デオンテイ・ワイルダー 対 ルイス・オルティス第2戦
開催日 | 2019年11月23日 | |
認定王座 | WBC世界ヘビー級タイトルマッチ | |
開催地 | アメリカ合衆国ネバダ州ラスベガス | |
会場 | MGMグランド・ガーデン・アリーナ | |
リングアナ | ジミー・レノン・ジュニア | |
放送局 | FOX | |
実況・解説 | ブライアン・ケニー(進行役) ガス・ジョンソン(実況) ヘイディー・アンドロル(インタビュアー) レノックス・ルイス(解説) | |
主催 | トム・ブラウン(TGBプロモーションズ) ルー・ディベイラ(ディベイラ・エンターテイメント) レオナルド・エレーベ(メイウェザー・プロモーションズ) デオンテイ・ワイルダー(ブロンズ・ボンバー・プロモーションズ) | |
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デオンテイ・ワイルダー 対 ルイス・オルティス | ||
The Bronze Bomber(銅の爆撃機) | The real King Kong(リアル・キング・コング) | |
比較データ | ||
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34歳 | 年齢 | 40歳 |
アラバマ州タスカルーサ | 出身地 | カマグエイ |
42戦 41勝 (40KO) 無敗 1分 | 戦績 | 34戦 31勝 (26KO) 1敗 2無効試合 |
201cm | 身長 | 193cm |
219+1⁄2 lb (99.6 kg) | 体重 | 236+1⁄2 lb (107.3 kg) |
211cm | リーチ | 198cm |
オーソドックス | 特徴 | サウスポー |
マーク・ブリーランド | 指導者 | ヘルマン・カイセド |
WBC世界ヘビー級王者 | 評価 | WBC世界ヘビー級3位、元WBA世界ヘビー級暫定王者 |
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結果 | ワイルダーの7回2分51秒KO勝ち | |
主審 | ケニー・ベイレス | |
副審 | デーブ・モレッティー スティーブ・ワイスフェルド エリック・チーク |
デオンテイ・ワイルダー 対 ルイス・オルティス第2戦(デオンテイ・ワイルダー たい ルイス・オルティスだい2せん)は、2019年11月23日、アメリカ合衆国ネバダ州ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで開催されたプロボクシングの試合。WBC世界ヘビー級王者のワイルダーと元WBA世界ヘビー級暫定王者でWBC世界ヘビー級3位のオルティスが行う1年8ヵ月振りのリマッチ。試合はFOXがペイ・パー・ビューで放送した。
試合成立まで
[編集]2015年1月17日、MGMグランド・ガーデン・アリーナでワイルダーがWBC世界ヘビー級王者バーメイン・スタイバーンと対戦し、12回3-0(118-109、119-108、120-107)の判定勝ちを収め王座獲得に成功した[1]。ケーブルテレビ局のショウタイムが試合を放送して平均視聴者数は124万人だった[2]。この試合でワイルダーは右手の人差し指を骨折をしたため、復帰が夏頃となった[3]。
2015年6月13日、アラバマ州バーミングハムのバートウ・アリーナでワイルダーがWBC世界ヘビー級7位のエリック・モリーナと対戦し4回にダウンを奪って先制すると5回に2度ダウンを追加してストップ寸前まで追い詰め、9回に4度目のダウンを奪ってモリーナを失神させた。レフェリーがストップし、9回1分3秒KO勝ちを収め初防衛に成功した[4]。モリーナは本業が現役の高校教師という異色の選手だった[5]。ショウタイムが試合を放送して67万8千人の平均視聴者数を記録した[2]。
2015年9月26日、バーミングハムのレガシー・アリーナでワイルダーがWBC世界ヘビー級12位のヨハン・デュオパと対戦し、ダウンは奪えなかったが、11回55秒TKO勝ちを収め2度目の防衛に成功した[6]。NBCが試合を放送して平均視聴者数は217万人だった[2]。
2015年10月17日、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンでゲンナジー・ゴロフキンVSデイビッド・レミューの前座でオルティスがWBA世界ヘビー級15位のマティアス・アリエル・ビドンド(アルゼンチン)とWBA世界ヘビー級暫定王座決定戦を行い、3回17秒KO勝ちを収め違反薬物のナンドロロンが検出された件で1度は王座戴冠が無効となるも再度巡ってきたチャンスで11年間空位だった王座の獲得に成功した[7]。
2015年12月19日、ニューヨーク州ヴェローナのターニング・ストーン・リゾート・アンド・カジノ内ターニング・ストーン・イベント・センターでオルティスがWBA世界ヘビー級6位のブライアント・ジェニングスと対戦し、ジェニングスの長いリーチにやりにくそうだったが、7回に左アッパーでダウンを奪い最後は右ストレートでジェニングスが足に力が入らずふらついてストップ。7回2分41秒TKO勝ちを収め初防衛に成功した[8][9]。
2016年1月16日、バークレイズ・センターでワイルダーがWBC世界ヘビー級8位のアルツール・スピルカと対戦。手数でスピルカに押されたが最後は右ショートフック一撃で失神KOを奪い試合終了。9回2分24秒KO勝ちを収め3度目の防衛に成功した[10]。スピルカを病院直行にする衝撃KOだった。この試合でワイルダーは150万ドル(1億7千万円)、スピルカは25万ドル(3千万円)のファイトマネーを受け取った[11]。ショウタイムが試合を放送して平均視聴者数は50万人だった[2]。
2016年7月16日、バーミングハムのバートゥ・アリーナでワイルダーがWBC世界ヘビー級9位のクリス・アレオーラと対戦し4回にダウンを奪うなど有利に進めて十分に痛めつけ、8回終了時アレオーラのセコンドがアレオーラの出血のひどさを見てレフェリーに試合をやめると宣言し、棄権によるTKO勝ちを収め4度目の防衛に成功した[12]。ワイルダーはこの試合で右の拳を骨折、上腕二頭筋を断裂し、手術を受けた[13]。
2017年2月25日、バーミングハムのレガシー・アリーナでワイルダーがWBC世界ヘビー級10位のジェラルド・ワシントンと復帰戦を行い、5回1分45秒TKO勝ちを収め、5度目の防衛に成功した[14][15]。この試合でワイルダーは90万ドル(約1億円)、ワシントンは25万ドル(約2800万円)のファイトマネーを稼いだ[16]。
2017年11月4日、バークレイズ・センターでワイルダーが元WBC世界ヘビー級王者でWBC世界ヘビー級1位のバーメイン・スタイバーンと2年10カ月振りに対戦し、初回2分59秒KO勝ちを収め、6度目の防衛に成功した[17][18]。
2018年3月3日、バークレイズ・センターでワイルダーが元WBA世界ヘビー級暫定王者でWBC世界ヘビー級3位のルイス・オルティスと対戦し、10回2分5秒TKO勝ちを収め、7度目の防衛に成功した[19][20]。この試合でワイルダーは210万ドル(約2億3000万円)、オルティスは50万ドル(約5500万円)のファイトマネーを稼いだ[21]。ショウタイムが試合を放送して平均視聴者数は105万5千人だった[22]。
2018年12月1日、ロサンゼルスのステープルズセンターでワイルダーが元3団体ヘビー級統一王者のタイソン・フューリーと対戦し、9回と12回にダウンを奪って、12回1-1(115-111、114-110、113-113)の引分となり8度目の防衛に成功した[23]。この試合でワイルダーは400万ドル(約4億3千万円)、フューリーは300万ドル(約3億2千万円)のファイトマネーを稼いだ[24]。
2019年5月18日、バークレイズ・センターでワイルダーがWBC世界ヘビー級4位のドミニク・ブラジールと対戦し、初回2分17秒KO勝ちを収め、9度目の防衛に成功した[25]。ショウタイムが試合を放送して79万1千人の平均視聴者数を記録した[26][27]。
第2戦成立から試合まで
[編集]2019年5月29日、ワイルダー対オルティス第2戦が正式に発表された[28]。
2019年11月23日、MGMグランド・ガーデン・アリーナでワイルダーとオルティスによるリマッチが行われ、ワイルダーが7回2分51秒KO勝ちを収め、10度目の防衛に成功した[29]。
ルイス・ネリ対エマヌエル・ロドリゲス戦中止から代役カード決定及び試合まで
[編集]当初ペイ・パー・ビュー最初の試合でルイス・ネリvsエマヌエル・ロドリゲスが行われるはずだったが、前日計量でネリが規定体重の118ポンドを1ポンド超える119ポンドを計測。ネリは1時間後の再計量に向けた減量を拒否し、ロドリゲスに違約金を払って試合を行おうと交渉するもロドリゲス陣営が拒否した為試合中止になりペイ・パー・ビュー最初の試合が空く緊急事態となった[30][31][32][33]。そこで主催したTGBプロモーションズは2017年9月26日に行われた第1戦の10回1-1(95-95、93-97、96-94)の3者3様の引き分け以来[34]、2年2ヵ月振りのリマッチを行うエドゥアルド・ラミレス対レドゥアン・バルセレミー第2戦を急遽ペイ・パー・ビュー直前に放送していたFox Sports 2のメインからペイ・パー・ビュー最初の試合に格上げし2年2ヵ月前に放送したFox Sports 1のトォ・トウー・トォ・チューズデイズ一夜限りの復活を遂げる形で代役に起用した[35]。
ペイ・パー・ビュー当日ラミレス対バルセレミー第2戦が行われラミレスが4回2分59秒TKO勝ちを収め中止になったネリ対ロドリゲス戦の代役起用に応えた[36]。
脚注
[編集]- ^ ワイルダーが判定でWBCヘビー級新王者に Boxing News(ボクシングニュース) 2015年1月18日
- ^ a b c d “Notes: Wilder's viewership drops substantially”. ESPN.com (2016年1月22日). 2016-2 -5閲覧。
- ^ ワイルダー右拳骨折、初防衛戦は夏ごろか Boxing News(ボクシングニュース) 2015年1月20日
- ^ ワイルダー強打炸裂、9回KO勝ちで初防衛成功 Boxing News(ボクシングニュース) 2015年6月14日
- ^ “Eric Molina embraces underdog role before Saturday fight against Deontay Wilder in Birmingham”. AL.com (2015年6月10日). 2015年6月15日閲覧。
- ^ ワイルダー11回TKO勝ち、WBCヘビー級V2 Boxing News(ボクシングニュース) 2015年9月27日
- ^ Ortiz Pummels Vidondo in Title Win WBA公式サイト 2015年10月19日
- ^ The Real King Kong Squashes Bryant Jennings WBA公式サイト 2015年12月20日
- ^ オルティスKO勝ち、ウォータース不運なドロー Boxing News(ボクシングニュース) 2015年12月20日
- ^ ワイルダーがV3、ヒューリー乱入でリング騒然 Boxing News( ボクシングニュース) 2016年1月17日
- ^ “Purses: Wilder $1.5M, Szpilka $250K; Glazkov $524K, Martin $250K”. Boxing.News.24 (2016年1月16日). 2016年1月18日閲覧。
- ^ ワイルダーがアレオーラをTKO、WBCヘビー級V4 Boxing News( ボクシングニュース) 2016年7月21日
- ^ “Deontay Wilder out rest of '16 after suffering 2 big injuries in KO win over Chris Arreola”. ESPN.com (2016年7月18日). 2016年7月21日閲覧。
- ^ Wilder TKOs Washington in 5 to retain WBC heavyweight title Fightnews.com 2017年2月25日
- ^ ワイルダーTKOでV5、パーカーとの統一戦希望 Boxing News(ボクシングニュース) 2017年2月26日
- ^ “Purses: Wilder $900K, Washington $250K”. Boxing News 24 (2017年2月25日). 2017年3月10日閲覧。
- ^ Wilder crushes Stiverne in one Fightnews.com 2017年11月4日
- ^ ワイルダー強烈、初回KO防衛 WBCヘビー級戦 Boxing News(ボクシングニュース) 2017年11月5日
- ^ Wilder KOs Ortiz in sensational war Fightnews.com 2018年3月3日
- ^ ワイルダーがオルティス10回TKO、WBCヘビー級V7 Boxing News(ボクシングニュース) 2018年3月4日
- ^ “Purses: Deontay Wilder $2.1 million, Luis Ortiz $500,000”. Boxing News 24 (2018年3月3日). 2018年7月10日閲覧。
- ^ “Wilder-Ortiz Averaged 1.1 Million Viewers On Showtime”. Boxing News 24 (2018年3月6日). 2020年3月12日閲覧。
- ^ ワイルダー2度倒しヒューリーとドロー 注目ヘビー級戦は早くもリマッチが話題に Boxing News(ボクシングニュース) 2018年12月2日
- ^ “Deontay Wilder vs. Tyson Fury: What are the fight purses, salaries for heavyweight title fight?”. CBS.Sports (2018年12月1日). 2019年1月4日閲覧。
- ^ ワイルダーがブラジール轟沈 WBCヘビー級V9 Boxing News(ボクシングニュース) 2019年5月19日
- ^ “Wilder-Breazeale peaks at 990K viewers on Showtime”. MMAPayout (2019年5月21日). 2019年7月16日閲覧。
- ^ “Wilder's KO Of Breazeale Peaked At 990K Viewers For Showtime”. Boxing Scene.com (2019年5月21日). 2019年7月16日閲覧。
- ^ “Deontay Wilder vs Luis Ortiz date and venue 'revealed' for rematch”. talkSPORT (2019年5月29日). 2019年7月15日閲覧。
- ^ “ワイルダーが鮮烈KOで10度目防衛、オルティスとの再戦制す”. AFPBB News (2019年11月24日). 2019年12月24日閲覧。
- ^ “ネリ、山中戦に続きまた体重超過 試合はキャンセル”. 日刊スポーツ (2018年11月23日). 2019年11月23日閲覧。
- ^ “Rodriguez Refuses Deal; Fight With Luis Nery Canceled”. BoxingScene.com (2018年11月23日). 2019年11月23日閲覧。
- ^ “悪童ネリ 井上尚弥戦実現の可能性遠ざかる トラブルメーカー繰り返される失態”. デイリースポーツ (2019年11月23日). 2019年12月23日閲覧。
- ^ “Rodriguez Explains Why He Rejected 'Heavy' Luis Nery”. Boxing Scene.com (2019年11月27日). 2019年12月24日閲覧。
- ^ Barthelemy, Ramirez Ends in a Split Draw in Las Vegas Battle BoxingScene.com 2017年9月27日
- ^ Barthelemy-Ramirez Will Now Open Wilder-Ortiz PPV Card BoxingScene.com 2019年11月22日
- ^ Ramirez Drops, Stops Barthelemy In 4th Round Of Rematch BoxingScene.com 2019年11月23日