データ管理
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データ管理(データかんり、英語: Data Management、データマネジメント)とは、データを管理する活動のことを指す。データをビジネスに活かすことができる状態で継続的に維持、さらに進化させていくための組織的な営み[1]、データを「経営戦略を決定する上での重要な資産」と捉え、意思決定のために常時利用可能な状態に改善・維持すること[2]である。
概要
[編集]データマネジメント協会(DAMA)が編纂したデータマネジメントに関する知識体系DMBOK(データマネジメントの知識体系)によると、データマネジメントは次の10の要素で構成されている。
- データガバナンス:データの管理および利用にまつわる計画、監視、統制
- データアーキテクチャ管理:データ資産管理のための青写真作成
- データ開発:分析、設計、実装、テスト、配備、維持
- データオペレーション管理:データ収集から廃棄までのサポート提供
- データセキュリティ管理:プライバシー、機密性、適切なアクセスの保証
- データクオリティ管理:データクオリティの定義、監視、改善
- リファレンスデータとマスタデータ管理:ゴールドバージョンと複製バージョンの管理
- データウェアハウジングとビジネスインテリジェンス管理:報告と分析を可能にする
- ドキュメントとコンテンツ管理:データベースの外部にあるデータの管理
- メタデータ管理:メタデータの統合、統制、供給
また、データを管理するためのシステムをデータ管理システムと呼ぶ。
背景
[編集]従来、メインフレームの時代は、データが一元管理できていたが、
- 分散環境により、今やデータがあらゆるところで生まれ、組織内の様々な場所で蓄積されていること
- 関係データベース管理システム(RDBMS)で管理されるような構造化データに加え、非構造化データが増えてきたこと
- 人工知能やIoT、ビッグデータの普及により、データを経営資源として管理、活用し、従来の勘と経験に基づいた経営から、データから価値を創出するデータ駆動(ドリブン)経営へと脱却を図る動きが加速していること
- データを利活用することで、意思決定の高度化、業務効率化、売上増大などの期待ができること
これらのことから、データマネジメントに注目が集まっている。
課題
[編集]非構造化データの管理
[編集]非構造化を構造化データと同じように扱える文書・コンテンツ管理ソリューションを用いた基盤の整備が進んでいる[3]。
CAO・CDO・DMOの設置
[編集]CAO(Chief Analytics Officer:最高分析責任者)の役割は、企業が持つデータを分析し、ビジネス上の戦略に活かすこと。
CDO(Chief Data Officer:最高データ責任者)の役割は、データを質の高い状態で維持し、利用を促すこと。
DMO(Data Management Officer : データ管理者)の役割は、データ収集と品質管理を行い、データを利用できるように処理・提供すること。
欧米の企業の経営者に比べ、日本の企業の経営者はデータへの関心が薄いと報告されている[4]。
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ “リアライズ「データマネジメントとは」”. 2019年7月22日閲覧。
- ^ “デロイトトーマツ「第4回解決策(3):データマネジメントの体制整備」”. 2019年7月22日閲覧。
- ^ “情報ガバナンス研究室「非構造化データを効率的に管理する文書・コンテンツ管理ソリューションの選定ポイント」”. 2019年7月22日閲覧。
- ^ “デロイト トーマツ合同会社「日本企業に求められる企業情報マネジメントという高い壁」”. 2019年7月22日閲覧。