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ドブクリョウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ドブクリョウ
Smilacis Glabrae Rhizoma
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
: ユリ目 Liliales
: サルトリイバラ科 Smilacaceae
: シオデ属 Smilax
: ドブクリョウ S. glabra
学名
Smilax glabra
和名
ドブクリョウ

ドブクリョウ土茯苓)とはサルトリイバラ科の植物の一種。学名Smilax glabra[1]Smilax glabraの和名をサンキライとしドブクリョウを別名とすることもある[2])。

中国南部、台湾に自生する多年生草本つる性で雌雄異株、7 - 8月頃に白い小花を咲かせる。

生薬

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塊茎は山帰来(サンキライ)という生薬で日本薬局方に収録されている。吹出物、肌あれなどに効果がある(但し、同属植物のサルトリイバラ(S. china)を山帰来とすることもある)。

古くは梅毒の治療薬(梅毒の治療に水銀が用いられていたが、水銀中毒を防ぐために合わせて服用された[3])として知られ、梅毒が大きな問題となっていた江戸時代の日本では、国産が不可能なこともあり毎年のように大量に輸入され、安永6年(1777年)には56万斤もの輸入があった[4]

身近なところでは便秘薬で有名な毒掃丸シリーズ(ドクソウガンE、複方毒掃丸、新ドクソウガンG)に便秘に伴う吹出物、肌あれなどの改善目的で配合されている。

その他の利用

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地方によっては山帰来饅頭と称する蒸し饅頭があり、柏餅の様に、ドブクリョウの葉(多くは近縁のサルトリイバラの葉)で覆われている。通常は2枚の葉を使う。 兵庫県赤穂市の岩佐屋和菓子舗では夏期限定で販売されている。

脚注

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  1. ^ 米倉浩司; 梶田忠 (2003-). “BG Plants 和名-学名インデックス(YList) ナメラサンキライ”. 2015年10月10日閲覧。
  2. ^ ONLINE植物アルバム[リンク切れ]
  3. ^ 羽生和子「江戸時代における輸入唐薬について」『江戸時代漢方薬の歴史』(清文堂、2010年) ISBN 978-4-7924-0925-8 P55・62-63
  4. ^ 羽生和子「江戸時代唐船舶載唐薬・山帰来の日本流入」『江戸時代漢方薬の歴史』(清文堂、2010年) ISBN 978-4-7924-0925-8