ソセ (太子)
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ソセ(モンゴル語: Söse, 中国語: 小薛、? - 1328年)は、イェスン・テムル・カアン(泰定帝)の息子で、モンゴル帝国の皇族。『元史』などの漢文史料では小薛(xiǎoxuē)と記される。
概要
[編集]晋王イェスン・テムル(後の泰定帝)の息子として生まれた。兄弟にはアリギバ(後の天順帝)、パドマギャルポ、ヨンダン・ジャンボらがいる。
『元史』によると、父のイェスン・テムルがカアンに即位して3年目、泰定3年(1326年)にソセが夜泣きをするため高年鈔を賜ったとという[1]。
父のイェスン・テムルの死後カアン位を巡って天暦の内乱が勃発し、ソセは兄のアリギバを擁する上都派についた。しかし、1328年にトク・テムルを擁立する大都派が上都派を破り、上都が陥落するとソセも他の兄弟同様殺されてしまった。
晋王カマラ家
[編集]- セチェン・カアン(世祖クビライ)(Qubilai Qaγan >忽必烈/hūbìliè, قوبيلاى/Qūbīlāī)
- 皇太子チンキム(Činkim >真金/zhēnjīn, چيم كيم/Chīm kīm)
- 晋王カマラ(Kammala >甘麻剌/gānmálá, كملا/Kamalā)
- イェスン・テムル・カアン(泰定帝)(Yesün Temür >也孫鉄木児/yěsūntiěmùér, ییسون تیمور/Yīsūn tīmūr)
- ラキパク・カアン(天順帝)(Razibaγ >阿吉里八/ājílǐbā)
- 晋王パドマギャルポ(Badima irgelbu >八的麻亦児間卜/bādemáyìérjiānbo)
- ソセ太子(Söse >小薛/xiǎoxuē)
- ヨンダン・ジャンボ太子(Yondan zhangbu >允丹蔵卜/yǔndānzàngbo)
- 梁王スンシャン(Sungšan >松山/sōngshān, جونگشای/jūngšāī)
- 湘寧王デルゲル・ブカ(Delger buqa >迭里哥児不花/diélǐgēér búhuā, دلگربوقا/delger būqā)
- 湘寧王バラシリ(Balaširi >八剌失里/bālàshīlǐ)
- イェスン・テムル・カアン(泰定帝)(Yesün Temür >也孫鉄木児/yěsūntiěmùér, ییسون تیمور/Yīsūn tīmūr)
- 晋王カマラ(Kammala >甘麻剌/gānmálá, كملا/Kamalā)
- 皇太子チンキム(Činkim >真金/zhēnjīn, چيم كيم/Chīm kīm)
脚注
[編集]- ^ 『元史』巻30泰定帝本紀2,「[泰定三年十二月]壬辰……以皇子小薛夜啼、賜高年鈔」
参考文献
[編集]- 『新元史』巻114列伝11