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ホンオニク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ニクジュヨウから転送)
ホンオニク
ホンオニクの花
分類APG III
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : キク類 asterids
階級なし : 真正キク類I euasterids I
: シソ目 Lamiales
: ハマウツボ科 Orobanchaceae
: ホンオニク属 Cistanche
: ホンオニク C. salsa
学名
Cistanche salsa (C.A. Mey.) Beck1895[1]
シノニム
  • Cistanche salsa var. albiflora P.F. Tu & Z.C. Lou
  • Phelipaea salsa C.A. Mey.
和名
ホンオニク
亜種

Cistanche salsa var. longidens Gilli, 1971[2]

ホンオニク(学名:Cistanche salsa)は、ハマウツボ科ホンオニク属英語版フランス語版ロシア語版の多年生草本。

分布

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中国内陸部から内蒙古中央アジアの乾燥地に分布する。

生態

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アカザ科の植物の根に全寄生する寄生植物で光合成を行わない。

形態

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高さは10–45cm。は多肉質で直立し無分岐または稀に2-3分岐する。多肉質で長円形–卵状披針形で0.6–1.6cm × 5–8mm、退化して鱗片化し茎の周囲を覆う。花序は茎頂につき8–20cm、は卵形-卵状披針形で1–1.5cm、縁に黄白色の長軟毛が密生し、背軸側に細軟毛が散生する。小苞は卵状披針形で萼とほぼ同じ大きさである。は淡黄色-白色、鐘形で長さは花冠の約13、裂片は5枚、長円形–亜円形で2.5–3 × 3–3.5mm。花冠は筒形–鐘形で2.5–4cm、花冠筒は白色・黄白色、裂片は5枚で薄紫色・紫色、亜円形で5–7 × 5–7mm。花糸は1.2–1.4cm、は長卵形で約2.5mm、基部は突起状で白色の長軟毛が密生する。子房は卵形、花柱は1.6–2cm、無毛で宿存し、柱頭は亜球形。は卵形–長円形、1–1.4cm × 8–9mm。種子は亜球形で直径が約0.5mm。5–6月に開花、6–9月に結実する。

利用

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ホンオニクの肉質茎を乾燥したものは “ニクジュヨウ”(繁体字中国語: 肉蓯蓉簡体字中国語: 肉苁蓉、“ニクショウヨウ” ともいう)と呼ばれ、滋養強壮作用を有する生薬として用いられる。ニクジュヨウは黒褐色で甘い香りがする。ニクジュヨウの主な有効成分はフェニルプロパノイド配糖体やモノテルペンである。

ニクジュヨウは、薬用酒である養命酒養命酒製造)、遼伝来福酒(薩州濵田屋[3][4]、プラントテクノロジー[5][6])、生薬配合の滋養強壮剤であるゼナ大正製薬)、ナンパオ田辺三菱製薬)、ユンケル黄帝ゴールド佐藤製薬)、ユースゲンキングエスエス製薬)などに配合されている。

脚注

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  1. ^ Cistanche salsa Tropicos
  2. ^ Cistanche salsa var. longidens Tropicos
  3. ^ 【リキュール】遼伝来福酒900ml 14度”. 薩州濵田屋 (2017年9月18日). 2018年5月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月1日閲覧。
  4. ^ 【リキュール】遼伝来福酒720ml 30度(化粧箱入り)”. 薩州濵田屋 (2017年9月18日). 2018年5月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月1日閲覧。
  5. ^ 株式会社 プラントテクノロジー”. プラントテクノロジー (2017年5月1日). 2018年5月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月1日閲覧。
  6. ^ 荒漠肉蓯蓉配合健康酒 遼伝来福酒30°”. プラントテクノロジー (2017年5月1日). 2018年5月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月1日閲覧。

参考文献

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  • 難波恒雄『原色和漢薬図鑑 改訂版』保育社、2000年。ISBN 978-4586300570 
  • ニクジュヨウ(医薬品・健康 品) (PDF) 」BFPRO(公益財団法人 国際緑化推進センター) 2018年3月4日。
  • Cistanche salsa(英語)
  • Cistanche and Endangered Species Issues Affecting the Herb Supply(英語)