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タンゴNF3

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
タンゴドイツ語版 > タンゴNF3
シュタッドラー・タンゴNF3
タンゴNF3(2024年撮影)
基本情報
製造所 シュタッドラー・レール
製造年 2023年 -
製造数 25両(予定)
運用開始 2024年
投入先 サラエヴォ市電
主要諸元
編成 3車体連接車、片運転台
軸配置 Bo'2'+2'Bo'
軌間 1,435 mm
電気方式 直流600 V
架空電車線方式
設計最高速度 70 km/h
車両定員 180人(着席79人)
(乗客密度4人/m2時)
全長 31,100 mm
全幅 2,400 mm
全高 3,600 mm
床面高さ 340 mm(乗降扉付近)
(低床率100 %)
車輪径 610 mm
固定軸距 1,800 mm
主電動機出力 105 kw
出力 420 kw
備考 主要数値は[1][2][3][4][5]に基づく。
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タンゴNF3(Tango NF3)は、鉄道車両メーカーのシュタッドラー・レールが開発・展開する路面電車車両ボスニア・ヘルツェゴビナの路面電車であるサラエヴォ市電2024年以降使用されている超低床電車である[1][2][3][4]

概要

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2021年9月、シュタッドラー・レールはボスニア・ヘルツェゴビナ首都サラエヴォ市内を走るサラエヴォ市電向けに、旧型電車(タトラK2タトラKT8D5)の置き換えを目的とした15両の新型電車の導入に関する発注を獲得し、2023年にもオプション権を行使する形で10両の追加発注が実施された[注釈 1]。これを基に、シュタッドラー・レールが製造するのが、同社が手掛ける「タンゴ」ブランドの1形式であるNF3である[2][3][4][6][5]

チェコオストラヴァ市電オストラヴァ)に導入された超低床電車NF2チェコ語版を基に設計が行われた片運転台式の3車体連接車で、ボギー台車を有する前後車体が台車が存在しない中間車体を挟み込む形の編成が組まれている。そのうち、各車体の車端部に設置された台車には誘導電動機(出力105 kw)が2基づつ設置されている。クロスシートが主に設置されている車内には冷暖房が完備されている他、充電用のUSBソケット、安全対策の監視カメラといった最新の設備が搭載されている。また、車体設計はヨーロッパの安全基準に基づいたものとなっている。塗装は複数の案から検討された結果、サラエヴォの伝統色である黄色に加え、窓回りは黒色、車体下部は灰色が用いられている[4][6]

最初の車両は2023年に完成し、同年にポーランドのグダニスクで開催された国際鉄道見本市のTRAKOで展示された。その後、ポズナン市電ポズナン)の線路を用いた試運転を経て、2024年3月28日から営業運転を開始した。以降、初期発注分の15両が同年から2025年にかけて、追加発注分の10両が2025年12月以降、サラエヴォ市電へ納入される予定となっている[注釈 2]。製造はシュタッドラー・レールがポーランドの企業であるソラリスから買収した工場で実施される[4][6][5][7]

脚注

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注釈

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  1. ^ サラエヴォ市電に新造車両が導入されるのは1990年タトラKT8D5以来となる。
  2. ^ 当初は2023年8月までに最初の車両がサラエヴォ市電に納入される予定であったが、新型コロナウイルス感染症ロシア連邦のウクライナ侵攻の影響により遅れが生じた。

出典

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  1. ^ a b TANGO NF3 SARAJEVO Ministry of Traffic of Sarajevo Canton, Sarajevo”. Stadler Rail. 2023年10月5日閲覧。
  2. ^ a b c Libor Hinčica (2021年9月1日). “Ostravští příbuzní. Stadler dodá 15 nových tramvají do Sarajeva”. Československý Dopravák. 2023年10月5日閲覧。
  3. ^ a b c Stadler To Deliver Trams To Bosnia And Herzegovina For The First Time”. Railvolution (2021年9月9日). 2023年10月5日閲覧。
  4. ^ a b c d e Libor Hinčica (2023年9月21日). “Stadler představil „ostravskou“ sestřičku – Tango NF3 pro Sarajevo”. Československý Dopravák. 2023年10月5日閲覧。
  5. ^ a b c Libor Hinčica (2024年3月30日). “V Sarajevu vyjely s cestujícími tramvaje Stadler”. Československý Dopravák. 2024年3月31日閲覧。
  6. ^ a b c SFIRST NEW TRAM FOR SARAJEVO DISPLAYED AT GDANSK EXHIBITION”. mainspring (2023年9月22日). 2023年10月5日閲覧。
  7. ^ Libor Hinčica (2023年10月25日). “V Poznani otestují sarajevské Tango”. Československý Dopravák. 2023年10月26日閲覧。