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タカノハダイ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
タカノハダイ科
タカノハダイ属の1種 Goniistius vittatus
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
亜綱 : 新鰭亜綱 Neopterygii
上目 : 棘鰭上目 Acanthopterygii
: スズキ目 Perciformes
亜目 : スズキ亜目 Percoidei
: タカノハダイ科 Latridae
学名
Latridae
Gill, 1862
英名
Morwong
下位分類
本文参照

タカノハダイ科学名Latridae)は、スズキ目スズキ亜目に所属する魚類の分類群の一つ。5属で構成され、タカノハダイミギマキなどおよそ29種が含まれる[1]

分布・生態

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タカノハダイ科はインド洋太平洋大西洋南半球海域と、日本・中国大陸およびハワイ諸島の沿岸域に分布する海水魚のグループである[1]温帯から亜熱帯にかけての浅い海に多く、熱帯性の種は少ない。

岩礁地帯や藻場など、浅い海の底部で生活し、特徴的な長い胸鰭で体を支える姿が観察される[2]。底生性の甲殻類など、無脊椎動物を主に捕食しているとみられる。昼行性で、夜間は物陰に潜んで休む。

形態

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タカノハダイ科魚類はやや側扁した型の体をしており、最大種(Chirodactylus grandis)では全長1.8mにまで成長する[3]。口は小さく、厚い唇をもつ[2]

背鰭は1つで、14-22本の棘条と19-39本の軟条で構成される[1]。臀鰭の棘条は3本、軟条は7-19本であるが、3本目の棘条は確認が難しいことがある[1]。成魚の胸鰭の下位4-7本の鰭条は分枝せず、厚みを増して著しく伸長し、互いに遊離することもある[1]鋤骨口蓋骨を欠き、椎骨は通常24個[1]

分類

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タカノハダイGoniistius zonatus)。本州沿岸で普通に観察されるが、臭みが強く食用には適さない[2]
Morwong 属の1種(M. fuscus)。胸鰭を使って体を支える姿
Chirodactylus 属の1種(C. brachydactylus)。本科の特徴である厚い唇と、伸長した胸鰭の下位鰭条が明瞭

タカノハダイ科にはNelson(2006)の体系において、Acantholatris 属を含む5属22種が認められている[1]。かつてタカノハダイ科という和名は Cheilodactylidae にあてられ、タカノハダイ属など5属が含まれていた。 Latridae にはユメタカノハダイ科という和名があてられており、ユメタカノハダイ属など3属が含まれていた。しかし形態学的な分類学的再検討によって分類が見直され、 Cheilodactylidae (和名なし)には1属2種または3種が含まれるのみとなった[4][5]。その他の種はすべてLatridae に分類された。これによりタカノハダイ属が Latridae に含まれるようになり、 Latridae の和名はタカノハダイ科となった[6]。また Cheilodactylus 属のシノニムとされていた Chirodactylus 属と Morwong 属が再定義され,Pseudogoniistius 属が新設された[5]。本稿では、FishBase(2023年1月現在)に掲載される9属29種についてリストする[3]

出典・脚注

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  1. ^ a b c d e f g 『Fishes of the World Fourth Edition』 p.386
  2. ^ a b c 『日本の海水魚』 pp.430-431
  3. ^ a b FAMILY Details for Latridae - Trumpeters - FishBase”. FishBase. 2023年1月8日閲覧。
  4. ^ Kimura, Katsuya; Imamura, Hisashi; Kawai, Toshio (2018-12-21). “Comparative morphology and phylogenetic systematics of the families Cheilodactylidae and Latridae (Perciformes: Cirrhitoidea), and proposal of a new classification”. Zootaxa 4536 (1): 1. doi:10.11646/zootaxa.4536.1.1. ISSN 1175-5334. https://biotaxa.org/Zootaxa/article/view/zootaxa.4536.1.1. 
  5. ^ a b Ludt, William B.; Burridge, Christopher P.; Chakrabarty, Prosanta (2019-04-11). “A taxonomic revision of Cheilodactylidae and Latridae (Centrarchiformes: Cirrhitoidei) using morphological and genomic characters”. Zootaxa 4585 (1): 121. doi:10.11646/zootaxa.4585.1.7. ISSN 1175-5334. https://biotaxa.org/Zootaxa/article/view/zootaxa.4585.1.7. 
  6. ^ 『魚類学雑誌』 66巻、1号、日本魚類学会、2019年4月25日、121-122頁。 

参考文献

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