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タンタル石

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
タンタル石
Tantalite
タンタル石(オーストラリア、ピルバラ産)
分類 酸化鉱物
シュツルンツ分類 04.DB.35
化学式 (Fe,Mn)Ta2O6
結晶系 斜方晶
へき開 一方向に良好
断口 亜貝殻状
モース硬度 6-6.5
光沢 亜金属光沢 - ほぼ樹脂光沢
暗黒色、黒鉄色 - 暗褐色、赤褐色
条痕 赤褐色 - 黒
比重 8.0+
文献 [1][2]
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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マンガンタンタル石(ブラジル リオグランデ・ド・ノルテ州アルト・ド・ギズ産)

タンタル石(タンタルせき、Tantalite)は組成式 [(Fe, Mn)Ta2O6] で表されるマンガンタンタル複酸化物鉱物である。

タンタルとニオブは任意の割合で固溶するため、コルンブ石-タンタル石系(現在ではコルンブ石スーパーグループに含まれる)をなし、ニオブが多いものがコルンブ石、タンタルが多いものがタンタル石と呼び分けられる(区別しない場合は総称してコルタンと呼ぶ)。ただし、比重は大きく異なり、コルンブ石は5.2なのに対しタンタル石では8.0以上にもなる[2]。また、鉄が多いものは鉄タンタル石 (tantalite-(Fe) 、旧名 ferrotantalite、Fe2+Ta2O6)、マンガンが多いものはマンガンタンタル石(tantalite-(Mn)、旧名 manganotantalite、Mn2+Ta2O6)と呼ぶ(当初は鉄が卓越したものをタンタル石と呼称していたが、2008年に組成に基づいて再命名された)。

タンタル石はタピオライト英語版ともよく似ている。化学組成は近いが結晶構造は異なっており(同質異像)、タンタル石が斜方晶なのに対してタピオライトは正方晶である[3]。こちらも鉄、マンガンを含むものは鉄タピオライト、マンガンタピオライトと呼ぶ。現在では、鉄タンタル石とされるものの多くは鉄タピオライトで、鉄タンタル石自体は希少だとされる[4]

タンタル石は黒-褐色で、条痕も同じである。マンガンを多く含むものは褐色で、しばしば透明のものもみられる。

産地

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タンタル石はオーストラリアブラジルカナダコロンビアグアイニア県ビチャーダ県)、エジプト北欧マダガスカルナミビアナイジェリアルワンダアメリカ合衆国カリフォルニア州コロラド州メイン州バージニア州)、ジンバブエで産出される。 資源量はブラジルが最大であり、52.1%を占める).[5]が、2006年の産出量ではオーストラリアが75%を占めた[5]

持続可能な開発

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コンゴ民主共和国ではコルタンの違法採掘が環境面・経済面でさまざまな問題を引き起こしている[6][7]

脚注

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  1. ^ TANTALITE (Iron Manganese Tantalum Niobium Oxide)”. Galleries.com. 2011年10月25日閲覧。
  2. ^ a b Tantalite. Mindat.org (2011-09-07). Retrieved on 2011-10-30.
  3. ^ P. Cerny (1992). “The tantalite-tapiolite gap: natural assemblages versus experimental data”. Canadian Mineralogist 30: 587. https://rruff.geo.arizona.edu/doclib/cm/vol30/CM30_587.pdf. 
  4. ^ Tantalite-(Fe), mindat.org
  5. ^ a b Papp, John F. (2006年). “2006 Minerals Yearbook Nb & Ta”. US Geological Survey. 2008年6月3日閲覧。
  6. ^ Coltan, Gorillas and cellphones Archived 2005年4月7日, at the Wayback Machine.. Cellular-news.com (2001-04-03). Retrieved on 2011-10-30.
  7. ^ The Coltan Scandal. Geology.about.com (2010-07-04). Retrieved on 2011-10-30.

関連項目

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外部リンク

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