ターグート
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ターグート(阿: طاغوت、ṭāġūt;複数形:阿: طواغيت、ṭawāġīt)とは、アッラー以外の全ての崇拝や服従の対象のことである。言い換えれば、対象が何であるかを全く問うことなく[注釈 1]、そのような状態に置かれた対象全般を指す[1]。
したがって、当然のことながら、偶像として知られる「有形の崇拝対象」、占い師などのような「人々が依拠や追従をする対象」、アッラーへの服従から逸れた王侯や首領などの「指導者たち」が、「ターグート」には含まれることとなる[2]。
ただし、アッラーの代わりに預言者[注釈 2]やイスラーム法学者が崇拝されている場合には、その崇拝対象について「ターグート」という言葉は適用されるべきではない[3]。
代表例
[編集]ターグートは、実際のところ無数に存在するため、ここでは5つに限って代表例とする[2]。
- イブリース(シャイターンの長)
- 崇拝されており、また、そうされることに満足する者
- 人々を自らの崇拝へと誘う者
- 不可知の領域についての知識を持っていると主張する者
- アッラーにより下されたもの(つまりイスラーム法)以外に依拠して裁く者
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ サイード佐藤 訳『聖クルアーン : 日亜対訳注解』(JPG)マディーナ : ファハド国王マディーナ・クルアーン印刷コンプレックス、ヒジュラ暦1440年(グレゴリオ暦2018 - 2019年)、1356頁頁。ISBN 9786038187579。OCLC 1223009891 。2021年9月1日閲覧。
- ^ a b “タウヒード(アッラーの唯一性に関する信仰) - 日本語 - ムハンマド・ブン・イブラーヒーム・アッ=トゥワイジリー”. 2021年9月1日閲覧。
- ^ a b “Meaning of the word Taaghoot - Islam Question & Answer”. 2021年9月1日閲覧。