クロロタロニル
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クロロタロニル Chlorothalonil | |
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2,4,5,6-テトラクロロ-1,3-ベンゼンジカルボニトリル | |
別称 2,4,5,6-Tetrachloroisophthalonitrile TPN | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 1897-45-6 |
KEGG | C11037 |
特性 | |
化学式 | C8Cl4N2 |
モル質量 | 265.9 |
外観 | 白色の微粉末 |
融点 |
250-251 |
沸点 |
350 |
水への溶解度 | 0.00005% |
出典 | |
国際化学物質安全性カード | |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
クロロタロニル(英: Chlorothalonil)は、化学式 C8Cl4N2 で表される有機塩素化合物。系統名のテトラクロロイソフタロニトリル(2,4,5,6-Tetrachloroisophthalonitrile)のアクロニムで、TPN とも呼ばれる。
工業用防カビ剤として、また「ダコニール」の商品名で農業用殺菌剤として使用される。
効果・毒性
[編集]細菌等に対するMICは、コウジカビで1~3ppm、黄色ブドウ球菌で10ppm、緑膿菌では30ppmである。農業用途では、野菜のべと病や果樹の黒星病などに効果がある。
経口投与した場合のLD50は、マウスで6,000mg/kg以上、ラットで10,000mg/kg以上である。国際がん研究機関では、発癌性について「Group2B(ヒトに対する発癌性が疑われる)」としている(IARC発がん性リスク一覧参照)。
高濃度のものが皮膚と接触すると、刺激性の痒みやかぶれが生じ、この場合は洗浄の上、抗ヒスタミン薬やステロイド軟膏の塗布が有効である。炭化水素系溶剤を含む製剤を誤飲した場合は、吐かせてはならない。加熱・燃焼により分解し、塩化水素や窒素酸化物を含む、有毒かつ腐食性のフュームを生じる。
参考文献
[編集]- 『抗菌剤の化学 Part2』西野敦編著 冨岡敏一・荒川正澄著 1997年 工業調査会刊 ISBN 476937058X