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デブラ・マイバーグ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
デブラ・マイバーグ
生誕 アメリカ合衆国カリフォルニア州ソノマ郡
出身校 マスター・オブ・ワイン協会 (MW)
ソノマ州立大学 (学士)
ロチェスター工科大学 (修士)
職業 MWM International Ltd.取締役
Meiburg Wine Media Ltd.取締役
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デブラ・マイバーグ (Debra Meiburg,MW英語版) 、は、アメリカ合衆国出身のワイン評論家である。彼女はアジアで初めてマスター・オブ・ワインの称号を取得し、数々の賞を受賞したことで知られている[1][2]。また、彼女は、香港貿易発展局とともにキャセイ・パシフィック香港インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティションを組織・運営している[3]。このコンペティションは、アジア全体を対象とするワイン品評会としては最大規模のものである。マイバーグはワイン業界に入る前、公認会計士試験に合格し、香港プライスウォーターハウスクーパースで会計士を務めていた。ワイン業界に入った後は、ワインに関連する教育活動[4]やジャーナリズムに重点をおきつつも、チリボルドー南アフリカ共和国ニューヨーク州のブドウ園およびワイナリーの経営にも携わっている。生まれはアメリカ合衆国カリフォルニア州ソノマ郡であるが、長年香港に居住し、永住権を得ている。

学位・資格

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2008年、マイバーグはイギリスのマスター・オブ・ワイン協会からマスター・オブ・ワインの資格を授与された。論文「香港と中国におけるワイン教育・研修 -- ワイン取引におけるワインの知識および教育の必要性とは何か」[5]により、ワイン業界において最高水準の専門知識を有すると広く認められた者[6][7][8]として、マイバーグはこの称号を授けられた。

また、マイバーグは接客サービス管理の理学修士号をもっているほか、ワイン教育者協会 (Society of Wine Educators) 認定のワイン教育士でもある。彼女はオーストラリアワイン研究所英語版(AWRI) の上級ワイン官能評価 (Advanced Wine Sensory Assessment) の課程を修了しており、イギリスのワイン&スピリッツ・エデュケーション・トラスト英語版 (WSET) のレベル3資格 (Higher Certificate) に優の成績で合格している。

受賞歴

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  • The Drinks Business英語版』誌 - 「ワイン業界で最も活躍する女性トップ50」において7位[9]
  • ヴィーニタリー英語版 - 2012年インターナショナルアワード (Il Premio Internazionale) [10]
  • 『Decanter』誌 - 「2013年 注目の7人」[11]
  • 『WINE Magazine』誌 (中国、2012年) - 「中国の実力者」にリスト入り[12]
  • 『Wine Business International』誌 - 香港で最も影響力のあるワインジャーナリスト[13]
  • サウスチャイナ・モーニング・ポスト (南華早報) および在香港米国商工会議所 (AmCham) - 2013年アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー (ウィメン・オブ・インフルエンス) [14]
  • ポムロール騎士修道会員団 - 騎士号 (Gente Dame d'Honneur de l'Ordre des Hospitaliers de Pomerol)
  • Young Presidents' Organization英語版 - 「ベスト・オブ・ザ・ベスト」スピーカーズ・アワード ("Best of the Best" Speakers' Award)

ワイン教育活動

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デブラ・マイバーグはロチェスター工科大学でワイン学教授 (Professor of Wine) を務めていたことがある[15]。 現在彼女が香港の教育機関においてワイン教育の一環として就いている役職には、香港公開大学ワイン評価・サービスディプロマ課程の外部審査員や香港専業教育学院英語版(IVE) の訓練副顧問 (客席講師) などがある。マイバーグはワイン教育者協会認定のワイン教育士である[4]

ワインジャーナリズム

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マイバーグはサウスチャイナ・モーニング・ポスト (南華早報) のコラムニストであり、かつて雑誌『タトラー』のアジア版グループの客員編集長を務めていたことがある[16]。 そのほかに彼女が寄稿したことのある出版物には、『WINE Magazine』誌 (中国、広州) 、『Jetsetter Magazine』誌 (中国、香港) 、『AWS Wine Journal』誌 (アメリカワイン協会) 、ロチェスター・デモクラット・アンド・クロニクル英語版、『Rochester Magazine』誌などがある。

主な著作物

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  • Debra Meiburg's Guide to the Hong Kong Wine Trade (著書)
  • Debra Meiburg's Guide to the Shanghai Wine Trade (著書)
  • Debra Meiburg's Guide to the Singapore Wine Trade (著書)
  • Tasting Wine with Debra (著書)[17]
  • Grape Cues (ワイン業界に関する学習カードシリーズ)

放送・配信メディア

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マイバーグはワイン紀行テレビ番組『テイスト・ザ・ワイン (Taste the Wine) 』のプロデューサーおよび番組ホストを務めている。また、2009年12月に開始した週刊インターネット配信のインタビュー動画シリーズ『ミート・ザ・ワインメーカー (Meet the Winemaker) 』も製作している[18]。この動画シリーズは、香港で撮影され、マイバーグがワイン醸造家やワイナリーのオーナー、そのほかワイン業界における重要人物たちにインタビューしていく内容となっている。動画の各話で取り上げられたワイン業界著名人には、エルンスト・ローゼン英語版サム・ニールエマニュエル・クルーズ英語版 (当時ボルドーワイン最高評議会会長) 、フィリップ・マグレ (フランスワイン界の重鎮ベルナール・マグレ英語版の息子) などが入っている。『ミート・ザ・ワインメーカー』はYouTubeのDebra Meiburg MWチャンネルで配信されている[19]。 中国および香港のタクシー約2万台で配信されているワイン教育動画シリーズでも、マイバーグはホストを務めており、『The New Wines of Greece』(2013年) などのワインに関するドキュメンタリーにおいて司会として出演することも非常に多い[20]

ワイン審査員

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マイバーグはアメリカワイン協会 (American Wine Society, AWS) 認定のワイン審査員である。彼女が審査員を務めた国際コンクールには、シドニー・インターナショナル・ワインコンペティション[15]、 アルゼンチン・ワイン・アワード[21]、マクラーレンヴェール・ワインショー [22]、 ロイヤル・メルボルン・ワイン・アワード[23]、ソノマ郡ハーヴェストフェア・ワインコンペティション[24]、 フランス食品振興会 (SOPEXA) : エブリデイ・ボルドー[25]、キャセイ・パシフィック香港インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション[26]インターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペティション、チリワイン・アワード[27]、カンタス西オーストラリア州ワインショー[28]、フィンガーレイクス・インターナショナル・ワインコンペティション[29]、ウィンパック (WinPac) 香港ワインショー[30]、インターナショナル・イースタン・ワインコンペティション[31]、デキャンター・ハンガリー、インターナショナル・ワイン・チャレンジ、ニューヨーク州フェアなどがある。

脚注

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  1. ^ Archived copy”. September 23, 2010時点のオリジナルよりアーカイブ。May 4, 2010閲覧。
  2. ^ Hong Kong-based Jeannie Cho Lee, Debra Meiburg earn MWs – Grape Wall of China”. Grapewallofchina.com. 2016年5月6日閲覧。
  3. ^ Organisers | HKIWSC”. Asiasbestwinesandspirits.com. 2016年5月6日閲覧。
  4. ^ a b Debra Meiburg MW Extended Profiles – - Association of Wine Educators”. Wineeducators.com. 2016年5月6日閲覧。
  5. ^ 原題 : "Wine Education and Training in Hong Kong and China: What Are the Wine Knowledge and Education Needs of the Wine Trade?"
  6. ^ Robinson, Jancis, ed. (2006). "Masters of Wine". Oxford Companion to Wine (Third ed.). Oxford: Oxford University Press. p. 430. ISBN 0-19-860990-6. 2008年8月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。
  7. ^ “Noses Seek Wine Geekdom's Biggest Prize”. The New York Times. https://www.nytimes.com/2004/04/07/dining/noses-seek-wine-geekdom-s-biggest-prize.html 2016年5月6日閲覧。 
  8. ^ Fletcher, Janet (2006年9月22日). “THE ULTIMATE TEST / Notoriously difficult and outrageously expensive to earn, the Master of Wine title is the wine professional's grail - SFGate”. Articles.sfgate.com. 2016年5月6日閲覧。
  9. ^ Top 50 most powerful women in wine: 10-1”. Thedrinksbusiness.com (2012年12月19日). 2016年5月6日閲覧。
  10. ^ Archived copy”. December 19, 2013時点のオリジナルよりアーカイブ。April 17, 2012閲覧。
  11. ^ Wine News”. Decanter.com. 2016年5月6日閲覧。
  12. ^ Archived copy”. 2013年1月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年9月23日閲覧。
  13. ^ Who’s Who in Hong Kong, Wine Business International, March 2007
  14. ^ Women of Influence Conference - AmCham HK”. Amcham.org.hk. 2016年5月6日閲覧。
  15. ^ a b Sydney International Wine Competition”. Top100wines.com. 2016年5月6日閲覧。
  16. ^ Luxury Lifestyle in Hong Kong | Hong Kong Tatler”. Asiatatler.com. 2016年5月6日閲覧。
  17. ^ Archived copy”. July 11, 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。May 4, 2010閲覧。
  18. ^ Master of Wine Debra Meiburg's "Meet the Winemaker" Video Series”. Winebuzz.hk (2010年3月5日). 2016年5月6日閲覧。
  19. ^ Debra Meiburg MW”. YouTube. 2019年9月3日閲覧。
  20. ^ Debra Meiburg”. IMDb.com. 2016年5月6日閲覧。
  21. ^ Archived copy”. October 2, 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。May 4, 2010閲覧。
  22. ^ Archived copy”. September 15, 2009時点のオリジナルよりアーカイブ。May 4, 2010閲覧。
  23. ^ Archived copy”. December 5, 2010時点のオリジナルよりアーカイブ。May 4, 2010閲覧。
  24. ^ Archived copy”. July 26, 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。May 4, 2010閲覧。
  25. ^ Wine Style, 2010 Issue 004
  26. ^ Debra E Meiburg MW (Judging Panel Chair) | HKIWSC”. Asiasbestwinesandspirits.com. 2016年5月6日閲覧。
  27. ^ Archived copy”. 2013年4月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年4月17日閲覧。
  28. ^ Archived copy”. March 20, 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。April 17, 2012閲覧。
  29. ^ Finger Lakes International Wine Competition”. Fliwc.com. 2016年5月6日閲覧。
  30. ^ Archived copy”. July 18, 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。May 4, 2010閲覧。
  31. ^ Archived copy”. April 21, 2010時点のオリジナルよりアーカイブ。May 4, 2010閲覧。

外部リンク

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