トレイン117
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トレイン117は、かつて東海旅客鉄道(JR東海)に存在した鉄道車両(電車)である。同名の観光列車用に117系電車の改装によって製作された[1]。
概要
[編集]2010年(平成22年)夏に、JR東海が飯田線に観光列車「そよ風トレイン117」を運行するためS9編成を改造したものである。
車内から沿線の風景や風を楽しめるようになっている。大垣車両区に所属した。
2013年(平成25年)8月、大垣車両区から西浜松駅へ廃車回送され、他のJR東海所属の117系ともども2014年(平成26年)1月までに廃車された。運用期間はおよそ3年2か月であった。
編成
[編集]登場時
[編集]-
クハ116-203
-
モハ116-45
-
モハ117-45
-
クハ117-23
最終時
[編集]- 1号車 クハ116-207 指定席車
- 2号車 モハ116-45 ウィンディスペース
- 3号車 モハ117-45 指定席車
- 4号車 クハ117-28 指定席車・トイレ設置
- ATS-PT対応の先頭車に変更されるとともに、指定席車3両のラインカラーが中間車に準じたものに変更された。
車内設備
[編集]- 中間車のモハ116-45は客用扉部分に展望柵を設置し、客用扉間の座席を撤去した上で窓に向けて木製ベンチを配した「ウィンディスペース」となっていて、乗客が自由に利用することができる[1]。
- 雨天時等には客用扉を閉じ、窓は防水カーテンを降ろすことにより対応している。
- 他の3両は大型のテーブルが配置されたボックスシートとなっており、飲食等を楽しむことができる[1]。
入線路線
[編集]年表
[編集]- 2010年(平成22年)
- 2011年(平成23年)
- 2月5日、2月19日、2月26日 :大垣 - 弁天島間で 団体臨時列車として運転。
- 2月11日 - 13日 : 飯田 - 駒ヶ根間で「駒ヶ根トレイン117」運転。
- 3月 : 組成変更ならびに塗装変更を行う。
- 3月 : 飯田 - 駒ヶ根間で「駒ヶ根トレイン117」運転。
- 4月 : 名古屋 - 大垣間で「水都大垣トレイン」運転。
- 4月 - 8月 : 豊橋 - 中部天竜間で「そよ風トレイン117」運転。
- 6月 : 名古屋 - 醒ヶ井間で「ほたるトレイン117」運転。
- 9月 - 11月 : 名古屋 - 南木曽間で「宿場町トレイン117」運転。
- 11月19日 - 27日 : 名古屋 - 大垣間で「水都大垣トレイン」運転。
- 2012年(平成24年)
- 1月28日 - 3月4日の土休日 : 静岡 - 御殿場間で「富士山トレイン117」運転。
- 4月1日 - 15日 : 名古屋 - 大垣間で「水都大垣トレイン」運転。
- 6月3日 : 名古屋 - 蒲郡間で団体専用列車「ラグーナ蒲郡10周年記念号」運転。
- 6月 : 名古屋 - 醒ヶ井間で「ほたるトレイン」運転。
- 10月13日 - 11月11日の土・休日 : 名古屋 - 南木曽間で「中山道トレイン」運転。
- 2013年(平成25年)
- 1月27日 - 2月23日の土・日曜 : 静岡 - 御殿場間で「富士山トレイン117」運転。
- 3月30日 - 4月14日 : 名古屋 - 大垣間で「水都大垣トレイン」運転。
- 6月6日 - 9日・13日 - 16日 : 名古屋 - 醒ヶ井間で「ほたるトレイン」運転。
- 7月13日 : 安城 - 由比間にて団体臨時列車として運転。
- 7月14日 : 名古屋 - 中部天竜間で、鉄道友の会主催の団体臨時列車として運転[2]。
- 7月20日・21日 : 豊橋→天竜峡間にて、ジェイアール東海ツアーズ主催の団体臨時列車として運転。21日の運用を最後に引退[3]。
- 8月5日 : 大垣車両区より浜松運輸区へ廃車回送される。
- 12月27日 : モハ116-45以外の3両が廃車[4]。
- 2014年(平成26年)1月27日 : モハ116-45が廃車。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 『117系「トレイン117」編成登場』 ネコ・パブリッシング 鉄道ホビダス「編集長敬白」 2010年7月27日
関連項目
[編集]- JR東海の車両形式
- WEST EXPRESS 銀河 - 本車と同じく117系を改造した車両。
外部リンク
[編集]- GO!観光列車でGO!! - ウェイバックマシン(2014年2月1日アーカイブ分) - JR東海
- ^ “地球環境保全への貢献”. 東海旅客鉄道. 2023年11月29日閲覧。