ダロン・ハーゲン
ダロン・アリック・ハーゲン(Daron Aric Hagen; [ˈhɑːɡən] HAH-gən ; [1] 1961年11月4日 - )は、アメリカ合衆国の作曲家。
概要
[編集]ウィスコンシン州ミルウォーキー生まれ。フィラデルフィアのカーティス音楽院にてネッド・ローレムより作曲を師事。ルーカス・フォスの個人レッスンも同時に受ける。その後、当時アメリカ音楽界の大御所となっていたレナード・バーンスタインの熱心な勧めもあり、ニューヨークのジュリアード音楽院に入学、デイヴィッド・ダイアモンドらに作曲を師事した。オペラをライフワークとしているが、管弦楽・室内楽・吹奏楽と作品のジャンルは幅広く、アメリカにおけるトップの演奏団体からの委嘱を受けている。親日家であり、邦楽器を用いたり、日本の古典に題材をとった作品も発売されている[2][3][4]。
作品
[編集]ハーゲンの音楽は基本的に調性を感じさせる。心理描写のためにセリエル音楽や複調といった20世紀のクラシック音楽の手法が土台にあるものの[5]、ジャズ、ブロードウェイ、ラテン音楽、イタリアのヴェリズモオペラ、ソフトロックなどの影響も散見される、折衷的なスタイルである[6]。
ハーゲンが最初に注目された作品は、フィラデルフィア管弦楽団によって1981年に初演された[7]「平和のための祈り(Prayer for Peace)」であり、同楽団によって初演された作曲家としてはサミュエル・バーバー以来最年少であった[8]。他にも、ニューヨーク・フィルハーモニックより150周年の記念作品「フィルハーモニア(Philharmonia)」を委嘱されている。
これまで、10作以上のオペラ、5つの交響曲、7つの協奏曲、300曲以上の歌曲など、多くの作品を発表しており、主要作品はナクソスやソニークラシカルなどのメジャーレーベルから録音が発売されている[9]。
参考文献
[編集]- ^ Clare, John (2010) (video recording Hagen's pronunciation of his own name in the course of the interview.), Interview with Daron Hagen, San Antonio: Texas Public Radio
- ^ Rorem, Ned (1993), “Learning with Daron”, Opera News (April 10): 29–30
- ^ Rorem, Ned (1987), The Nantucket Diary, San Francisco, CA: North Point Press, pp. 329–603, ISBN 0-86547-259-9
- ^ Olmstead, Andrea (2002), Juilliard: A History, Chicago, IL: University of Illinois Press, p. 251, ISBN 978-0-252-02487-0
- ^ Classical Composers Database. Retrieved July 8, 2012.
- ^ Hagen, Daron (2012), “Daron Hagen Biography”, All Music Guide July 8, 2012閲覧。
- ^ Chute, James (2001), The New Grove Dictionary of Music and Musicians, Oxford: Oxford University Press, ISBN 1-56159-239-0
- ^ Kunick, Judith Karp (1993), Ricardo Muti: Twenty Years in Philadelphia, Philadelphia, PA: University of Pennsylvania Press, p. 53, ISBN 0-8122-1445-5
- ^ Vunderink, Todd (2017), “Daron Hagen and Peermusic Classical Announce Agreement for Eight Hagen Operas”, Press Release (May 5)