タマキガイ
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タマキガイ | |||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Glycymeris aspersa (Adams & Reeve, 1850)[2] | |||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||
Glycymeris vestita (Dunker, 1877) | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
タマキガイ(環貝) | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
dog cockle, bittersweet 中名 衣蚶蜊 (yī hān lí) |
タマキガイ(環貝, 玉置貝[3] Glycymeris aspersa)は、 タマキガイ科(Glycymerididae)に分類される二枚貝で、南北海道より南の外洋に面した砂浜で普通に見られる種である。
外観
[編集]殻は円形で厚く、殻表は平滑。生貝はビロード状の殻皮をかぶる。殻長さは約7cm以下。殻表の模様は変異が多く、淡い栗色からほとんど白色のものまである。内面は白色[4][5]。貝殻は前後で対称的で、套線は不明瞭、水管をもたない。この属の貝は本種に似ていて見分けが難しい。ベンケイガイ Glycymeris albolineata は本種よりもやや大型で四角みがある。ミタマキガイ Glycymeris imperialis は本種よりも小型で本種よりもさらに円形に近い。北海道や朝鮮半島北東岸ではエゾタマキガイ Glycymeris yessoensis が見られる[5]。貝殻の内面を観察し、前後の閉殻筋痕の内側から貝殻腹縁へ放射線を引き、その間の刻みの数を数えることが種の判別に役立つ[6]。
分布
[編集]北海道南部から九州、朝鮮半島で、水深の浅い砂底に生息する。西日本の太平洋側から台湾にかけて見られる、白地に褐色のイナヅマ模様の貝はトドロキガイ Glycymeris fulgurata と呼ばれる[5][7]。化石の調査結果より、タマキガイはトドロキガイから派生した新しい種と考えられる[8]。
人との関係
[編集]硬くてうま味が少なく後味がくどいため、ほとんど食用とされない[9]。縄文時代初期に貝輪の材料とされた[10]。『環(たまき)』には輪形の装身具の意味がある[11]。
出典
[編集]- ^ “Glycymeris”. mindat. 2021年6月27日閲覧。
- ^ a b Marshall, Bruce (2021年). “Glycymeris aspersa”. WoRMS. 2022年8月12日閲覧。
- ^ 武蔵石壽・服部雪斎 (1843). “(五十四)玉置”. 『目八譜』 (第三巻) .
- ^ 波部忠重; 小菅貞男 (1967/8/10). 標準原色図鑑全集3『貝』. 保育社
- ^ a b c 世界文化生物大図鑑『貝類』 松隈明彦ら p.282. 世界文化社. (2004)
- ^ “タマキガイ”. kudamaki2019. 2022年8月12日閲覧。
- ^ Yuta Yamaoka, Yasuo Kondo and Hisae Ito (2016). “Rate and Pattern of Shell Growth of Glycymeris fulgurata and Glycymeris vestita (Bivalvia: Glycymeridiidae) in Tosa Bay as Inferred from Oxygen Isotope Analysis”. VENUS 74: 61-69.
- ^ 近藤康生. “化石から探る現生種貝類の起源”. 2019年2月23日閲覧。
- ^ “市場魚介類図鑑 タマキガイ”. 藤原昌髙. 2019年2月22日閲覧。
- ^ 新町 正. “市来貝塚”. 市来町教育委員会. 2020年4月11日閲覧。
- ^ 阿部吉雄 (1964/3/15). 漢和辞典. 旺文社. p. 674