チン凸
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チン凸(チンとつ)は、「チンコ突撃」を意味するインターネットスラングで、男性器(特に陰茎)の卑猥な画像を他人に送りつける性犯罪[1](性加害[2]・性暴力)。又は、嫌がらせ行為である[3]。
英語では、フラッシュ(英:Flash)、サイバーフラッシング(英:Cyberflashing)などと呼ばれる[4]。
概要
[編集]チン凸の危険性
[編集]デジタルタトゥー
[編集]当人がチン凸をその場限りだと想定しても、外部に流出[注 1]すると「完全に削除する事が不可能」[5]になる。チン凸のデータには生体情報[6]などの個人情報が含まれている事も多く、場合によっては個人特定[7]に至る。
日本の刑法
[編集]わいせつ物頒布等の罪は、日本の刑法175条で規定される犯罪に相当する。成立した場合は犯罪歴が記録され、法定刑は2年以下の懲役若しくは250万円以下の罰金若しくは科料、又は懲役及び罰金を併科となる[8]。
チン凸の手口
[編集]SNSのDM(ダイレクトメッセージ)を悪用して行われることが多い。
斉藤さんの特徴として、同時にアプリケーションを起動させている者同士を無作為に繋いでテレビ電話ができる点が挙げられる。
カメラ封印でんわを選択すれば、回避できる[10]。
AirDrop
[編集]iPhoneでAirDropを使って付近のデバイスに項目を送信することができる[11]。
女子高生を襲う「AirDrop痴漢」
先日、ある女子高生がAirDrop痴漢に遭った。
高校に向かう朝の電車内で、「◯◯が1枚の写真を共有しようとしています」というメッセージと共に、男の陰部が写ったわいせつな画像が送られてきたそうだ。パニックになった彼女は、思わず「受け入れる」「辞退」から「辞退」を選んだ。しかし、辞退を選択したため端末に証拠が残らず、警察に届けることもできなかった。こうした手口は、「サイバー露出」とも呼ばれている。[13]
iOS 13の配信によって、AirDropで画像を受信した際に、サムネイルが表示されなくなった[14]。
犯行目的
[編集]露出症
[編集]露出症者(主に男性)は、通常は見知らぬ人に不意に自分の性器を見せ、その行為をしているときに性的な興奮を覚えます。いやがる相手に対し、驚かせたい、ショックを与えたい、強い印象を与えたいといった自身の欲求を自覚していることがあります。
被害者はほぼ常に成人女性か、男児または女児です。実際に性的接触を求めることはほとんどなく、露出症者がレイプをすることはめったにありません。[15]
露出症者は露出行動を続ける傾向がみられ、約20~50%が再逮捕される[16]。
問題点
[編集]インターネットを使用して気軽に行えてしまうが、チン凸をした者が18歳未満であれば、むしろ送られた相手の方が児童ポルノの製造や単純所持に該当する可能性が高く、送られた相手の方も捜査の対象になる懸念が生じる[17]。
名前の由来
[編集]元々はニコニコ生放送において、凸した者が下半身を露出する行為を差していた。性器が映ると即座に放送がBANされるため、それを目的とした妨害行為であった[要出典]。
法律
[編集]日本の刑法
[編集]わいせつ物頒布等の罪は、日本の刑法175条で規定される犯罪に相当する。
成立した場合は犯罪歴が記録され、法定刑は2年以下の懲役若しくは250万円以下の罰金若しくは科料、又は懲役及び罰金を併科となる[18]。
英国の刑法
[編集]オンライン安全法
[編集]オンライン安全法により、サイバーフラッシングは犯罪行為とされる。
同法は、インターネットユーザーがオンラインで閲覧する内容をより細かく制御できるようにすること、各プラットフォームに対し、児童へのリスクや危険性の評価を公開することで透明性を高めることも求めている[19]。
- 児童の性的虐待
- 過激な性的暴力
- 不法移民や人身取引
- 自殺の助長
- 自傷行為の助長
- 摂食障害の助長
- 動物虐待
- 違法薬物や武器の販売
- テロリズム
対策
[編集]被害を受けた場合
[編集]掲載の場合
[編集]防犯
[編集]- 防犯アプリ Digi Police - 警視庁[22]
被害対策
[編集]社会対策
[編集]Apple製デバイスで「センシティブな内容の警告」を利用できる。
「センシティブな内容の警告」で、ヌードが含まれていそうな写真やビデオを受信したと判断された場合、その画像にぼかしが入り、センシティブな内容が含まれているかもしれないという警告が表示され、助けを求める方法が選択肢として提示される[23]。
セーフサーチの提供
[編集]Google検索とGoogle画像検索で提供されている、ポルノなど不適切な画像、または不快に感じる可能性のあるコンテンツを非表示にする自動フィルター機能。
セーフサーチは、性行為や刺激の強い暴力などの露骨な表現を含むコンテンツを検索結果に表示するかどうかを管理するのに役立つ[24]。
SafeSearchの提供
[編集]セーフサーチは、不適切なWebコンテンツを除外するBingの設定である[25]。
セーフサーチでは、高度な技術を使用してアダルトコンテンツをフィルタリングしているが、完璧ではない。サーチセーフを[高レベル]、もしくは[標準]に設定しているにもかかわらず、アダルトコンテンツが表示された場合は通知することで、将来のフィルタリングに役立つ[26]。
ウィキメディア
[編集]ウィキメディア財団のプロジェクトでは男性器の画像をアップロードしたり他のページに表示したりすること自体は禁止されていないが、チン凸目的での投稿は各プロジェクトの方針で規制されている。
例えばウィキメディア・コモンズではCommons:Nudityという方針で裸体画像の取り扱いが定められており、露出目的での投稿が禁止されている。また、ウィキペディア日本語版ではMediaWiki:Bad image listに追加された画像は指定された例外を除きページへ埋め込むことができなくなる。
ダイレクトメッセージ
[編集][すべてのアカウントからメッセージを受け取る](iOS)/[全ユーザーからメッセージを受信](Android)/[すべてのユーザーからメッセージを受信する](X.com)の設定が有効になっている場合は、フォローしていない人からのメッセージは、[メッセージ] タブの [リクエスト] に表示されます。
メッセージの許可を選ぶと、そのアカウントと会話できるようになります。メディアの中身は、メッセージが許可されるまで表示されません。非表示のメディアを見るには、[メディアを表示] をクリックまたはタップします。
さらにデフォルトで、X for iOSアプリおよびX for Androidアプリでは、不適切と思われるリクエストを受信トレイの [リクエスト] セクションに表示させないフィルターがオンになっています。メッセージリクエストのクオリティフィルターをオンにすると、不適切と思われる会話リクエストを非表示にできます。除外されたリクエストの通知は表示されませんが、受信トレイの [リクエスト] の一番下から、クオリティフィルターによって不適切と判断されたメッセージを表示できます。[27]
センシティブなメディア
[編集]Xが定義する、刺激の強いコンテンツや、成人の裸体および性的行動に該当するコンテンツは、内容の警告を設定すればポストすることができるが、これらに該当するメディアをライブ動画やプロフィール画像などにおいて共有することはできない。グロテスクな画像/動画、強姦および性的暴行、獣姦および屍姦を含むメディアは禁止されている[28]。
加害対策
[編集]被害
[編集]2024年6月12日、人気グラビアアイドルの麻倉瑞季(22)がファンから受けた”性被害”について明かした。インスタグラムのストーリーズを更新。ファンから麻倉宛てにメンションがつけられた投稿を引用しこう綴った[29]。
《私の判断で消したけどガッツリち〇こ》
そのファンからの投稿は、麻倉の写真のうえに自分の局部を露出しているというもの。麻倉はその局部の部分は加工して見えないようにしていたが、《こうやってメンションして陰部見せてくる男まじきもい捕まって欲しい》と不快感をあらわにしていた。
続けて麻倉はXにこう投稿。
《ストーリーにメンションして自分のちんこ見せてくる男全員死ねばいいのに。今日だけで7つのちんこ見たわ。俺が死ぬわ》
その後、つづけて《増えた。15本見たわ》と投稿。局部を送りつけてくるファンに怒りを見せた後、さらにその被害が増えたと告白した[29]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ ※基本的に送信側の意思で受信側の記録は削除できないので、送信した時点で流出する。
出典
[編集]- ^ “局部の写真を送ると罪になる?|罪になる場合ならない場合を解説”. atombengo.com. 2024年2月15日閲覧。
- ^ “「性加害」とはどういう意味? 関連する刑法を解説”. kisarazu.vbest.jp. 2024年2月15日閲覧。
- ^ “局部の写真を送りつける「ちん凸」、有名インフルエンサーも被害に 法的には?”. NTTドコモ. 2024年2月22日閲覧。
- ^ “拡がる被害…わいせつ映像を送りつける「サイバー露出」の現状”. コスモポリタン. 2024年2月17日閲覧。
- ^ “デジタルタトゥー - 埼玉県”. 埼玉県庁. 2024年3月6日閲覧。
- ^ “ついにここまできた生体認証 米で「ペニス認証」が登場”. ジェイ・キャスト. 2024年2月15日閲覧。
- ^ “人気インフルエンサーが“局部写真送り付け”被害を告白…特定された被疑者の所属高校は「アカウントを乗っ取られた」”. 女性自身. 2024年2月15日閲覧。
- ^ “局部の写真を送ると罪になる?|罪になる場合ならない場合を解説”. atombengo.com. 2024年2月15日閲覧。
- ^ “デジタル教育という幻想”. Google. 2024年2月16日閲覧。
- ^ “斉藤さんはこちらの使い方”. 斉藤さん. 2024年2月16日閲覧。
- ^ “iPhoneでAirDropを使って付近のデバイスに項目を送信する”. Apple. 2024年2月16日閲覧。
- ^ “女子高生襲う「AirDrop痴漢」の悪質すぎる手口”. ニュース提供元 東洋経済新報社. 2024年2月16日閲覧。
- ^ “女子高生襲う「AirDrop痴漢」の悪質すぎる手口”. ニュース提供元 東洋経済新報社. 2024年2月16日閲覧。
- ^ “iPhoneに迷惑画像を送るAirDrop痴漢はiOS 13で防止! 標的にされない設定も解説”. KDDI. 2024年2月16日閲覧。
- ^ “露出症 - 10. 心の健康問題 - MSDマニュアル家庭版”. www.msdmanuals.com. 2024年2月17日閲覧。
- ^ “露出症 - 10. 心の健康問題 - MSDマニュアル家庭版”. www.msdmanuals.com. 2024年2月17日閲覧。
- ^ “トークアプリ犯罪に関する質問(2023年1月13日~2023年3月9日)”. keijibengo.com. 2024年4月1日閲覧。
- ^ “局部の写真を送ると罪になる?|罪になる場合ならない場合を解説”. atombengo.com. 2024年2月15日閲覧。
- ^ a b “オンライン安全法が成立、ソーシャルメディアのコンテンツ管理責任を拡大”. 日本貿易振興機構. 2024年3月7日閲覧。
- ^ “相談窓口|警察庁Webサイト”. 警察庁. 2024年2月17日閲覧。
- ^ “インターネット・ホットラインセンターへの通報フォーム”. インターネット・ホットラインセンター. 2024年2月16日閲覧。
- ^ “防犯アプリ Digi Police - 警視庁”. 警視庁. 2024年2月20日閲覧。
- ^ “Apple 製デバイスの「センシティブな内容の警告」について”. Apple. 2024年2月15日閲覧。
- ^ “セーフサーチ”. Google. 2024年2月16日閲覧。
- ^ “セーフBingのオンとオフを切り替えます。”. マイクロソフト. 2024年2月16日閲覧。
- ^ “セーフサーチ”. マイクロソフト. 2024年2月16日閲覧。
- ^ “Xのダイレクトメッセージ(DM)を送信する方法 | Xヘルプ”. Twitter. 2024年2月21日閲覧。
- ^ “センシティブなメディアに関するXのポリシー | Xヘルプ”. Twitter. 2024年2月21日閲覧。
- ^ a b “「全員死ねばいいのに」人気グラドル麻倉瑞季 ファンの局部写真を送り付けに激怒「まじきもい捕まって欲しい」”. LINEヤフー. 2024年6月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年06月19日閲覧(オリジナル)。2024年07月12日閲覧。