トリフルラリン
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トリフルラリン[1] | |
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2,6-Dinitro-N,N-dipropyl-4-(trifluoromethyl)aniline | |
別称 トレファノサイド | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 1582-09-8 |
PubChem | 5569 |
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特性 | |
化学式 | C13H16F3N3O4 |
モル質量 | 335.28 g/mol |
外観 | 橙色の結晶 |
匂い | 無臭 |
密度 | 1.06 |
融点 |
46-47℃ |
沸点 |
139-140℃ (@ 4.2 mmHg) |
水への溶解度 | 0.0024 g/100 mL |
危険性 | |
引火点 | 27.5 |
半数致死量 LD50 | 500 mg/kg (ラット、経口) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
トリフルラリン(英: trifluralin)は有機フッ素系除草剤の一種。
用途
[編集]アメリカのイーライリリー社が開発した除草剤で、日本では1966年2月26日に農薬登録を受けた。「トレファノサイド」などの商品名で、野菜畑や花畑、桑畑、茶畑、非農耕地などで、イネ科雑草やハコベなどに対し使用される[2]。2007年9月20日にはヨーロッパで認可が取り消された。
安全性
[編集]半数致死量(LD50)はラットへの経口投与で2,517mg/kg、ラットへの経皮投与で5,000mg/kg以上[3]。一日摂取許容量(ADI)は0.024mg/kg/day[2]。条件により可燃性で、加熱・燃焼により分解し、窒素酸化物やフッ化水素を含む腐食性のある有毒ガスを生じる[4]。 発癌の疑い、および水生生物やミツバチへの毒性がある。日本の食品衛生法による残留基準値は、0.001ppmである。
問題となった事例
[編集]脚注
[編集]- ^ Merck Index, 11th Edition, 9598.
- ^ a b (植村 2002)
- ^ 安全データシート(安全衛生情報センター)
- ^ 国際化学物質安全性カード
- ^ ベトナム産 冷凍バサ切身 回収のお知らせ神栄株式会社プレスリリース(平成22年2月17日)
参考文献
[編集]- 植村振作・河村宏・辻万千子・冨田重行・前田静夫著『農薬毒性の事典 改訂版』三省堂、2002年。ISBN 978-4385356044。