ダニー・サラザー
現役時代 (2017年6月1日) | |
基本情報 | |
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国籍 | ドミニカ共和国 |
出身地 | サントドミンゴ |
生年月日 | 1990年1月11日(34歳) |
身長 体重 |
6' 0" =約182.9 cm 190 lb =約86.2 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投左打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2006年 アマチュアFA |
初出場 | 2013年7月11日 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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ダニエル・ダリエル・サラザー・デル・ロサリオ(Daniel Dariel Salazar del Rosario, 1990年1月11日 - )は、ドミニカ共和国サントドミンゴ出身のプロ野球選手(投手)。右投左打。現在は、フリーエージェント(FA)。愛称はサリー[1]。
経歴
[編集]プロ入りとインディアンス時代
[編集]2006年にクリーブランド・インディアンスと契約を結んだ。
2007年に傘下のドミニカン・サマーリーグ・インディアンスでプロデビューを果たした。
2008年にアメリカに渡り、この年はルーキー級ガルフ・コーストリーグ・インディアンスに所属した。
2009年からの3年間はA級レイクカウンティ・キャプテンズに所属した。
2010年8月にトミー・ジョン手術を受け、翌年途中までリハビリ生活を送る。
2011年シーズン終了後の11月18日にはルール・ファイブ・ドラフトでの流出を防ぐためにインディアンスの40人枠入りした。
2012年はA+級カロライナ・マドキャッツとAA級アクロン・エアロズでプレーした。
2013年は開幕をAA級アクロン・エアロズで迎え、5月にAAA級コロンバス・クリッパーズに昇格。さらに7月にメジャー初昇格を果たした。7月11日のトロント・ブルージェイズ戦で先発し、5回終了まで無安打に封じて6回1失点・7奪三振の投球で初登板初勝利を挙げるなど鮮烈なメジャーデビューを飾った(このデビュー戦での7奪三振はルイス・ティアントが1964年7月19日のニューヨーク・ヤンキース戦で記録した11個に次いで球団史上2番目の多さである。[2] )。翌12日にはコロンバスに降格となったが、8月に再昇格すると先発ローテーションに定着。2度目の先発となった8月7日のデトロイト・タイガース戦ではミゲル・カブレラから3打席連続三振を奪う快投を見せた。10月1日に行われたタンパベイ・レイズとのワイルドカードゲームでは先発の大役を任された(結果は4回3失点で敗戦投手)。シーズン成績は10試合に登板して2勝3敗・防御率3.12の成績を残した。また、50イニングで64奪三振を奪い、奪三振率は11.25と高い数値を記録した。
2014年は、プレシーズン・ゲームでは調子が上がらなかったが、チームの期待を背負って先発ローテーションに入れられた[3]。だが、打ち込まれる場面が目立ち、一旦はマイナー降格した。だが、復帰後は安定したピッチングを見せ[3]、最終的には防御率4.25・6勝8敗・奪三振率9.8という成績をマークした。
2015年も先発ローテーションに入り、この年は30試合に投げて初めて規定投球回に到達。防御率3.45・チームの勝ち頭タイとなる14勝を挙げたほか、リーグ7位の195奪三振を記録 (奪三振率9.5) するなど、大ブレイクを果たした。
2016年9月9日のミネソタ・ツインズ戦で右前腕部の張りを訴え、負傷降板した。9月12日にMRI検査を受けた結果、屈筋の炎症と診断され、多血小板血漿(PRP)の注射療法を受けた。約10日間のノースロー調整を余儀なくされ、全治3~4週間で残りレギュラーシーズンは全休することになった[4]。離脱するまでに25試合に先発登板し、防御率3.87・2年連続2ケタ勝利となる11勝6敗・3シーズンぶりの10.0超となる奪三振率10.6・オールスターゲームに選出されている。10月25日にワールドシリーズのアクティブロースターに登録された[5]。
2017年は5月までに3勝5敗・防御率5.50と不調で、6月6日に右肩の故障で故障者リスト入りした[6]。結果、この年は23試合登板(先発19、リリーフ4)に終わり、5勝6敗・防御率4.28と3年連続2桁勝利はならなかった。
2019年は2年ぶりに実戦復帰を果たしたが、肩のケガの影響などで速球の平均球速が2017年以前の95mph(約153km/h)から86mph(約138km/h)に低下。メジャーでの登板は1先発のみであった。オフの11月4日にFAとなった[7]。
ヤンキース傘下時代
[編集]2022年4月13日にニューヨーク・ヤンキースとマイナー契約を結んだ[7]。3シーズンぶりのMLB組織との契約であり、怪我からの復活が期待されたが[8]、実戦登板は傘下AAA級スクラントン・ウィルクスバリ・レイルライダースでの2試合に留まり[7]、9月20日に自由契約となった[7]。
投球スタイル
[編集]最速161km/h、平均球速152km/hのフォーシームが投球全体の半分以上を占め、次いで約138km/hのチェンジアップ、約151km/hのツーシームを多投し、チェンジアップをウイニングショットとしている。また、約128km/hのカーブ、約137km/hのスライダーの計5球種を持ち球とする。マイナー時代からメジャー昇格後にかけて、チェンジアップとスライダーを武器としてきたが、2015年からカーブを投げ始めたことでスライダーの割合が減少し、2016年にはツーシームよりも頻度が少なくなった[9]。
詳細情報
[編集]年度別投球成績
[編集]年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2013 | CLE | 10 | 10 | 0 | 0 | 0 | 2 | 3 | 0 | 0 | .400 | 211 | 52.0 | 44 | 7 | 15 | 0 | 0 | 65 | 3 | 0 | 18 | 7 | 3.12 | 1.13 |
2014 | 20 | 20 | 1 | 1 | 0 | 6 | 8 | 0 | 0 | .429 | 474 | 110.0 | 117 | 13 | 35 | 4 | 3 | 120 | 3 | 0 | 57 | 52 | 4.25 | 1.38 | |
2015 | 30 | 30 | 0 | 0 | 0 | 14 | 10 | 0 | 0 | .583 | 757 | 185.0 | 156 | 23 | 53 | 1 | 7 | 195 | 3 | 2 | 79 | 71 | 3.45 | 1.13 | |
2016 | 25 | 25 | 0 | 0 | 0 | 11 | 6 | 0 | 0 | .647 | 584 | 137.1 | 121 | 16 | 63 | 3 | 2 | 161 | 9 | 3 | 61 | 59 | 3.87 | 1.34 | |
2017 | 23 | 19 | 0 | 0 | 0 | 5 | 6 | 0 | 0 | .455 | 439 | 103.0 | 94 | 14 | 44 | 0 | 3 | 145 | 6 | 0 | 51 | 49 | 4.28 | 1.34 | |
2019 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .000 | 17 | 4.0 | 4 | 2 | 3 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 | 2 | 4.50 | 1.75 | |
MLB:6年 | 109 | 105 | 1 | 1 | 0 | 38 | 34 | 0 | 0 | .528 | 2482 | 591.1 | 536 | 75 | 213 | 8 | 15 | 688 | 24 | 5 | 268 | 251 | 3.82 | 1.27 |
- 2019年度シーズン終了時
年度別守備成績
[編集]年 度 |
球 団 |
投手(P) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2013 | CLE | 10 | 3 | 2 | 0 | 1 | 1.000 |
2014 | 20 | 3 | 6 | 0 | 1 | 1.000 | |
2015 | 30 | 11 | 17 | 3 | 1 | .903 | |
2016 | 25 | 5 | 9 | 1 | 0 | .933 | |
2017 | 23 | 3 | 5 | 1 | 0 | .889 | |
2019 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | |
MLB | 109 | 25 | 39 | 5 | 3 | .928 |
- 2019年度シーズン終了時
記録
[編集]- MLBオールスターゲーム選出:1回(2016年)
背番号
[編集]- 31 (2013年 - 2019年)
脚注
[編集]- ^ Explaining Indians Players Weekend names MLB.com (2017年8月26日) 2017年9月15日閲覧
- ^ http://mlb.mlb.com/mlb/gameday/index.jsp?gid=2013_07_11_tormlb_clemlb_1&mode=recap_home&c_id=cle
- ^ a b 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2015』廣済堂出版、2015年、144頁。ISBN 978-4-331-51921-9。
- ^ “インディアンス、11勝右腕D.サラザールが3週間以上の故障離脱”. iSM (Yahoo! JAPAN). (2016年9月13日). オリジナルの2016年9月25日時点におけるアーカイブ。 2016年10月26日閲覧。
- ^ Jordan Bastian (2016年10月25日). “Tribe includes pitcher Salazar on WS roster” (英語). MLB.com. 2016年10月26日閲覧。
- ^ Jordan Bastian (2017年6月6日). “Salazar to DL; Indians activate Chisenhall” (英語). MLB.com. 2017年11月1日閲覧。
- ^ a b c d MLB公式プロフィール参照。2022年9月23日閲覧。
- ^ Estevão Maximo (2022年5月14日). “Yankee roll the dice on Danny Salazar reclamation project”. Pinstripe Alley. 2022年9月23日閲覧。
- ^ “Danny Salazar Pitch Data” (英語). The Baseball Cube. 2016年9月14日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
- Danny Salazar stats MiLB.com
- Danny Salazar (@DannySalazar67) - X(旧Twitter)
- Danny Salazar (@danny.salazar31) - Instagram