タケダワイナリー
種類 | 有限会社 |
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本社所在地 |
日本 〒999-3162 山形県上山市四ツ谷二丁目6番1号 |
設立 | 1920年(大正9年) |
業種 | 食料品 |
法人番号 | 6390002006240 |
事業内容 | 果実酒類の製造販売 |
代表者 | 代表取締役社長 岸平典子 |
外部リンク | http://www.takeda-wine.co.jp/ |
タケダワイナリー(タケダワイナリー、英称:Takeda Winery )は、山形県上山市四ツ谷にあるワインメーカーである。
概要
[編集]タケダワイナリーの武田家の祖先は山形県山形市落合町沖の原出身で、明治時代初期に武田家初代・武田猪之助が商品作物にと、葡萄に着目して農場を造り栽培を始めた。1920年(大正9年)、果実酒製造免許を取得し、ワインの醸造販売を開始したことに始まる。タケダワイナリーの前身となる「武田食品工場」で、「金星ブドウ酒」のブランド名で販売した[1][2]。
1934年(昭和9年)、三代目・武田重三郎は、現在地(上山市四ツ谷)である蔵王連峰の麓の山形県上山温泉にほど遠くないところに約5ヘクタールの土地を求め、葡萄の栽培を始めた。1942年(昭和17年)、本格的にワイン醸造販売を開始した。その後の第二次世界大戦においても武田食品工場は戦禍を免れた[1][2]。
1962年(昭和37年)、武田重信が四代目を継承した。重信は東京農業大学醸造科学科で学んだ後、醸造試験場に勤めた。その後、自社農場に戻った重信は、欧州系の葡萄のカベルネ・ソービニョン、メルロの栽培に取りかかったが、栽培は試行錯誤の状況であった。その最中の1974年(昭和49年)、武田食品工場が火災により焼失してしまった。このことを契機に、兼業の青果物業を止めて、ワイン醸造販売を専業とすることを決心し、1992年(平成4年)「有限会社 タケダワイナリー」を設立した。重信は、フランスボルドーのシャトーの土壌を調査する目的でフランスに渡った。帰国後、土壌の分析結果より、自社農園の土壌改良に着手した。数年後、農園の土壌は中性からアルカリ性となり、葡萄の栽培に適した土壌に変わった[1][3]。
2005年(平成17年)、岸平典子が五代目を継承している。典子は玉川大学農学部農芸化学科を卒業後、1990年(平成2年)にフランス国立マコン・ダヴァイエ醸造学校上級技術者コースを専攻し、フランス国立味覚研究所で研修後、ボルドー大学醸造研究所ティースティングコースを修了した。典子の考え方は「土地・気候の特性を掴み、それを生かした葡萄造り・ワイン造りをする」と言っている。典子は社長となり、栽培と醸造の責任者になって、次々と改革を実行に移した。除草剤や化学肥料は使わない、減農薬農法に取り組んだ。選果を徹底して行い、野生酵母の使用を始め、醸造管理も実行した[1][3]。
沿革
[編集]- 明治初期 - 初代・武田猪之助が葡萄栽培を開始
- 1920年(大正9年) - 果実酒製造免許を取得、ワイン造りを開始
- 1934年(昭和9年) - 三代目・武田重三郎が現在地で農園を開く
- 1942年(昭和17年)9月 - 本格的なワイン醸造を開始
- 1962年(昭和37年)12月 - 武田重三郎没、武田重信が四代目を継承
- 1974年(昭和49年) - 武田食品工場が火災により焼失
- 1975年(昭和50年)9月 - 新工場完成
- 1980年(昭和55年) - ワイナリー見学コース始める
- 1983年(昭和58年) - 蔵王スターアイスワイン発売
- 1986年(昭和61年)9月 - 製品貯蔵用の地下セラー完成
- 1987年(昭和62年)11月 - 山形県産業賞受賞
- 1989年(平成元年)9月 - スパークリング発酵用工場増設
- 1990年(平成2年)9月 - スパークリングワインの製造関始
- 1992年(平成4年)
- 9月 - ドメイヌ・タケダ発売
- 12月18日 - 有限会社「タケダワイナリー」設立
- 1993年(平成5年)4月 - 「シャトー・タケダ」発売
- 2003年(平成15年)10月1日 - 武田重信が上山市功績賞受賞
- 2005年(平成17年)
- 4月10日 - 第46回IDB沖縄総会にドメイヌ・タケダ供される
- 9月30日 - 岸平典子が五代目を継承
- 2008年(平成20年)7月7日 - 洞爺湖サミットでドメイヌ・タケダ、タケダワイナリー アストール認定
- 2009年(平成21年)4月 - 経済産業省「2009年元気なもの作り中小企業300社」に選定[1]
店舗情報
[編集]- 所在地 - 山形県上山市四ツ谷二丁目6番1号
- 代表取締役社長 - 岸平典子、栽培・醸造責任者 -岸平典子
- ぶどう畑 - 自社畑約15ヘクタール
利用情報
[編集]- 営業日 - 4月30日-11月30日(夏季休業 8月13日-16日、年末年始休業 12月29日-1月4日)
- 見学時間 - 午前10時-午前11時30分、午後1時-午後5時、約30分、事前予約必要[4]
受賞歴
[編集]- 日本ワイナリーアワード (Japan Winery Award)[5]
- 「第1回 日本ワイナリーアワード 2018」 - 五つ星獲得[6]
- 「第2回 日本ワイナリーアワード 2019」 - 五つ星獲得[7]
- 「第3回 日本ワイナリーアワード 2020」 - 五つ星獲得[8]
- 「第4回 日本ワイナリーアワード 2021」 - 五つ星獲得[9]
- 「第5回 日本ワイナリーアワード 2022」 - 五つ星獲得[10]
- 「第6回 日本ワイナリーアワード 2023」 - 五つ星獲得[11]
交通アクセス
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c d e 『タケダワイナリー』 - 「タケダワイナリーの歴史」
- ^ a b 『山形県観光情報ポータル』 「有限会社 タケダワイナリー」
- ^ a b 『WINE REPORT』 「岸平典子 タケダワイナリー 因習を乗り越えワイナリー改革」
- ^ a b タケダワイナリー - ワイナリー見学
- ^ 日本ワイナリーアワード審議会
- ^ 「第1回 日本ワイナリーアワード 2018」 10ワイナリーが最高評価の五つ星に 日本食料新聞、2018年4月18日、11690号、05面、2019年4月30日閲覧
- ^ 「第2回 日本ワイナリーアワード 2019」五つ星15社を表彰 日本食料新聞、2019年6月28日、11900号、03面、2019年8月19日閲覧
- ^ 「第3回 日本ワイナリーアワード 2020」日本ワイナリーアワード協議会 2020年6月12日閲覧
- ^ 「第4回 日本ワイナリーアワード 2021」日本ワイナリーアワード協議会 2021年7月12日閲覧
- ^ 「第5回 日本ワイナリーアワード 2022」日本ワイナリーアワード協議会 2022年6月4日閲覧
- ^ 「第6回 日本ワイナリーアワード 2023」日本ワイナリーアワード協議会 2023年6月9日閲覧
参考文献
[編集]- 『東北21 東北経済産業情報』「お客様重視、地域重視で中小企業の発展と地域振興を、中小機構東北支部(第2回)地域資源活用プログラム支援事例 県産ぶどう(山形)デラウェア種を使った微発泡ワインを送り出す タケダワイナリー(山形県上山市) 」東北経済産業局総務課編、木幡 健一著、仙台 経済産業調査会東北支局、2008年2月、2019年5月11日閲覧
- 『明日の日本を支える元気なモノ作り中小企業300社 2009年版』「有限会社 タケダワイナリー(山形県上山市)」経済産業省中小企業庁編、2009年、2019年5月11日閲覧
- 『世界の名酒事典 2011-11年版』「タケダワイナリー」東京 講談社編、2009年11月、2019年5月11日閲覧
- 『東北地域の農農商工連携等チャレンジ事例集』「取組みのポイントや成果から成功のノウハウを知る」「有限会社タケダワイナリー(上山)」経済産業省東北経済産業局産業部産業振興課編集、2011年10月、2019年5月12日閲覧