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トプカプトロフィー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
トプカプトロフィー
International Topkapi Torophy
Uluslararası Topkapı Koşusu
開催国 トルコの旗トルコ
主催者 トルコジョッキークラブ
競馬場 ヴェリエフェンディ競馬場
第1回施行日 1991年10月21日
2024年の情報
距離 芝1600メートル
格付け 国際G3
賞金 1着賞金8,000,000トルコリラ
賞金総額14,000,000トルコリラ
出走条件 サラブレッド3歳以上
負担重量 3歳56.5kg、4歳以上60kg、牝馬2kg減
出典 [1][2][3]
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トプカプトロフィー英語: International Topkapi Torophy / トルコ語: Uluslararası Topkapı Koşusu ウルスラルアラス・トプカプ・コシュスゥ)は、トルコイスタンブールヴェリエフェンディ競馬場芝コース1600メートルで行われる競馬競走平地競走[1]トプカピトロフィーとカナ表記される場合もある[4]

国際セリ名簿基準書のパートII国[2]であるトルコにおいて外国調教馬に開放された国際競走のひとつで[1]ボスポラスカップ(芝2400m)とともに毎年9月第1週の週末に行われるインターナショナルレーシングフェスティバルの2日目(日曜日)メインレース[4]

概要

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トプカプトロフィーとボスポラスカップは、トルコ競馬の代表的な国際競走で[4][5]招待競走ではないが、国際セリ名簿基準書のパートI国からの出走に対しては主催者のトルコジョッキークラブから輸送費補助(1万2000〜1万8000ユーロ)が支給される[1]

賞金額においてクラシックディスタンスのボスポラスカップよりマイルの当競走のほうが高額に設定されており、トルコ国内ではガジ賞(ガジダービー)に次ぐ国内第2位の高額賞金競走である[3]。しかし、トルコリラは2018年以来通貨価値下落に見舞われ[6]、トプカプトロフィーは外国通貨に換算した実質賞金額が激減した状況(2017年約3500万円→2022年約1350万円)にあり、外国調教馬の参戦がほとんど見られなくなっている(2022年までの5年間に1頭)[7]

歴史

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トプカプ賞という名称の競走はイスタンブールで国際競走開始以前から開催されており、1970年代まで遡ることができる[7]

1991年、前年で始まった国際競走の拡充を目的としてトプカプトロフィーが創設された[5]。翌1992年にインターナショナルレーシングフェスティバルの日程に組み入れられ、1999年から9月上旬の週末にボスポラスカップと同日開催する日程が定着した[8]2003年に国際セリ名簿基準書のパートIIに記載されてブラックタイプ競走に昇格[9]

2007年の賞金増額により1着賞金が60万ドル欧州の最高賞金額のマイル競走となり[10]2009年にトルコがパートII国に昇格したのに合わせて記載がパートIに移り、国際G2競走に認定された[1]

2010年に賞金が約半額に減額されてからも外国馬の登録を集めていたが、2018年以降のトルコリラ下落による実質賞金の激減により外国馬の参戦がなくなり[7]2022年に国際G3に降格した[9]

年表

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  • 1991年 - 10月に国際競走として初開催[5]
  • 1992年 - インターナショナルレーシングフェスティバルの日程に組み入れられ、7月に移動[8]
  • 1993年 - サウザンダンサーがトルコ調教馬として初勝利[5][7]
  • 1996年 - 9月上旬に日程変更[7]
  • 1999年 - ボスポラスカップと同日開催となる[8]
  • 2002年 - 1着賞金を12万ドルに増額[9]
  • 2002年 - 1着賞金を15万ドルに増額[9][8]
  • 2003年 - 国際セリ名簿基準書のパートIIに昇格[1][9]
  • 2007年 - 1着賞金を60万ドルに増額、ボスポラスカップより高額となる[8][9]
  • 2009年 - 国際セリ名簿基準書のパートIに昇格、国際G2となる[1][9]
  • 2010年 - 賞金をユーロ建てに変更し、1着賞金を27万ユーロに実質減額[8][9]イギリス調教馬のプレッシングが3年連続優勝を達成[7]
  • 2018年 - 前年にイスタンブール市内で鼻疽が発生し検疫上の問題で外国調教馬の出走が見込めなくなったことを理由として1着賞金を25万トルコリラに減額[11]
  • 2019年 - 賞金をトルコリラ建てに固定、毎年変動となる[8][9]
  • 2020年 - 1着賞金がボスポラスカップと同額となる[9]新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) 流行のため開催時期を10月25日に延期[7]
  • 2022年 - 国際G3に降格[9]
  • 2024年 - 1着賞金がボスポラスカップより高額に戻る[1][9]

歴代優勝馬

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施行日 調教国・優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
1991年10月21日 アイルランドの旗 Lucky Guest 牡4 1:53.47 L. Piggott Windflower O. Holdings
1992年7月25日 イギリスの旗 Past Master 牡4 1:35.21 S. Guillot Sheikh Mohammed
1993年7月24日 トルコの旗 Southern Dancer 牡6 1:35.30 M.Çılgın O. Kandur S. Tokdemir
1994年7月23日 トルコの旗 Lyra 牝3 1:36.63 H. Karataş Y. Kara Ö. Atman
1995年7月29日 トルコの旗 Johny Guitar 牡5 1:25.96 S. Kaya A. Aydoğdi V.R. Çakım
1996年9月14日 イギリスの旗 Cadeaux Tryst 牡4 1:36.87 T. Sparke E. Dunlop M. Al Maktoum
1997年9月13日 イギリスの旗 Sandstone 牡3 1:34.56 T. Sparke J.L. Dunlop P.S. Winfield
1998年9月12日 トルコの旗 Rüzgarın Kızı 牝3 1:35.55 H. Karataş G. İğdir TA.C. Alkan
1999年9月11日 トルコの旗 Islambol 牡5 1:36.13 H. Karataş R. Tetik Y.İ. Sağnak
2000年9月9日 ドイツの旗 Huambo 牡3 1:35.58 A. Starke A. Schutz H. von Finck
2001年9月8日 トルコの旗 Mary Ellen 牝3 1:35.69 A. Birdal A. Serbest N. Atanasyadis
2002年9月11日 トルコの旗 Akındayım 牡3 1:35.33 F. Çakar H. Şamadancı Y. Gölbaş
2003年9月13日 トルコの旗 Mary Ellen 牝5 1:36.39 A. Birdal Y.B. Taşkan N. Atanasyadis
2004年9月11日 トルコの旗 Luxor 牡4 1:35.20 E. Yavuz A. Coşkan K.L. Kıtapçı
2005年9月10日 イギリスの旗 Brunel 牡4 1:34.74 A.Suborics W.J. Haggas Highclere T. Racing
2006年9月10日 トルコの旗 Ribella 牝7 1:34.60 S. Kaya S. Taşbek S.S. Taşbek
2007年9月9日 トルコの旗 Sabırlı 牡6 1:36.24 H. Karataş C. Kurt A. San
2008年9月7日 イギリスの旗 Pressing 牡5 1:33.65 N. Callan M.A. Jarvis G.A. Tanaka
2009年9月3日 イギリスの旗 Pressing 牡6 1:36.44 N. Callan M.A. Jarvis G.A. Tanaka
2010年9月5日 イギリスの旗 Pressing 牡7 1:36.04 N. Callan M.A. Jarvis G.A. Tanaka
2011年9月4日 南アフリカ共和国の旗 Musir 牡5 1:33.58 C. Soumillon M.F. de Kock Sheikh H. Al Maktoum
2012年9月2日 イギリスの旗 Master of Hounds 牡4 1:34.49 C. Soumillon W.J. Haggas Sheikh H. Al Maktoum
2013年9月8日 イギリスの旗 Producer 牡4 1:35.33 R. Hughes R. Hannon J. Palmer-Brown
2014年9月7日 イギリスの旗 Glory Awaits 牡4 1:39.71 N. Callan K. Ryan A.A. Al Shaikh
2015年9月6日 イギリスの旗 Toormore 牡4 1:35.71 J. Doyle R. Hannon Godolphin
2016年9月4日 イギリスの旗 Blond Me 牝4 1:36.21 O. Murphy A.M. Balding B. Keller
2017年9月3日 ドイツの旗 Wonnemond 4 1:35.28 D. Porcu S. Smrczek Stall Frohnbach
2018年9月2日 トルコの旗 Runner Bull 牡4 1:35.97 Ö. Yıldırım İ. Bekiroğulları N. Gülerce
2019年9月8日 トルコの旗 Rhythm Divine 牡4 1:34.75 Ö. Yıldırım F. Taş M. Çağımnı
2020年10月25日 トルコの旗 Kuzey Kafkasyalı 牡4 1:35.78 H. Çizik İ. Bekiroğlulları O. Dilbaz
2021年9月5日 トルコの旗 Call To Victory 牡4 1:36.16 A. Çelik B. Ay N.A. Kurtel
2022年9月4日 トルコの旗 Egregious Rock 牡4 1:35.28 A. Çelik K. Melike Y. Zingal
2023年9月3日 トルコの旗 Grasyas 牡4 1:35.60 M. Akyavuz S. Kan H. Şimşek
2024年9月8日 トルコの旗 Son Of Cooger 牡3 1:38.87 A. Çelik A. Ciğer A. Ahrasoğlu
出典 Tüm İsimli Koşular” (トルコ語). TJK. 2024年9月9日閲覧。

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h International Races in Turkey 2024” (英語). TJK. 2024年7月14日閲覧。
  2. ^ a b 2024 International Cataloguing Standards Book” (英語). IFHA. 2024年7月14日閲覧。
  3. ^ a b Yıllık Yarış Programı” (トルコ語). TJK. 2024年7月14日閲覧。
  4. ^ a b c トルコ国際競馬フェスティバルで欧州馬が席巻(トルコ)”. 公益財団法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナル (2013年10月3日). 2023年7月9日閲覧。
  5. ^ a b c d Sadettin Atığ (2019年9月5日). “Enternasyonal Koşularımız” (トルコ語). At Dünyası. 2023年7月9日閲覧。
  6. ^ 金子真夕 (2018年8月15日). “トルコ:トルコリラの続落とその背景”. 公益財団法人中東調査会. 2023年7月9日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g Tüm İsimli Koşular” (トルコ語). TJK. 2023年7月9日閲覧。
  8. ^ a b c d e f g Uluslararası Koşular” (トルコ語). TJK. 2023年7月9日閲覧。
  9. ^ a b c d e f g h i j k l The Blue Book - Previous Years” (英語). IFHA. 2023年7月9日閲覧。
  10. ^ 欧州から見た世界の国際競走(連載8 トルコ)”. 公益財団法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナル (2008年9月19日). 2023年7月9日閲覧。
  11. ^ Uluslararası Yarışlar hakkında” (トルコ語). TJK (2018年8月6日). 2023年7月13日閲覧。

外部リンク

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