コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ディエゴ・サンチェス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ディエゴ・サンチェス
基本情報
本名 ディエゴ・J・サンチェス
(Diego J. Sanchez)
通称 ザ・ナイトメア (The Nightmare)
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生年月日 (1981-12-31) 1981年12月31日(42歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ニューメキシコ州アルバカーキ
所属 ジャクソン・ウィンクMMA
アメリカン・トップチーム
身長 178cm
体重 77kg
リーチ 183cm
階級 ミドル級
ウェルター級ライト級フェザー級
バックボーン 空手
レスリング
ブラジリアン柔術 (黒帯)
ガイドージュツ (黒帯)
テンプレートを表示
UFCファンエキスポでのサンチェス

ディエゴ・サンチェスDiego Sanchez1981年12月31日 - )は、アメリカ合衆国男性総合格闘家ニューメキシコ州アルバカーキ出身。アメリカン・トップチーム所属。元KOTC世界ウェルター級王者。The Ultimate Fighter 1ミドル級優勝。

来歴

[編集]

9歳から空手を始め、高校時代はアメリカンフットボールレスリングで活躍。レスリングではニューメキシコ州王者となった。[1]

The Ultimate Fighter

[編集]

2005年1月、リアリティ番組The Ultimate Fighter」のシーズン1にチーム・リデルのミドル級選手として参加。アレックス・カラレクシス、ジョシュ・ラファーティとの2度のエリミネイションバウトにいずれも一本勝ちで勝利し、トーナメント準決勝でもジョシュ・コスチェックに判定勝ち。

UFC

[編集]

2005年4月9日、The Ultimate Fighter 1 Finaleで行われたトーナメント決勝戦でケニー・フロリアンと対戦し、TKO勝ちで優勝を果たした。

2005年5月、ADCC 2005の77kg級に出場。1回戦でジェイク・シールズと対戦し、ポイント判定負け。無差別級の2回戦ではマルセロ・ガッシア腕ひしぎ十字固めで一本負け。

2005年11月5日、The Ultimate Fighter 2 Finaleニック・ディアスと対戦し、判定勝ちを収めた。

2006年8月17日、UFC Fight Night 6カロ・パリジャンと対戦し、判定勝ちを収め、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2006年12月13日、UFC Fight Night: Sanchez vs. Riggsジョー・リッグスと対戦し、膝蹴りでKO勝ち。試合後の薬物検査でサンチェスから禁止薬物であるマリファナの陽性反応が検出され、3か月間の出場停止処分が下された。

2007年4月7日、UFC 69ジョシュ・コスチェックと対戦し、判定負け。キャリア初の黒星となった。

2007年9月22日、UFC 76ジョン・フィッチと対戦し、判定負け。

2009年2月21日、ライト級転向初戦となったUFC 95ではジョー・スティーブンソンに判定勝ちを収め[2]、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2009年6月20日、The Ultimate Fighter: United States vs. United Kingdom Finaleクレイ・グイダと対戦し、判定勝ち[3]。2試合連続でファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2009年12月12日、UFC 107のUFC世界ライト級タイトルマッチで王者BJ・ペンに挑戦。1ラウンドに右フックでダウンを奪われると、そのまま試合のペースを握られ続け、最終ラウンドで右ハイキックを受け額をカットし、ドクターストップによるTKO負けを喫し王座獲得に失敗した[4]

2010年5月29日、階級をウェルター級に戻しUFC 114ジョン・ハザウェイと対戦し、0-3の判定負け[5]

2010年8月、ジャクソンズ・サブミッション・ファイティングに復帰。

2010年10月23日、UFC 121パウロ・チアゴと対戦し、3-0の判定勝ち[6]。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2011年3月3日、UFC Live: Sanchez vs. Kampmannマルティン・カンプマンと対戦し、3-0の判定勝ち。2試合連続のファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2012年2月15日、UFC on Fuel TV 1ジェイク・エレンバーガーと対戦し、判定負けを喫すも、終盤にバックマウントを奪いエレンバーガーをTKO負け寸前にまで追い詰めた。敗れはしたものの、3試合連続のファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2013年3月3日、階級をライト級に戻しUFC on Fuel TV 8五味隆典と対戦し、2-1の判定勝ち。この試合はライト級契約であったがサンチェスは計量で2ポンドオーバーしたため、ファイトマネーの20%を相手に支払う事となった。

2013年10月19日、UFC 166でライト級ランキング2位のギルバート・メレンデスと対戦し、終盤にダウンを奪い返すも判定負け。敗れはしたものの、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2014年6月7日、UFC Fight Night: Henderson vs. Khabilovロス・ピアソンと対戦し、2-1の判定勝ち。しかし、この試合はピアソンが勝利していたと見る見解が非常に多く、一部メディアでは「MMA史上最悪の判定」とまで言われた[7]

2015年11月21日、フェザー級転向初戦となったUFC Fight Night: Magny vs. Gastelumにてフェザー級ランキング4位のリカルド・ラマスと対戦し、判定負け。フェザー級はこの1試合のみで再び階級をライト級に戻した。

2017年4月22日、UFC Fight Night: Swanson vs. Lobovでライト級ランキング14位のアル・アイアキンタと対戦し、パウンドでKO負け。

2017年11月11日、階級をウェルター級に戻しUFC Fight Night: Poirier vs. Pettisマット・ブラウンと対戦し、肘打ちでKO負け。

2019年3月2日、UFC 235ミッキー・ガルで対戦し、パウンドで2RTKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2019年7月6日、UFC239マイケル・キエーザと対戦し、判定負けを喫した。

2020年1月31日、米国アンチドーピング機関(USADA)が、2019年12月12日に実施した競技外の抜き打ち検査で、サンチェスからオスタリンとS-23の陽性反応が検出されたが、調査の結果サンチェスが検査時に使用していたサプリメントが汚染サプリメントと確認され、また、検出された禁止薬物の量がパフォーマンスの向上にならないほどの極微量であったため、USADAは出場停止期間を短縮し、サンチェスに3か月間の出場停止処分を科した[8]

2021年5月8日のUFC on ESPN: Rodriguez vs. Watersonにてドナルド・セラーニと対戦予定であったが、4月28日に欠場が発表された。欠場の理由は明らかにされなかったがサンチェスは型破りな指導スタイルのトレーナーとの確執があったとされ、欠場の発表があった翌日の4月29日にサンチェスはUFCからリリースされた[9]

2021年5月20日、サンチェスはトレーナーとの決別を発表した[10]

UFC後

[編集]

2022年3月11日、Eagle FC 46でケビン・リーと対戦し、0-3の判定負け。

2023年2月17日、Bare Knuckle Fighting Championshipでボクシングの元WBA世界スーパーウェルター級王者オースティン・トラウトと対戦し、ドクターストップにより4RTKO負けを喫した。

戦績

[編集]

総合格闘技

[編集]
総合格闘技 戦績
44 試合 (T)KO 一本 判定 その他 引き分け 無効試合
30 10 6 13 1 0 0
14 4 0 10 0
勝敗 対戦相手 試合結果 大会名 開催年月日
× ケビン・リー 5分3R終了 判定0-3 Eagle FC 46: Lee vs. Sanchez 2022年3月11日
× ジェイク・マシューズ 5分3R終了 判定0-3 UFC 253: Adesanya vs. Costa 2020年9月27日
ミシェル・ペレイラ 3R 3:09 失格(反則の膝蹴り) UFC Fight Night: Anderson vs. Błachowicz 2 2020年2月15日
× マイケル・キエーザ 5分3R終了 判定0-3 UFC 239: Jones vs. Santos 2019年7月6日
ミッキー・ガル 2R 4:13 TKO(パウンド) UFC 235: Jones vs. Smith 2019年3月2日
クレイグ・ホワイト 5分3R終了 判定3-0 UFC 228: Woodley vs. Till 2018年9月8日
× マット・ブラウン 1R 3:44 KO(肘打ち) UFC Fight Night: Poirier vs. Pettis 2017年11月11日
× アル・アイアキンタ 1R 1:38 KO(右フック→パウンド) UFC Fight Night: Swanson vs. Lobov 2017年4月22日
マルチン・ヘルド 5分3R終了 判定3-0 UFC Fight Night: dos Anjos vs. Ferguson 2016年11月5日
× ジョー・ローゾン 1R 1:26 TKO(スタンドパンチ連打) UFC 200: Tate vs. Nunes 2016年7月9日
ジム・ミラー 5分3R終了 判定3-0 UFC 196: McGregor vs. Diaz 2016年3月5日
× リカルド・ラマス 5分3R終了 判定0-3 UFC Fight Night: Magny vs. Gastelum 2015年11月21日
ロス・ピアソン 5分3R終了 判定2-1 UFC Fight Night: Henderson vs. Khabilov 2014年6月7日
× マイルズ・ジュリー 5分3R終了 判定0-3 UFC 171: Hendricks vs. Lawler 2014年3月15日
× ギルバート・メレンデス 5分3R終了 判定0-3 UFC 166: Velasquez vs. dos Santos 3 2013年10月19日
五味隆典 5分3R終了 判定2-1 UFC on Fuel TV 8: Silva vs. Stann 2013年3月3日
× ジェイク・エレンバーガー 5分3R終了 判定0-3 UFC on Fuel TV 1: Sanchez vs. Ellenberger 2012年2月15日
マルティン・カンプマン 5分3R終了 判定3-0 UFC Live: Sanchez vs. Kampmann 2011年3月3日
パウロ・チアゴ 5分3R終了 判定3-0 UFC 121: Lesnar vs. Velasquez 2010年10月23日
× ジョン・ハザウェイ 5分3R終了 判定0-3 UFC 114: Rampage vs. Evans 2010年5月29日
× BJ・ペン 5R 2:37 TKO(ドクターストップ) UFC 107: Penn vs. Sanchez
【UFC世界ライト級タイトルマッチ】
2009年12月12日
クレイ・グイダ 5分3R終了 判定2-1 The Ultimate Fighter: United States vs. United Kingdom Finale 2009年6月20日
ジョー・スティーブンソン 5分3R終了 判定3-0 UFC 95: Sanchez vs. Stevenson 2009年2月21日
ルイージ・フィオラヴァンティ 3R 4:07 TKO(跳び膝蹴り→パウンド) The Ultimate Fighter: Team Rampage vs. Team Forrest Finale 2008年6月21日
デビッド・ベルクヘーデン 1R 4:43 ギブアップ(マウントパンチ) UFC 82: Pride of a Champion 2008年3月1日
× ジョン・フィッチ 5分3R終了 判定1-2 UFC 76: Knockout 2007年9月22日
× ジョシュ・コスチェック 5分3R終了 判定0-3 UFC 69: Shootout 2007年4月7日
ジョー・リッグス 1R 1:45 KO(膝蹴り) UFC Fight Night: Sanchez vs. Riggs 2006年12月13日
カロ・パリジャン 5分3R終了 判定3-0 UFC Fight Night 6 2006年8月17日
ジョン・アレッシオ 5分3R終了 判定3-0 UFC 60: Hughes vs. Gracie 2006年5月27日
ニック・ディアス 5分3R終了 判定3-0 The Ultimate Fighter 2 Finale 2005年11月5日
ブライアン・ガサウェイ 2R 1:56 TKO(パウンド) UFC 54: Boiling Point 2005年8月20日
ケニー・フロリアン 1R 2:49 TKO(マウントパンチ) The Ultimate Fighter 1 Finale
【ミドル級トーナメント 決勝】
2005年4月9日
ジョルジ・サンチアゴ 5分3R終了 判定3-0 KOTC 37: Unfinished Business
【KOTC世界ウェルター級王座決定戦】
2004年6月12日
レイ・エルブ 1R 1:07 ギブアップ(パンチ連打) KOTC 36: Albuquerque 2004年5月15日
トラヴィス・ビークラー 1R 0:35 TKO(パンチ連打) Pride of Albuquerque 2004年4月10日
クルーズ・チャコン 1R 0:41 チョークスリーパー KOTC 35: Acoma 2004年2月28日
ジョン・クロンク 2R 1:30 チキンウィングアームロック KOTC 26: Gladiator Challenge 2003年8月3日
リーン・クロンヴォルド 1R 3:39 腕ひしぎ十字固め KOTC 24: Mayhem 2003年6月14日
マイク・ガイモン 1R 4:57 腕ひしぎ十字固め KOTC 23: Sin City 2003年5月16日
ジェイク・ショート 1R 2:34 TKO(パンチ連打) KOTC 21: Invasion 2003年2月21日
シャノン・"ザ・キャノン"・リッチ 1R 0:59 チョークスリーパー KOTC 20: Crossroads 2002年12月15日
ジーザス・サンチェス 2R 2:33 KO(パンチ連打) Aztec Challenge 1 2002年9月6日
マイケル・ジョンソン 1R 3:45 チョークスリーパー Ring of Fire 5: Predators 2002年6月21日

総合格闘技エキシビション

[編集]
勝敗 対戦相手 試合結果 大会名 開催年月日
ジョシュ・コスチェック 5分3R終了 判定2-1 The Ultimate Fighter 1 2004年10月30日
ジョシュ・ラファーティ 1R 1:49 リアネイキドチョーク The Ultimate Fighter 1 2004年10月20日
アレックス・カラレクシス 1R 1:46 リアネイキドチョーク The Ultimate Fighter 1 2004年10月5日

グラップリング

[編集]
勝敗 対戦相手 試合結果 大会名 開催年月日
× マルセロ・ガッシア 腕ひしぎ十字固め ADCC 2005
【無差別級 2回戦】
2005年5月28日
ダニエル・ヴェランジ ポイント7-2 ADCC 2005
【無差別級 1回戦】
2005年5月28日
× ジェイク・シールズ ポイント0-6 ADCC 2005
【77kg未満級 1回戦】
2005年5月27日
× ロイ・ネルソン ポイント2-19 グラップラーズ・クエスト
【無差別級トーナメント 決勝】
2003年11月15日
ジェイミー・クルーズ ポイント グラップラーズ・クエスト
【無差別級トーナメント 準決勝】
2003年11月15日
Brent Stuchlik チョークスリーパー グラップラーズ・クエスト
【無差別級トーナメント 1回戦】
2003年11月15日

獲得タイトル

[編集]

表彰

[編集]
  • UFC ファイト・オブ・ザ・ナイト(7回)
  • UFC パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(1回)
  • UFC ファイト・オブ・ザ・イヤー(2009年/クレイ・グイダ戦)
  • UFC殿堂入り(2019年、試合部門/クレイ・グイダ戦)
  • World MMA Awards ファイト・オブ・ザ・イヤー(2009年/クレイ・グイダ戦)
  • Bleacher Report ファイト・オブ・ザ・イヤー(2013年/ギルバート・メレンデス戦)
  • ニューメキシコ州ボクシング ファイター・オブ・ザ・イヤー(2005年、2006年、2010年)

脚注

[編集]

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]