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大辞林

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
デジタル大辞林から転送)
『大辞林』第三版

大辞林』(だいじりん)は、三省堂が発行する中型国語辞典。中型国語辞典としては、岩波書店の『広辞苑』と並ぶ双璧。1988年初版刊行。13年ぶりの改訂となった2019年刊行の第四版は25万1000語を収録する。

第三版がWeb上でも使えるデュアル・ディクショナリーとして発表された[1]ほか、さまざまなオンライン・サービスやアプリケーションで利用できる。

概要

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神田神保町の三省堂書店周辺(2021年)。三省堂書店ビルに大辞林の広告を確認できる。ビルは解体済み。

『広辞苑』が歴史的記述優先方式を採るのに対して、現代語義を優先して順に解説する現代語義優先方式に特徴がある[2]

初版

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1988年11月3日、初版発行[1]。『広辞苑』に対抗して新しい辞典を出版する企画が持ち上がったのは1959年であった[注 1][3]

第二版

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1995年11月3日、第二版発行[1]。収録語数は約23万3千語。これに新語を増補し、収録語数を約25万語として、「スーパー大辞林」[4]の名称で、CD-ROM電子辞書にも収録された。また、Yahoo! JAPANエキサイトなどのウェブサイトを介してインターネット上で公開されるなど、さまざまなメディアで利用可能になっている。他にも、三省堂WebDictionaryでは「e辞林」の名称で提供されている。

第三版

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2006年10月27日、第三版発行[1]。収録語数は約23万8千語、総ページ数2,976ページ。新たな試みとして、Webと紙媒体の融合した「デュアル大辞林」[5]を掲げて登場。Web版では新語など、紙の辞書ではすぐに反映できないものも盛り込む。この第三版を大幅に増補した「スーパー大辞林3.0」も電子版として発行された[4]2015年7月、Web版「デュアル大辞林」が更新され、約26万5千語を収録[1]。増補分の新語には、いつ使われだした語なのか分かるように、タイムスタンプを表示。類語には、意味分類をしたツリー表示が施されている。

2012年5月10日[6]から2020年10月[注 2]までコトバンクにも提供されていた。

第四版

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2019年9月5日、第四版発行。収録語数は25万1千語、総ページ数は3,100ページだが、厚さは第三版より薄くなっている。購入者特典としてスマホアプリ「ことまな大辞林」が無償ダウンロードできる[9]

改版履歴

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  • 1988年(昭和63年)11月3日 - 初版発行[1]
  • 1995年(平成7年)11月3日 - 第二版発行[1]
  • 2006年(平成18年)10月27日 - 第三版発行[1]
  • 2019年(令和元年)9月5日 - 第四版発行[10]

ラインナップ

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紙媒体

第二版では、並版[新装版]・机上版・三分冊 机上版があり、漢字引き・逆引き大辞林も1997年に出版されている。第三版では、いまのところ[いつ?]並版のみ。個人名や会社名を入れられるサービスがある。第三版では、紙媒体の辞書購入特典として、デュアル・ディクショナリー[5]が発表された。

電子媒体

いくつかのポータルサイト辞書サイトで利用できる。三省堂WebDictionaryは、会員登録によって、スーパー大辞林を含め、外国語辞典なども利用可能となる。カシオキヤノンなどの電子辞書にも収録されている。PDA用のソフトAirDictionaryもリリースされた。第二版は音声付きCD-ROM スーパー大辞林・コンサイスカタカナ語辞典があり、第三版は株式会社電子辞典から、2007年4月27日に発売された。エルゴソフト日本語入力システムegbridge Universal 2には最新辞書として『ウィズダム英和・和英辞典』とともに『大辞林』が標準装備されていた。2008年12月5日には、物書堂よりiPhone / iPod touch版がリリースされている。2011年6月30日アップデートにより、iPadにも対応した。また、ジャストシステムよりATOK用の電子辞書として、『大辞林』が発売されている。

脚注・出典

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脚注
  1. ^ なお、三省堂がかつて発行していた中型国語辞典「広辞林」(編者:金澤庄三郎)は、1983年の「広辞林第六版」を最後に改訂されなくなり発行が停止された。
  2. ^ 2020年10月27日のウェブアーカイブ分[7]の事典・辞書の一覧には確認できるが、2020年11月2日分[8]には確認できない。
出典
  1. ^ a b c d e f g h 三省堂デュアルディクショナリー 大辞林第三版”. 三省堂. 2017年12月3日閲覧。
  2. ^ 大辞林 第三版”. 三省堂. 2019年7月20日閲覧。
  3. ^ 「大国語辞典、意外な喜び」『朝日新聞』2003年10月11日付朝刊、23面。
  4. ^ a b 茂木俊伸 著「第2章 電子辞書とパソコン用の辞書」、荻野綱男 & 田野村忠温 編『コンピュータ利用の基礎知識』明治書院〈講座 ITと日本語研究〉、2011年、86頁。ISBN 978-4-625-43438-9 
  5. ^ a b デュアル・ディクショナリー
  6. ^ 無料事典サイト「kotobank」に三省堂の「大辞林」を収録収録語数が 104 万語に - 株式会社朝日新聞社/株式会社 VOYAGE GROUP プレスリリース(2012年5月10日)
  7. ^ 事典・辞書の一覧 - コトバンク - ウェイバックマシン(2020年10月27日アーカイブ分)
  8. ^ 事典・辞書の一覧 - コトバンク - ウェイバックマシン(2020年11月2日アーカイブ分)
  9. ^ 【特設サイト】大辞林 第四版』三省堂https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/topic/djr4/ 
  10. ^ ことばの海の新しい羅針盤『大辞林 第四版』”. 紀伊國屋書店. 2019年7月2日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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