省、台湾、インドネシア、マレーシア、カリブ海のグレナダ、インドのケーララ州、スリランカ、南米を含む熱帯地方各地で広く栽培されている[3][4]。陶穀の清異録には「脾家瑞気」の別名がある[5]。
生薬としての種皮を取り除いた種子もニクズク(ラテン語: Myristicae semen)と呼ばれる[6]。
解説
[編集]ニクズクは常緑樹であり、樹高は通常5–15 mであるが、ティドレでは20 mや30 mに達することもある。互生葉の色は濃い緑色で、長さは5–15 cm、幅は2–7 cm、葉柄はおよそ1 cmである。ニクズクは雌雄異体性である、すなわち「雄」または雄花と「雌」または雌花が別の植物体上に出てくる。しかし、まれに両方の種類の花をつける固体もある。花序は釣鐘形、薄黄色でいくぶん蝋分が多く、肉厚である。雄花は1つから10の群として配置され、それぞれが長さ5–7 mmである。雌花は1つから3つとより小さな群であり、長さは最大10 mmと雄花よりいくぶん長い[7]。
雌株は滑らかな黄色の卵形またはナシ形の果実を付ける。果実の長さは6–9 cm、直径は3.5–5 cmである。果実は肉厚の殻を持つ。熟すと、殻は果実の全長にわたる隆線に沿って半分に割れる。中には紫色–茶色の艶のある種子がある。種子の長さは2–3 cm、幅はおよそ2 cmで、赤色または深紅色の仮種皮で覆われている。種子は香辛料のナツメグの、仮種皮はメースの基源である[3][7]。
分類
[編集]ニクズクは、1774年にオランダの植物学者マールテン・ホッタインによって二名法 による学名が与えられた。それより以前にもゲオルク・ルンフィウスらによって記載されていた[8]。種小名の fregrans は「良い香りの」という意味である[9]。
シノニム
[編集]- Aruana silvestris Burm.f.
- Myristica aromatica Sw.
- Myristica aromatica Lam.
- Myristica moschata Thunb.
- Myristica officinalis L.f.
- Palala fragrans (Houtt.) Kuntze[2]
画像集
[編集]-
なっている実
-
ニクズクの未熟果
-
熟したニクズク果実
出典
[編集]- ^ “Myristica fragrans Houtt.”, Tropicos 2014年6月7日閲覧。
- ^ a b The Plant List. “Myristica fragrans”. 2019年6月19日閲覧。
- ^ a b c “Myristica fragrans Houttuyn”, Flora of China (eFloras.org) 2014年6月7日閲覧。
- ^ "Myristica fragrans". Germplasm Resources Information Network (GRIN). Agricultural Research Service (ARS), United States Department of Agriculture (USDA). 2014年6月7日閲覧。
- ^ 『清異録 江淮異人録』上海古籍出版社、2012年。
- ^ “生薬詳細 ニクズク”. 薬用植物総合情報データベース. 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 薬用植物資源研究センター. 2019年6月18日閲覧。
- ^ a b Orwa, C.; Mutua, A.; Kindt, R.; Jamnadass, R. & Simons, A. (2009), “Myristica fragrans”, Agroforestree Database: a tree reference and selection guide (version 4.0) 2014年6月7日閲覧。
- ^ Houttuyn, M. (December 1774), Natuurlijke Historie, 2, p. 333 2014年6月7日閲覧。
- ^ Hyam, R. & Pankhurst, R.J. (1995), Plants and their names : a concise dictionary, Oxford: Oxford University Press, p. 198, ISBN 978-0-19-866189-4