ドロガメ属
ドロガメ属 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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トウブドロガメ Kinosternon subrubrum
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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タイプ種 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Kinosternon scorpioides |
ドロガメ属(ドロガメぞく、Kinosternon)は、爬虫綱カメ目ドロガメ科に属する属。ドロガメ科の模式属。
分布
[編集]アルゼンチン、アメリカ合衆国、エクアドル、エルサルバドル、ガイアナ、グアテマラ、コスタリカ、コロンビア、スリナム、ニカラグア、パナマ、パラグアイ、ブラジル、ベネズエラ、ベリーズ、ペルー、ボリビア、ホンジュラス、メキシコ[1][2][3][4]
形態
[編集]最大種はサソリドロガメで最大甲長27センチメートル[4]。最小種はバジャルタドロガメで最大甲長10センチメートル[5]。腹甲は科内ではやや大型で[1]、腹甲の正中線の直線距離(腹甲長)は背甲の正中線の直線距離(背甲長<単に甲長と呼ばれるのはこの背甲長のことが多い>)の約90%[6]。腹甲にある正中線上の左右の甲板の継ぎ目(シーム)の長さは、喉甲板ではなく他の甲板がもっとも短い[6]。胸甲板は三角形に近い形状[6]。胸甲板と腹甲板、腹甲板と股甲板のシームに2つの蝶番があり可動させることができる[1]。カメ目では本属のみ腹甲に2つの蝶番がある[6]。属名Kinosternonは「動く胸」の意で、蝶番に由来する[1]。多くの種は腹甲を折り曲げると背甲との間に隙間がなくなるが、腹甲が小型な種では背甲との間に隙間ができる種もいる[1]。
分類
[編集]以前は腹甲が小型な種もいることなどからニオイガメ属を本属に含める説もあったが[6]、形態的差異や本属およびニオイガメ属がそれぞれ単系統群と推定されているため有力ではない[1]。
- Kinosternon abaxillare チアバスドロガメ Central Chiapas mud turtle
- Kinosternon acutum ハナナガドロガメ Tabasco mud turtle
- Kinosternon alamosae アラモスドロガメ Alamos mud turtle
- Kinosternon angustipons キンタロドロガメ Narrow-bridged mud turtle
- Kinosternon baurii ミスジドロガメ Striped mud turtle
- Kinosternon chimalhuaca ハリスコドロガメ Jalisco mud turtle
- Kinosternon cora コラドロガメ Cora mud turtle
- Kinosternon creaseri クリーザードロガメ Creaser's mud turtle
- Kinosternon dunni ダンドロガメ Dunn's mud turtle
- Kinosternon durangoense ドゥランゴドロガメ Durango mud turtle
- Kinosternon flavescens キイロドロガメ Yellow mud turtle
- Kinosternon herrerai ハーレラドロガメ Herrara's mud turtle
- Kinosternon hirtipes ザラアシドロガメ Mexican rough-footed mud turtle
- Kinosternon integrum サラドロガメ Mexican mud turtle
- Kinosternon leucostomum シロクチドロガメ White-lipped mud turtle
- Kinosternon oaxacae オアハカドロガメ Oaxaca mud turtle
- Kinosternon scorpioides サソリドロガメ Scorpion mud turtle
- Kinosternon sonoriense ヒゲナガドロガメ Sonoran mud turtle
- Kinosternon steindachneri フロリダドロガメ Frorida mud turtle
- Kinosternon stejnegeri アリゾナドロガメ Arizona mud turtle
- Kinosternon subrubrum トウブドロガメ Eastern mud turtle
- Kinosternon vogti バジャルタドロガメ Vallarta mud turtle
生態
[編集]半水棲もしくは水棲[1]。科内では陸棲傾向が強く、陸にあがったり日光浴を好む傾向がある[1]。砂漠内や乾季に干上がる水場に生息し、陸づたいに水場を移動する種もいる[1][2][4]。
食性は動物食傾向の強い雑食か雑食[1]。陸棲傾向の強い種は陸上でも採食を行う[1]。
繁殖形態は卵生。
人間との関係
[編集]ペットとして飼育されることがあり、日本にも輸入されている。
画像
[編集]-
ミスジドロガメ
K. baurii
参考文献
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k 安川雄一郎 「ドロガメ属の分類と自然史(第1回)」『クリーパー』第53号、クリーパー社、2010年、27-55頁。
- ^ a b 安川雄一郎 「ドロガメ属の分類と自然史(第2回)」『クリーパー』第54号、クリーパー社、2010年、18-43頁。
- ^ 安川雄一郎 「ドロガメ属の分類と自然史(第3回)」『クリーパー』第55号、クリーパー社、2011年、10-28頁。
- ^ a b c 安川雄一郎 「ドロガメ属の分類と自然史(第4回)」『クリーパー』第56号、クリーパー社、2011年、65-82頁。
- ^ ジェフリー・E・ラヴィッチ/ウィット・ギボンズ 著、冨水明 日本語版監修『カメ大全』エムピージェー、2023年、72頁。
- ^ a b c d e 安川雄一郎 「北米のドロガメ科1 ニオイガメの仲間」『クリーパー』第9号、クリーパー社、2001年、6-7頁。