出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
この項目「
ド・ブランジュ空間 」は翻訳されたばかりのものです。不自然あるいは曖昧な表現などが含まれる可能性があり、このままでは読みづらいかもしれません。(原文:
en:De Branges space )
修正、加筆に協力し、現在の表現をより自然な表現にして下さる方を求めています。
ノートページ や
履歴 も参照してください。
(2017年3月 )
数学 において、ド・ブランジュ空間 (ドブランジュくうかん 英 : de Branges space ) とは、関数解析学 上の概念であり、ド・ブランジュ関数 を用いて構築される。
この概念の名前は、この空間に関する多くの定理、特にヒルベルト空間としての性質について証明し、それらを用いてビーベルバッハ予想 を証明したルイ・ド・ブランジュ にちなむ。
ド・ブランジュ関数 (de Branges function ) とは、
C
{\displaystyle \mathbb {C} }
から
C
{\displaystyle \mathbb {C} }
への整関数 E のうち、複素平面 の上半平面 に属する全ての z について不等式
|
E
(
z
)
|
>
|
E
(
z
¯
)
|
{\displaystyle |E(z)|>|E({\bar {z}})|}
が満たされるものをいう。
あるド・ブランジュ関数 E に対して、ド・ブランジュ空間 B (E ) は次を満たす整関数 全体と定義される。
F
/
E
,
F
#
/
E
∈
H
2
(
C
+
)
{\displaystyle F/E,F^{\#}/E\in H_{2}(\mathbb {C} ^{+})}
ここで、
C
+
=
{
z
∈
C
|
I
m
(
z
)
>
0
}
{\displaystyle \mathbb {C} ^{+}=\{z\in \mathbb {C} |{\rm {Im(z)}}>0\}}
は複素平面の上半平面、
F
#
(
z
)
=
F
(
z
¯
)
¯
{\displaystyle F^{\#}(z)={\overline {F({\bar {z}})}}}
、
H
2
(
C
+
)
{\displaystyle H_{2}(\mathbb {C} ^{+})}
は上開半平面上の通常のハーディ空間 である。
ド・ブランジュ空間は、次の条件を満す整関数 F 全体として定義することもできる。
∫
R
|
(
F
/
E
)
(
λ
)
|
2
d
λ
<
∞
{\displaystyle \int _{\mathbb {R} }|(F/E)(\lambda )|^{2}\mathrm {d} \lambda <\infty }
|
(
F
/
E
)
(
z
)
|
,
|
(
F
#
/
E
)
(
z
)
|
≤
C
F
(
Im
(
z
)
)
(
−
1
/
2
)
,
∀
z
∈
C
+
{\displaystyle |(F/E)(z)|,|(F^{\#}/E)(z)|\leq C_{F}(\operatorname {Im} (z))^{(-1/2)},\forall z\in \mathbb {C} ^{+}}
あるド・ブランジュ空間 B (E ) に対し、次の様にスカラー積を定義する。
[
F
,
G
]
=
1
π
∫
R
F
(
λ
)
¯
G
(
λ
)
d
λ
|
E
(
λ
)
|
2
{\displaystyle [F,G]={\frac {1}{\pi }}\int _{\mathbb {R} }{\overline {F(\lambda )}}G(\lambda ){\frac {\mathrm {d} \lambda }{|E(\lambda )|^{2}}}}
このような積を持つド・ブランジュ空間はヒルベルト空間 であることを証明できる。
Christian Remling (2003). “Inverse spectral theory for one-dimensional Schrödinger operators: the A function”. Math. Z. 245 : 597–617. doi :10.1007/s00209-003-0559-2 .