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ダコタ・ステイトン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ダコタ・ステイトン
ダコタ・ステイトン、1965年撮影。
基本情報
出生名 Dakota Staton
生誕 (1930-06-03) 1930年6月3日
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ペンシルベニア州ピッツバーグ
死没 2007年4月10日(2007-04-10)(76歳没)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ニューヨーク州ニューヨーク
ジャンル ジャズR&Bソウルブルース
職業 歌手

ダコタ・ステイトン(Dakota Staton、1930年6月3日 - 2007年4月10日[1]は、アメリカ合衆国ジャズ・ボーカリストで、特にチャートの4位まで上昇した1957年のヒット曲「ザ・レイト、レイト・ショウ (The Late, Late Show)」で国際的に知られた。また、アフマディーヤイスラム教に改宗して、アリーヤ・ラビア (Aliyah Rabia) というムスリム名を名乗った時期があった[2]

経歴 

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ペンシルベニア州ピッツバーグホームウッド英語版地区に生まれた彼女は、ジョージ・ワシントン高等学校英語版を経て[1]、ピッツバーグのフィリオン音楽学校 (Filion School of Music in Pittsburgh) で音楽を学んだ。その後、ジャズが盛んだったヒル・ディストリクト英語版で、ボーカリストとして活動し、ピッツバーグの地元で人気のあったジョー・ウェストレイ楽団 (Joe Westray Orchestra) と定期的に共演するようになった。その後の数年間は、デトロイトインディアナポリスクリーブランドセントルイスなどの都市を回る、ナイトクラブのサーキットに身を投じた。ニューヨークで、ハーレムのベイビー・グランド (Baby Grand) というナイトクラブで歌っていたとき、キャピトル・レコードプロデューサーだったデイヴ・キャヴァノー英語版に見出された。レコード契約を結んだ彼女は、数枚のシングルを出し、1955年には『ダウン・ビート』誌から「最も有望な新人 (Most Promising Newcomer)」賞を贈られた。1958年には、タリブ・ダウード英語版と結婚したが[3]、彼はアンティグア島生まれの黒人で、アフマディーヤ・ムスリムのジャズトランペット奏者であり、イライジャ・ムハンマド英語版についての批評家としても知られていた[4]。この結婚によって彼女はイスラム教に改宗し、一時期はアリーヤ・ラビアと名乗った[5]。しかし、この結婚は、結局のところ離婚に終わった[2]

1950年代後半から1960年代前半にかけて、彼女は高く評価されたアルバムを出し続け、タイトル曲が彼女の最大のヒットとなったアルバム『ザ・レイト、レイト・ショウ (The Late, Late Show)』(1957年)、ピアニストのジョージ・シアリングと組んだ『In the Night)』(1958年)や、『Dynamic!』(1958年)、そしてボストンジャズクラブであるストーリーヴィル (Storyville) で収録されたライブ・アルバムDakota at Storyville』(1962年)などが出た。1960年代半ばに ステイトンは活動の拠点をイングランドへ移し、アルバム『Dakota ′67』を吹き込んだ。1970年代前半のうちに合衆国に戻った後も[6]、ほぼ定期的に吹込みを継続し、その録音の内容は、段々とゴスペルブルースの影響が色濃くなっていった。1999年には脳卒中を患い、以降は健康が優れない状態となっていった[6]。2007年、ステイトンはニューヨーク で、76歳で死去した[1]

ディスコグラフィ

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  • The Late, Late Show (Capitol, 1957)
  • Dynamic! (Capitol, 1958)
  • In the Night with George Shearing (Capitol, 1958)
  • Time to Swing (Capitol, 1959)
  • More Than the Most (Capitol, 1959)
  • Crazy He Calls Me (Capitol, 1959)
  • Sings Ballads and the Blues (Capitol, 1960)
  • Softly (Capitol, 1960)
  • 'Round Midnight (Capitol, 1961)
  • From Dakota with Love (United Artists, 1962)
  • Dakota (Capitol, 1960)
  • Dakota at Storyville (Capitol, 1962)
  • Live and Swinging (United Artists, 1964)
  • Dakota Staton with Strings (United Artists, 1964)
  • Dakota '67 (London, 1966)
  • I've Been There (Verve, 1970)
  • Madame Foo-Foo (Groove Merchant, 1972)
  • I Want a Country Man (Groove Merchant, 1973)
  • Ms. Soul (Groove Merchant, 1974)
  • Uniquely Dakota (Half Moon, 1983)
  • No Man Is Going to Change Me (GP, 1985)
  • Dakota Staton with Manny Albam (LRC, 1990)
  • Dakota Staton (Muse, 1991)
  • Moonglow (LRC, 1991)
  • Darling Please Save Your Love for Me (Muse, 1992)
  • Isn't This a Lovely Day (Muse, 1995)
  • Congratulations (Giants of Jazz, 1999)
  • A Packet of Love Letters (HighNote, 1999)
  • Congratulations to Someone (LRC, 2002)
  • Live at Milestones (Caffe Jazz, 2007)

脚注

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  1. ^ a b c Guidry, Nate (2007年4月12日). “Obituary: Dakota Staton / Acclaimed vocalist and Pittsburgh native”. Pittsburgh Post-Gazette. http://www.post-gazette.com/pg/07103/777638-122.stm 2011年6月7日閲覧。 
  2. ^ a b Fox, Margalit (April 13, 2007). "Dakota Staton, 76, Jazz Singer With a Sharp, Bluesy Sound, Dies". The New York Times. Retrieved on April 16, 2007.
  3. ^ Eugene Chadbourne, Talib Dawud biography, AllMusic.
  4. ^ Clegg, Claude Andrew. An Original Man: The Life and Times of Elijah Muhammad, St. Martin's Griffin, 1997, p. 132.
  5. ^ Jason Ankeny, Dakota Staton biography at AllMusic.
  6. ^ a b Dakota Staton biography, Pittsburgh Music History.

外部リンク

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