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ケイティン兄弟

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ディースクエアードから転送)

ディーン・ケイティン(Dean Caten、1964年12月19日 - )とダン・ケイティン(Dan Caten、1964年12月19日 - )は、カナダファッションデザイナー一卵性双生児[1]。国際的なファッションブランド・ディースクエアード (DSQUARED2) の創業者およびオーナーである。本名の名字はカテナッシ (Catenacci) といい、ケイティン (Caten) はその省略形である[2]

彼らがデザインした服は、50セントビル・カウリッツレニー・クラヴィッツカール・ラガーフェルドジャスティン・ティンバーレイクリッキー・マーティンリアーナクリスティーナ・アギレラファーギーマドンナを含む有名人によって着用されている[3]

略歴

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生い立ちとキャリア

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ディーンとダンのケイティン兄弟は、オンタリオ州トロントにて、イタリア系溶接工の父親とイングランド系の母親[2]のあいだにディーン・カテナッシ (Dean Catenacci) 、ダン・カテナッシ (Dan Catenacci) として生まれ、ウィローデール地区で育った[4]。ディーンとダンは9人兄弟の末子たちである[4][5]

1983年、高校を卒業した彼らはパーソンズ美術大学でファションを学ぶためにニューヨークに移るが、1学期在籍しただけでトロントに戻った[2]。1986年、財政的後援者を得て、最初のシグネイチャー婦人服コレクション「DEanDAN」を立ち上げた[5]。ポーツ・インターナショナル(現在のポーツ1961)は、より先端的で高級志向のブランドをめざして、1988年にクリエイティブ・ディレクターとしてケイティン兄弟と契約した[6]。同じ時期にディーンとダンは、タビ・インターナショナルによる低価格帯のレジャーブランドのデザインも担当していた。

1991年、兄弟はイタリアミラノに渡り、ジャンニ・ヴェルサーチのメゾンと[5]、デニムブランドのディーゼルで働いた[5]。ディーゼルの創業者レンツォ・ロッソは兄弟が自らの名前のブランドを立ち上げる際の資金援助を行った[2][7]。彼らは1994年にメンズ・コレクションにデビューし[5]、2003年にウィメンズ・コレクションとメンズ・アンダーウェア・コレクションを立ち上げた[5][8]

デザイン、ファッションショー

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兄弟は衣服デザインと手の込んだファッションショーによって知られている。彼らはメンズおよびウィメンズの衣服、メンズおよびウィメンズのフットウェア、フレグランス、コスメティックを製作する。[9][7]2005年のランウェイ・ショーでは、クリスティーナ・アギレラが男性モデルの服を剥ぎ取って脱がせていった。[8]2007年9月、ミラノにて開催されたディースクエアードのファッションショーでは、リアーナがアメリカのマッスルカーの中から現れて、ランウェイ・キャットウォークを行った。[10]2010年1月、ミラノにて開催されたディースクエアードの2010年秋・冬メンズウェア・ショーでは、ビル・カウリッツが『ロッキー・ホラー・ショー』風のエレベーターケージに乗って天井から降りてきて、ランウェイ・ウォークを行った。[11]ビル・カウリッツはこのショーの最初と最後に登場した。[12]

ディースクエアードのデザインは、ブリトニー・スピアーズ[13]マドンナ[7]トキオ・ホテルのリードシンガーであるビル・カウリッツジャスティン・ティンバーレイクリッキー・マーティンニコラス・ケイジレニー・クラヴィッツによって着用された [14][1][15]。2000年-2001年、マドンナは「Drowned World Tour 2001英語版」のために150着以上のデザインを彼らに依頼し、「ドント・テル・ミー」のミュージックビデオにも使用した[1][7]。またブリトニー・スピアーズの2009年世界ツアー「The Circus Starring Britney Spears英語版」、トキオ・ホテルのツアー「Welcome to Humanoid City」にもディースクエアードのデザインが登場した。

彼らはテレビ番組『America's Next Top Model』に出演したほか、[7]ミュージックビデオではファーギーの「クラムジー英語版[16]ブラック・アイド・ピーズの「アイ・ガッタ・フィーリング英語版」(2分43秒ごろ)に出演している[5]

2006年、兄弟はサッカークラブ・ユヴェントスの新しいオフィシャル・ユニフォームのデザイナーに選ばれた[5][7]。2008年3月、ディーンとダンはサングラスをデザインするために、イタリアのサングラス・眼鏡メーカーのマルコリンと契約を結んだ。同コレクションは2009年に発売された[9]

ディースクエアードの店舗

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2007年6月、ディースクエアードの最初の旗艦店がミラノのファッション地区にオープンした。そのほかアテネカプリイスタンブールキエフカンヌシンガポールパリニコシア香港にも店舗がある。日本では当初フラッグショップはなく、1996年にアパレル会社PALグループが運営するLUI'Sや東京のリフトなどのセレクトショップが取り扱っていた。その後、日本での知名度向上に伴い三崎商事(本社:大阪)が輸入を開始。そして2008年にここのえ独占版売を開始する事となり現在に至る。[17]

表彰

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兄弟は2003年のGQメン・オブ・ジ・イヤー・ブレイクアウト・デザイン・アワードを受賞した[18]。2006年に彼らはゴールデン・ニードル・アワードを受賞し、オスカル・デ・ラ・レンタ英語版ジャンニ・ヴェルサーチマノロ・ブラニクジャン・ポール・ゴルチェジョン・ガリアーノトム・フォードといった歴代受賞者のリストに名を連ねた。[7]

2009年6月16日、トロントのカナダ・ウォーク・オブ・フェイム英語版で二人に星が贈呈されることが発表された。授賞式は2009年9月12日に実施された。[19][4]

ラジオ・テレビ

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二人は「Dean and Dan on Air: Style in Stereo」という自身のラジオ番組でホストを務める[20]。このショーはシリウスXMラジオの衛星ラジオ局BPM英語版チャンネルで2009年5月5日に始まり[20]、番組内容は、いろいろな音楽(ディースクエアードのランウェイ・ショーでセレクトされたサウンドトラックを含む)、セレブリティのインタビュー、ファッションと政治的な議論で構成される。

ケイティン兄弟は現在、2009年12月2日に放映を開始したブラボー英語版のリアリティショー『Launch My Line英語版』で共同ホストおよびジャッジを務めている。

出典

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  1. ^ a b c デイヴィス・ハイウェル 著、堂田和美 訳『モダン・メンズウェア ディオールオムからマークジェイコブスまで』ブルース・インターアクションズ、2008年、52-55頁。ISBN 978-4860202965 
  2. ^ a b c d Dsquared2 interview: Double vision” (英語). The Observer (2012年7月15日). 2013年3月31日閲覧。
  3. ^ Vegas Magazine, USA, November 2004
  4. ^ a b c Dean & Dan Caten” (英語). - North York Post (2009年10月). 2013年3月31日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h Dsquared2” (英語). fashiontv. 2013年3月31日閲覧。
  6. ^ https://web.archive.org/web/20090722141753/http://www.modernfeed.com/show/PORTS_1961_FASHION/
  7. ^ a b c d e f g Fashion Designers: DSquared2/Dean and Dan Caten”. fashiontv. 2008年5月7日閲覧。
  8. ^ a b DSquared2”. New York Magazine. 2008年5月7日閲覧。
  9. ^ a b Deeny, Godfrey. “DSquared2 Sign Eyewear License with Marcolin”. Fashion Wire Daily. http://www.fashionwiredaily.com/first_word/news/article.weml?id=1893 2008年5月7日閲覧。 
  10. ^ Phelps, Nicole. “Runway Review: DSquared2. Style.com. http://www.style.com/fashionshows/collections/S2008RTW/review/DSQUARE 2008年5月7日閲覧。 
  11. ^ “Milan Catwalk Fashion Show fw2010: D Squared2 & Tokio Hotel”. teampeterstigter.com. http://www.teampeterstigter.com/milan/milan-catwalk-fashion-show-fw2010-d-squared-tokio-hotel/ 2010年1月19日閲覧。 
  12. ^ Twin Power Backstage at Dsquared” (英語). WWD.com (2010年1月19日). 2013年3月31日閲覧。
  13. ^ DSquared Goes To The Circus”. 2009年3月13日閲覧。
  14. ^ Canada's Walk of Fame Celebrating Inductee Dan and Dean Caten” (英語). Canada's Walk of Fame. 2013年3月31日閲覧。
  15. ^ DSquared2 by Dean and Dan Caten”. fashionwindows.com, Inc.. 2008年5月13日閲覧。
  16. ^ Clumsy with the Catens”. Hollywoodlife.net. 2008年5月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年5月13日閲覧。
  17. ^ DSquared2: Stores”. DSquared2. 2008年12月25日閲覧。
  18. ^ Dsquared” (英語). GQ. 2013年3月31日閲覧。
  19. ^ The Stars Align at the 12th Annual Canada's Walk of Fame presented by Daria Werbowy who also has a star on Canada's Walk of Fame.”. Canada's Walk of Fame (2009年6月16日). 2009年6月16日閲覧。
  20. ^ a b DSquared2: From the Runway to the Airwaves: Teen Vogue Daily” (英語). TeenVogue.com (2009年5月1日). 2013年3月31日閲覧。

外部リンク

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