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デビッド・ブキャナン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
デービッド・ブキャナン
David Buchanan
シンシナティ・レッズ #58
東京ヤクルトスワローズ時代
(2017年6月17日 明治神宮野球場にて。)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ジョージア州アトランタ
生年月日 (1989-05-11) 1989年5月11日(35歳)
身長
体重
191 cm
90 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2010年 MLBドラフト7巡目(全体231位)でフィラデルフィア・フィリーズから指名
初出場 MLB / 2014年5月24日
NPB / 2017年4月4日
KBO / 2020年5月7日
年俸 $1,100,000(2023年)
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

デビッド・アンドリュー・ブキャナンDavid Andrew Buchanan, 1989年5月11日 - )は、アメリカ合衆国ジョージア州アトランタ出身のプロ野球選手投手)。右投右打。MLBシンシナティ・レッズ所属。

NPBでの登録名はデービッド・ブキャナン

経歴

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プロ入り前

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2009年MLBドラフト6巡目(全体194位)でニューヨーク・メッツから指名されたが、ジョージア州立大学へ進学した。

プロ入りと第一次フィリーズ時代

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2010年MLBドラフト7巡目(全体231位)でフィラデルフィア・フィリーズから指名され契約した[1]。A-級ウィリアムズポート・クロスカッターズ英語版で13試合に登板し、3勝1敗・防御率4.21・30奪三振の成績を残した。

2011年はA級レイクウッド・ブルークロウズで20試合に登板し、11勝5敗・防御率3.38・86奪三振の成績を残した。8月にA+級クリアウォーター・スレッシャーズへ昇格。6試合に登板し、3勝2敗・防御率3.90・24奪三振の成績を残した。

2012年はAA級レディング・フィリーズで12試合に登板し、3勝5敗・防御率3.86・40奪三振の成績を残した。

2013年はAA級レディングで22試合に登板し、6勝11敗・防御率4.82・86奪三振の成績を残した。8月にAAA級リーハイバレー・アイアンピッグスへ昇格。6試合に登板し、4勝2敗・防御率3.00・22奪三振の成績を残した。

2014年はAAA級リーハイバレーで開幕を迎え、開幕後は9試合に登板。5勝1敗・防御率3.98の成績で、5月24日にフィリーズとメジャー契約を結んだ[2]。同日のロサンゼルス・ドジャース戦で先発起用されメジャーデビュー。5回を5安打2失点2奪三振に抑え、メジャー初勝利を挙げた[3]。2度目の登板となった5月29日のメッツ戦では、6.2回を投げ7安打4失点し、メジャー初黒星を喫した[4]。以後、先発陣の一角として一定の登板機会を与えられ、最終的には20試合に先発登板した。6勝8敗と負け越したが、防御率3.75・WHIP1.29というまずまずの数字をマークした。

フィラデルフィア・フィリーズ時代
(2015年4月30日)

2015年も15試合に先発で投げたが、防御率6.99・WHIP1.85と大炎上、2勝9敗と大きく負け越して2年目のジンクスにぶち当たった恰好となった。

2016年は開幕からマイナー・オプションでAAA級リーハイバレーに配属され、メジャー昇格がないままシーズンを終えた。AAA級リーハイバレーでは27試合に登板し、10勝9敗・防御率3.98・95奪三振であった[1]。11月18日にDFAとなり[1]、23日にFAとなった[5]

ヤクルト時代

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2016年12月19日に東京ヤクルトスワローズが獲得を発表した[6][7]

2017年は6勝13敗と負け越したものの、チームで唯一規定投球回に到達し、防御率3.66と健闘した[8]

2018年にはチーム開幕投手に抜擢。外国人投手が開幕投手を務めるのは球団史上4人目で、2004年のジェイソン・ベバリン以来14年ぶりである。横浜DeNAベイスターズとの開幕戦(横浜スタジアム)で6回1失点と好投、勝ち投手となり、自身初の開幕戦を白星で飾った[9]。その後、シーズン最終登板で10勝目を挙げ、チーム最多勝かつ唯一の二桁勝利を達成したものの、リーグ優勝した広島東洋カープには6試合1勝3敗、防御率4.93と相性が悪かった。しかし50イニング以上投球した投手の中ではチーム3位の広島戦防御率であり、チーム自体の相性が良くないことを物語る結果となっている(チームは対広島に6勝19敗と、この年セ・リーグ内で唯一負け越している)[10]。4月6日の対読売ジャイアンツ戦(明治神宮野球場)では投手としては珍しい三塁打を記録した。

2019年は8月に3勝・防御率1.64の成績で月間MVPを受賞するも[11][12]、コンディション不良や右手の故障の影響もあり年間を通して先発ローテーションを守ることが出来なかった。オフの12月13日、自由契約選手として公示された[13]

サムスン時代

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2020年1月16日にKBOサムスン・ライオンズと契約した[14]。KBOでの登録名はビュケノン(뷰캐넌)。同年は1998年のスコット・ベイカーと並ぶサムスンの外国人選手のシーズン勝利数記録(15勝)に並び、チーム最多勝と活躍した[15]

2021年は16勝でサムスンの外国人選手のシーズン勝利数を更新、エリック・ヨキシュとリーグの最多勝投手の個人タイトルを分け合った。

2022年はチーム最多の11勝を記録した。

2023年もチーム最多の12勝を記録したが、2024年の再契約は結ばれなかった。

第二次フィリーズ時代

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2024年2月13日にフィアデルフィア・フィリーズとマイナー契約を結び、2016年以来のチーム復帰を果たした[16]。開幕後はAAA級リーハイバレーで22試合に登板し、9勝3敗、防御率4.82、78奪三振を記録したが、メジャー昇格の機会はなかった。

レッズ時代

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2024年8月27日に金銭トレードでシンシナティ・レッズに移籍した[17]。8月31日、メジャーリーグに昇格[18]

選手としての特徴

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MLB及びマイナーでは主にスターターとして起用され、スリークォーターから、最速93.8 mph(約151 km/h)・平均89 mph(約143km/h)の3種類の速球フォーシームツーシームカットボール)を中心に、決め球である平均82 mph(約132km/h)のチェンジアップ、平均78 mph(約123km/h)のカーブボールを使用する[19]。ストレートの球威はあるものの奪三振率はMLB通算5.4と低く、低めに集めて打たせて取る技巧派右腕[20]

打撃も良く[21]三塁打を放つ長打力も併せ持つ[22]

人物

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愛妻家である事も知られ[23]、ヤクルト時代のヒーローインタビューなどでも妻や家族への感謝を度々口にしていた[24][25]。家族は度々観戦に来ている[26][27]。ファンにも優しい。人柄が良く、ファンからにも愛されている[28]。退団する際にはファンから惜別の声が多数出た[29]

オーガニック食材を好む[30]。健康オタクであることを自認している[31][32][33]

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2014 PHI 20 20 0 0 0 6 8 0 0 .429 503 117.2 120 12 32 2 8 71 0 0 55 49 3.75 1.29
2015 15 15 0 0 0 2 9 0 0 .182 351 74.2 109 12 29 1 3 44 2 0 60 58 6.99 1.85
2017 ヤクルト 25 25 2 1 0 6 13 0 0 .316 678 159.2 158 19 56 1 9 112 2 1 75 65 3.66 1.34
2018 28 28 2 1 1 10 11 0 0 .476 751 174.1 186 17 53 4 10 95 3 0 85 78 4.03 1.37
2019 18 18 0 0 0 4 6 0 0 .400 438 99.2 118 10 33 0 4 58 1 0 56 53 4.79 1.52
2020 サムスン 27 27 1 0 0 15 7 0 0 .682 728 174.2 172 16 50 0 7 121 2 0 71 67 3.45 1.27
2021 30 30 1 1 0 16 5 0 0 .762 758 177 173 13 59 2 2 162 7 0 71 61 3.10 1.31
2022 26 26 1 1 0 11 8 0 0 .579 691 160 176 10 39 0 8 117 2 0 61 54 3.04 1.34
MLB:2年 35 35 0 0 0 8 17 0 0 .320 854 192.1 229 24 61 3 11 115 2 0 115 107 5.01 1.51
NPB:3年 71 71 4 2 1 20 30 0 0 .400 1867 433.2 462 46 142 5 23 265 6 1 216 196 4.07 1.39
KBO:3年 83 83 3 2 0 42 20 0 0 .677 2177 511.2 521 39 148 2 17 400 11 0 203 182 3.20 1.31
  • 2022年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

表彰

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NPB
  • 月間MVP:1回 (投手部門:2019年8月)

記録

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NPB初記録
投手記録
打撃記録
NPBその他の記録

背番号

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  • 55 (2014年 - 2015年)
  • 28 (2017年 - 2019年)
  • 4 (2020年 - 2023年)
  • 58 (2024年 - )

脚注

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  1. ^ a b c MLB公式プロフィール参照。2016年11月25日閲覧。
  2. ^ Todd Zolecki; Erik Bacharach (2014年5月24日). “Reliever Garcia hits DL with forearm strain”. MLB.com. 2016年11月25日閲覧。
  3. ^ Scores for May 24, 2014”. ESPN (2014年5月24日). 2014年5月25日閲覧。
  4. ^ Scores for May 29, 2014”. ESPN (2014年5月29日). 2014年5月30日閲覧。
  5. ^ Anthony DiComo (2016年11月23日). “Phillies release righty Buchanan”. MLB.com. 2016年11月25日閲覧。
  6. ^ 新外国人選手獲得のお知らせ”. 東京ヤクルトスワローズ公式サイト. 2016年12月19日閲覧。
  7. ^ ヤクルトが先発右腕ブキャナン獲得 ファン応援映像に「衝撃が走りました」”. Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ― (2016年12月19日). 2021年8月11日閲覧。
  8. ^ ヤクルト 開幕投手はブキャナンに決定 小川監督「全員が一丸となって」 - スポニチ Sponichi Annex 野球”. スポニチ Sponichi Annex. 2021年8月11日閲覧。
  9. ^ ブキャナンがパパに 開幕戦勝利後、夫人の第1子妊娠を発表”. スポニチアネックス (2018年3月30日). 2024年10月15日閲覧。
  10. ^ ベースボール・マガジン社『週刊ベースボール』2018年10月1日号 p.30.
  11. ^ 【ヤクルト】ブキャナンが球団助っ投4年ぶりの月間MVP受賞に感謝”. スポーツ報知 (2019年9月11日). 2021年8月11日閲覧。
  12. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2019年9月11日). “ヤクルト・ブキャナン、8月の月間MVP初受賞「妻と息子にも感謝」”. サンスポ. 2021年8月11日閲覧。
  13. ^ 自由契約選手”. NPB.jp 日本野球機構. 2019年12月13日閲覧。
  14. ^ 元ヤクルトのブキャナン、韓国球界へ。日米の違いにも言及”. スポーツソウル日本版 (2020年1月16日). 2020年1月16日閲覧。
  15. ^ 삼성, 외국인투수 데이비드 뷰캐넌 재계약”. SAMSUNG LIONS (2020年12月9日). 2024年10月15日閲覧。
  16. ^ Matthew Postins (2024年2月14日). “Philadelphia Phillies Sign Former Starter on Minor-League Deal”. SPORTS ILLUSTRATED. 2024年2月16日閲覧。
  17. ^ Anthony Franco (2024年8月27日). “Reds Acquire David Buchanan From Phillies”. mlbtraderumors.com. 2024年8月27日閲覧。
  18. ^ David Buchanan called up, Reds DFA Evan Kravetz”. RedlegNation (2024年8月31日). 2024年10月15日閲覧。
  19. ^ PITCHf/x - FanGraphs.com2017年4月4日閲覧。
  20. ^ 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2015』廣済堂出版、2015年、321頁。ISBN 978-4-331-51921-9 
  21. ^ 新パパ全力!ヤクルト・ブキャナン完投6勝&2安打 - プロ野球 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2021年8月11日閲覧。
  22. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2021年1月25日). “【プロ野球】ヤクルト先発のブキャナン、投打に活躍 「しっかり打撃練習をしている」と笑顔”. 産経ニュース. 2021年8月11日閲覧。
  23. ^ ヤクルト・ブキャナン涙…誕生長男と愛妻に贈る白星 - プロ野球 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2021年8月11日閲覧。
  24. ^ ヤクルト・ブキャナン、美人妻パワーで2連勝誓う - 野球 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2020年3月26日閲覧。
  25. ^ ヤクルト・ブキャナン、涙の8回0封「家族が目の前にいるのが見えたので…」”. SANSPO.COM(サンスポ) (2019年8月19日). 2020年3月26日閲覧。
  26. ^ 【ヤクルト】ブキャナン、8回無失点で3勝目 「低めで打たせてとれた」”. スポーツ報知 (2019年8月18日). 2021年8月11日閲覧。
  27. ^ ヤクルト新助っ投ブキャナン好投!観戦の美人妻も「誇らしかったわ」/デイリースポーツ online”. デイリースポーツ online. 2021年8月11日閲覧。
  28. ^ 韓国で奮闘中の元ヤクルト助っ人 国は変わっても〝愛されキャラ〟は健在 (2020年7月8日)”. エキサイトニュース. 2021年8月11日閲覧。
  29. ^ 燕退団のブキャナン美人妻が“ゴージャス美脚2S”公開 ファン惜別「スワローズ28」”. Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ― (2019年12月16日). 2021年8月11日閲覧。
  30. ^ ブキャナン“虎キラー”対阪神2戦2勝!ヤクルト今季初3連勝導いた/デイリースポーツ online”. デイリースポーツ online. 2021年8月11日閲覧。
  31. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2017年2月17日). “女子力で毎日健康!燕・ブキャナン、スムージー愛飲にホットヨガ”. サンスポ. 2021年8月11日閲覧。
  32. ^ 新外国人トリオ、ヤクルトイッキ飲み “健康オタク”ブキャナン公約「毎日1本飲むよ」”. ZAKZAK. 2021年8月11日閲覧。
  33. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2017年2月1日). “燕の絶好腸男だ!ブキャナン、ヤクルト飲料グビッ「毎日飲む」”. サンスポ. 2021年8月11日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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