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テルプシコーレ (吹奏楽曲)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

テルプシコーレ』(Terpsichore for Symphonic Band [ˌtəːpˈsɪkəri])は、ボブ・マーゴーリスオランダ語版が作曲した吹奏楽曲

概要

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楽譜の作曲者名に「after Michael Praetorius」と添えられているように、ミヒャエル・プレトリウスが編纂した舞曲集「テルプシコレー」を素材として、吹奏楽のための組曲として作曲された。

1980年12月1日から翌年2月7日にかけて作曲され、1981年11月22日にウィスコンシン大学オークレア校(英語版)のガントナー・コンサート・ホールにて、ドナルド・ジョージ(Donald S. George)の指揮、同校シンフォニーバンドの演奏で初演された。

原曲の旋律和声リズムをほとんどそのまま残しながら、編曲の域を超えた新しい作品となっており、職人的なオーケストレーションの才能が発揮されている[1]

演奏時間は約23分。強弱記号ppppp[2]からfffffffffffffffff[3]に至るまで、あるいは「as loud as possible」と書かれていたり[4]、さまざまな楽器のソロのフィーチャーやセクションでのスタンドプレイ[5]が指定されるなど、作曲者自らショウピースと記す[6]ほど視覚的、聴覚的な演奏効果を狙っている。

フルスコアには7ページにわたって、演奏法や演奏上の注意、代替楽器の指定、初演者に関する情報など、作曲者による詳細な解説(Composer's Preface)が付されており、演奏に関する指示は楽譜の随所にもこと細かく書き込まれている。

楽譜は1984年にアメリカのマンハッタン・ビーチ・ミュージック(Manhattan Beach Music)から出版された。

編成

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下表の数字は編成表[7]に示されたパート譜の声部数を示すが、各声部内で分割もある。楽譜には代替楽器のためのキューが数多く記されており、40名ほどでの演奏も可能だが、理想的な編成は99名としている。その演奏者数を [ ] 内に示す[6]

編成表
木管 金管
Fl. 2 (Alto, Bass持ち替え) [12], Picc. [2] Tp. 3 (1-3ともFlh.持ち替え、3はBass持ち替え) [6] Cb. ● [4]
Ob. 2 (Tenor Recorder持ち替え) [2], C.A. [1] Hr. 4 [8] Timp. ● [1]
Fg. 2 [2], Cfg. [1] Tbn. 3 [9] 6 players:
B.D., Bell Tree, Bongo, Castagnettes, Claves, Conga, Cym. (5 pairs, 2 susp.), 4 Drums, Dumbek, Field Drum, Finger Cym. (2 pairs), Glockenspiel, 3 Marimba (1 + 2 opt.), S.D. (regular/piccolo), Tam-tam (L/S), Tamb. provençal, 2 Tamb., Temple Blocks, Tenor Drum, Tom-tom (L), Tri. (L/M/S), Tublar Bells, Vibraslap, Whip, Xylophone
(option: American Indian Drum, Coconut Shells, Frame Drum)
Cl. 3 [12], E♭ [1], Alto[4], Bass [4], C-Alto[4], C-Bass [2] Eup. ● [3]
Sax. Alt. 2 (Soprano持ち替え) Ten. 1 Bar. 1 [S, 2A, 2T, 2Brの計7]Tub.● [6]
その他Harp 1, Organ 1

構成

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4曲からなる組曲で、演奏時間はシンシナティ大学ウィンド・シンフォニーの録音[1]でそれぞれ3分58秒、6分55秒、2分42秒、8分41秒。素材として使用されている曲を示す。欧文タイトルに付記した数字はプレトリウスの舞曲集での番号を示す。

第1曲
ブランル・ゲー(Bransle gay、1-1)、ポワトゥのブランル・ドゥブル(Bransle double de Poictu、4)
第2曲
こまどり(La Robine、23)、スパニョレッタ(Spagnoletta、27)、エスパニョレット(L'espagnolette、26)、アマゾネスのバレエ(Ballet des Amazones、270)、バレエ(Ballet、268)、ヴォルタ(Volte、214)
第3曲
ガヴォット(Gavotte、1-6)、ブレー(La Bouree、32-1〜3)
第4曲
ガイヤルド(Gaillarde、294)、繰り返し(Resprinse、309-1〜17)、ガイヤルド(Gaillarde、287)、ヴォルタ(Volte、201)

脚注

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  1. ^ a b 森田一浩 (1993). フランス組曲/吹奏楽名曲コレクション39 (ブックレット). ユージン・コーポロン英語版(指揮)・シンシナティ大学ウィンド・シンフォニー. 東芝EMI. pp. 6–8. TOCZ-9214。
  2. ^ スコア、p.12、他
  3. ^ スコア、p.93
  4. ^ スコア、p.5、他
  5. ^ スコア、p.76以降
  6. ^ a b スコア巻頭「Composer's Preface」1ページ目
  7. ^ スコア、扉ページ

参考文献

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  • フルスコア(マンハッタン・ビーチ・ミュージック版、1984年)

外部リンク

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