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平壌地下鉄千里馬線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
チョルリマソンから転送)
千里馬線
平壌地下鉄路線図 (牡丹峰駅改称前、赤い線が千里馬線)
平壌地下鉄路線図
(牡丹峰駅改称前、赤い線が千里馬線)
基本情報
朝鮮民主主義人民共和国の旗 北朝鮮
所在地 平壌市
路線網 平壌地下鉄
起点 富興駅(富興〜烽火駅間は万景台線
終点 赤い星駅
駅数 8駅
開業 1973年9月6日
路線諸元
路線距離 約 20 km
軌間 1,435 mm (標準軌)
電化方式 直流825V 第三軌条方式
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千里馬線
各種表記
チョソングル 천리마선
漢字 千里馬線
発音 チョルリマソン
日本語読み: せんりません
英語表記: Chollima line
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千里馬線(チョルリマせん)は、朝鮮民主主義人民共和国平壌市地下鉄路線。路線延長は約20km。

概説

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朝鮮半島では最初に開業した地下鉄路線である。正式路線名は千里馬線(赤い星駅 - 烽火駅間)と万景台線(烽火駅 - 富興駅間)に分かれるが、両路線とも一体的に運行されている。

革命を描いた壁画に彩られ、特に万景台線区間の駅である富興駅・栄光駅は様々な石材やシャンデリアを使った豪華な内装が特徴的である。また戦時の核シェルターを兼ねるためか、地中深く(地下約105mとも云われる)に駅が存在する。

外国人観光客はかつて富興駅 - 栄光駅間しか乗車が許されていなかったが、2015年秋に平壌地下鉄が外国人観光客にも開放された[1]ため、現在ではその先へ行くことも可能となっている。

将来は、革新線光復駅 - 千里馬線富興駅間に新線を建設するという構想がある[2]。当初計画では、烽火駅から平壌市内を流れる大同江の下をくぐり南進することとされていたが、1971年に烽火駅付近で発生したトンネル崩落事故(死者100人超)の影響で断念され、現行の西進して富興駅へ向かう経路となったとされる[3][4][5]。なお大同江トンネル計画は2000年にも取り上げられ、この時は東平壌への延伸が計画されたが、その後の進展はない[4]。このほか1980年代には平城市への延伸計画も存在したが、試掘の結果技術的な限界にぶつかり断念したとされる[4]

歴史

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  • 1960年代:建設開始。
  • 1973年9月6日:烽火駅 - 赤い星駅間が開業。
  • 1987年4月10日:富興駅 - 烽火駅間が開業。
  • 2016年1月1日:新型車両100型が運行を開始。
  • 2019年5月1日:凱旋駅のリニューアル完了。
  • 2019年以降:戦友駅と統一駅のリニューアルが完了。
  • 2024年7月 - 8月:統一駅を牡丹峰駅へ改称。

駅一覧

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  • 駅所在地は全線平壌市内。
線籍上の路線名 駅名 接続路線 所在地
日本語 朝鮮語
万景台線 富興駅 부흥역   平川区域
栄光駅 영광역 北朝鮮鉄道省平義線平釜線平南線平壌駅 中区域
烽火駅 봉화역  
千里馬線
勝利駅 승리역  
牡丹峰駅 모란봉역  
凱旋駅 개선역   牡丹峰区域
戦友駅 전우역 平壌地下鉄革新線戦勝駅
赤い星駅 붉은별역   大城区域

駅名は革命にちなんだものであり、どこの地区に存在しているか判別できない。概ね、市街の西から平壌駅を経由し、市街を南北に縦断し北郊に抜けている[6]

車両基地

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千里馬線の車両基地は赤い星駅の北側にある。

脚注

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  1. ^ Melody Rowell(訳・ルーバー荒井ハンナ) (2016年5月12日). “北朝鮮の地下鉄に乗ってみた 写真13点”. 日経BPナショナルジオグラフィック協会. https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/042800157/ 2023年7月17日閲覧。 
  2. ^ 国分隼人『将軍様の鉄道』
  3. ^ 日本地下鉄協会 編『世界の地下鉄 151都市のメトロガイド』2010年、65 - 66頁。 
  4. ^ a b c d “平壌地下鉄、電力難で不規則運行…金正恩氏自慢の「新型」活躍できず”. デイリーNKジャパン. (2017年12月8日). https://dailynk.jp/archives/100601 
  5. ^ 1971年の烽火駅トンネル崩落事故に関しては未確認とする情報もある[4]
  6. ^ 「朝鮮観光案内」『平壌地下鉄』朝鮮新報社出版事業部、1992年、24頁。 

外部リンク

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