テングノタチ
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テングノタチ | ||||||||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Eumecichthys fiski (Günther, 1890 ) | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
テングノタチ | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Unicorn crestfish |
テングノタチ(天狗之太刀、学名:Eumecichthys fiski、英名:Unicorn crestfish)は、条鰭綱アカマンボウ目アカナマダ科テングノタチ属の深海魚。
特徴
[編集]体長は大型の個体であれば1.5メートルを越える[1][2]。
暖海性の魚で、日本ではまれに漁獲され、北は北海道函館沖、南は神奈川県相模湾から鹿児島県沖、高知県沖、山口県沖、南アフリカや、ベーリング海[3]などで確認された。太平洋の暖海域の中層1000m付近に広く分布、ごく稀に台風などの後に海岸に打ち上げられる事がある。
体高が高いアカナマダとは対照的に、ウナギのような体型で、体長は体高の19-30倍である[4]。アカマンボウ目の魚の多くに見られる側扁した細長い体や銀灰色の体色で、赤色の背鰭を持ち、臀鰭は5-9軟条[4]ある。他の種類にない目立った特徴として、頭部上部が角のように著しく張り出し[5]、横からみると剣のようにも見える。その先端に赤い背鰭が付いており、これが和名の由来となっている。英語では Unicorn crestfish と呼ばれるように、角のようにも見える。
その頭部張り出しの根元には口があり、目も大きい。特徴的な頭部と体型に、太刀という名前から、タチウオにも似ているが、タチウオとは類縁関係が遠い。
また、魚類には珍しく、肛門付近に墨汁嚢を持ち、イカ墨のような墨汁が肛門から出る[5]。
生態
[編集]深海魚でかつ、稀種なので詳しい事は不明。
アカマンボウ目の近縁魚類のように、表層部分を頭部を上にして漂っているが、それ以外には殆ど生態が解明されていない。
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2009). "Eumecichthys fiski" in FishBase. March 2009 version.
- ^ Honma, Yoshiharu; Ushiki, Tatsuo; Takeda, Masaei (Feb 1999). “Histology of the ink tube and its associated organs in a unicornfish, Eumecichthys fiskii (Lampridiformes)”. Ichthyological Research 46 (1): 19–25. doi:10.1007/BF02674944.
- ^ 富山湾で捕獲されたテングノタチ Eumecichthys fiski 稲村 修・伊串祐紀 (魚津水族館) (PDF) 魚津市 2013-01-31閲覧
- ^ a b 稀種 テングノタチマリンネット北海道 地方独立行政法人北海道立総合研究機構 水産研究本部 企画調整部 2013-01-30閲覧
- ^ a b アカマンボウ目の珍魚2種:テングノタチとサケガシラ澤村正幸 函館水試調査研究部 (PDF) マリンネット北海道 地方独立行政法人北海道立総合研究機構 水産研究本部 企画調整部 2013-01-30閲覧
参考文献
[編集]- 阿部宗明 北隆 『原色魚類大図鑑』 北隆館 ISBN 978-4832608207