コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

タピオカウツボ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
タピオカウツボ
保全状況評価[1]
DATA DEFICIENT
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
亜綱 : 新鰭亜綱 Neopterygii
上目 : カライワシ上目 Elopomorpha
: ウナギ目 Anguilliformes
亜目 : ウツボ亜目 Muraenoidei
: ウツボ科 Muraenidae
: ウツボ属 Gymnothorax
: タピオカウツボ G. shaoi
学名
Gymnothorax shaoi
H. M. Chen & K. H. Loh, 2007)
英名
Shao's moray

タピオカウツボ学名: Gymnothorax shaoi)は、ウツボ科ウツボ属英語版ウツボの一種である[2][3]台湾で採集された標本を元にして2007年に新種記載された[3]

日本での発見は、2022年1月、奄美市奄美海洋展示館の学芸員が展示館近くの砂浜で本種を釣り上げ、SNSに写真を投稿すると、専門家などから「珍しい種類の可能性がある」といった連絡が相次いだ。その後、北九州市立自然史・歴史博物館とともに研究を進め、本種と同定した[4]

分布

[編集]

海洋性太平洋北西海域の温帯に生息する。これまでに、台湾マルケサス諸島奄美大島で確認されている[2][4]

形態

[編集]

最大全長は68.6 cm、最大体重は467.80 g[2]

名称

[編集]

種小名と英語での普通名は、台湾における魚類データベースと、新種を報告した著者らのウツボ関連研究への支援・貢献を行った邵廣昭中国語版(Kwang-Tsao Shao)への献名である[3]

和名は、取材にきたNHKの記者が、特徴的な暗褐色の円斑と地色の褐色がタピオカミルクティーに似ていると発案したことや、台湾で初めて確認された種類だったことから、「タピオカウツボ」と命名された[5][4]

出典

[編集]
  1. ^ Smith, D.G. (2019). Gymnothorax shaoi. IUCN Red List of Threatened Species 2019: e.T195797A2419032. doi:10.2305/IUCN.UK.2019-1.RLTS.T195797A2419032.en. https://www.iucnredlist.org/species/195797/2419032 15 January 2022閲覧。. 
  2. ^ a b c Gymnothorax shaoi at www.fishbase.org.
  3. ^ a b c Chen, H.-M. and K.-H. Loh (2007). Gymnothorax shaoi, a new species of moray eel (Anguilliformes: Muraenidae) from southeastern Taiwan”. J. Mar. Sci. Tech. 15 (2): 76-81. https://jmstt.ntou.edu.tw/journal/vol15/iss2/2/. 
  4. ^ a b c “奄美大島でとれた国内初確認のウツボ「タピオカウツボ」と命名”. NHK鹿児島NEWS WEB. (2022年11月30日). https://web.archive.org/web/20221130035739/https://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20221130/5050021286.html 2022年12月3日閲覧。 
  5. ^ 日比野 友亮、折田 大志 (2022). “奄美大島から得られた標本に基づくGymnothorax shaoi(ウナギ目ウツボ科)の日本からの確実な記録”. Ichthy, Nat. Hist. Fish. Jpn. 26: 30-33. doi:10.34583/ichthy.26.0_30.