コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

センシア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
センシア100
Sensia 100

(RA)
製造元: 日本の旗 富士フイルム
ISO感度: 100/21
増感: -
形式: カラー リバーサル
色温度: デイライト
現像: CR-56現像 / E-6現像
フォーマット: 135
RMS粒状度: 8
彩度: 標準彩度
用途: スナップ写真風景写真
医療写真学術写真
製造開始: 1994年
製造終了: 2003年7月
後継製品: センシアII100、センシアIII100
URL: Data sheet (英語)
備考: リアルカラー

センシア英語: Sensia )は、富士フイルムカラーリバーサルフィルムブランドフジクローム」を冠する銘柄のかつて存在したシリーズである[1]。2011年(平成23年)12月、センシアIII100(センシアスリーひゃく)135フィルムの24枚撮・36枚撮のそれぞれ単品の販売終了をもって、同銘柄は廃番となった[1]

略歴・概要

[編集]

1994年(平成6年)、富士写真フイルム(現在の富士フイルム)は、フジクロームセンシア100RA, ISO 100/21)、フジクロームセンシア200RM, ISO 200/24)、フジクロームセンシア400RH, ISO 400/27)を発売する[2]。「プロビア」シリーズが誕生したのと同時期である[3]

フジクロームセンシア400で撮影されたスライド写真。

1997年(平成9年)3月、「フジクロームアスティア100」とともに、フジクロームセンシアII100RA II)を発売する[4]

2003年(平成15年)7月、「フジクロームベルビア100F」「フジクロームベルビア100」「フジクロームアスティア100F」が発売されたが、同月、フジクロームセンシアIII100RA III)も発売されている[5]

2011年(平成23年)2月14日、富士フイルムは、「フジクロームセンシアIII100」の135フィルム、24枚撮・36枚撮のそれぞれ20本パックの販売終了をアナウンス、それぞれの単品販売が残った[6]。同年9月5日、同社は、「センシアIII100」の135フィルム、24枚撮・36枚撮のそれぞれ単品の販売終了をアナウンス、同年12月をもって、同銘柄はすべて廃番となった[1]。同社が「今後の使用推奨品」として指定するのは、同じリアルカラーだが超高彩度の「プロビア100F」の135フィルム、24枚撮・36枚撮単品であるという[1]

「センシアIII100」が生産終了し、同時にアナウンスされた「フジクロームアスティア100F」の120フィルム220フィルムシートフィルム(4×5in判、8×10in判、および4×5inクイックロードタイプ)が2012年(平成24年)3月に生産終了すると、「フジクローム」ブランドのカラーリバーサルフィルムは、「ベルビア」「プロビア」の2つだけになる[1]

日本国外では「センシア200」「センシア400」の135フィルムが、2010年前後まで製造販売されていた[2]

製品

[編集]

コード別

[編集]
  • RAフジクロームセンシア100ISO 100/21) - 1994年(平成6年)発売
  • RA IIフジクロームセンシアII100 100/21) - 1997年(平成9年)3月
  • RA IIIフジクロームセンシアIII100 100/21) - 2003年(平成15年)7月
  • RMフジクロームセンシア200ISO 200/24) - 1994年(平成6年)発売
  • RHフジクロームセンシア400ISO 400/27) - 1994年(平成6年)発売
センシアIII100
Sensia III 100

(RA III)
製造元: 日本の旗 富士フイルム
ISO感度: 100/21
増感: -
形式: カラー リバーサル
色温度: デイライト
現像: CR-56現像 / E-6現像
フォーマット: 135
RMS粒状度: 8
彩度: 標準彩度
用途: 医療写真学術写真
製造開始: 2003年7月
製造終了: 2011年12月31日
後継製品: なし
URL: データシート
備考: リアルカラー

III100

[編集]

センシアIII100(センシアスリーひゃく、英語: Sensia III 100)は、2003年(平成15年)7月に発売された富士フイルムカラーリバーサルフィルム写真フィルムである。「センシア」シリーズの最終ラインであり、2011年(平成23年)12月、同製品の生産終了とともに、「センシア」シリーズの銘柄はすべて廃番となった[1][5]

同製品は、1994年(平成6年)発売の「フジクロームセンシア100」(RA, ISO 100/21)、1997年(平成9年)3月発売の「フジクロームセンシアII100」(RA II)の後継製品として登場したが、同時に発売された「フジクロームベルビア100F」「フジクロームベルビア100」「フジクロームアスティア100F」の開発レポートには、「センシアIII100」の名は言及されていない[5][7]

粒状性はRMS:8であり、色再現においてはリアルカラー、彩度は標準彩度、階調は軟調であり、シャープネスは高い[8]。彩度については、「アスティア100F」開発時の新技術を使用している[9][10]

デイライトタイプのフィルムであり、タングステン光下では、「富士色温度変換フィルターLBB-12」、あるいは「ラッテンフィルターNo. 80A」を必要とする[10]

ロールフィルムである135フィルムしか存在せず、厚さ0.127mmのセルローストリアセテートを支持体とする[10]

現像処理は、他の「フジクローム」製品同様、「フジクロームフィルムプロセスCR-56」およびコダックのカラーリバーサルフィルム「エクタクローム英語版」現像処方である「E-6現像」を指定している[10]

ギャラリー

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ a b c d e f プロ用ネガフィルム・リバーサルフィルム・黒白フィルム 一部製品販売終了のご案内富士フイルム、2011年9月5日付、2012年2月2日閲覧。
  2. ^ a b Fujifilm Professional Film Data Guide (英語), 富士フイルム、2005年版、2012年2月2日閲覧。
  3. ^ 富士フイルムのあゆみ 1990年、富士フイルム、2012年2月2日閲覧。
  4. ^ 富士フイルムのあゆみ 1995年、富士フイルム、2012年2月2日閲覧。
  5. ^ a b c 富士フイルムのあゆみ 2000年、富士フイルム、2012年2月2日閲覧。
  6. ^ 写真感光材料製品 一部製品販売終了および価格改定について、富士フイルム、2011年2月14日付、2012年2月2日閲覧。
  7. ^ 新カラーリバーサルフィルム フジクローム「Velvia 100F/100」「ASTIA 100F」の開発、富士写真フイルム、2012年2月2日閲覧。
  8. ^ 比較一覧表 リバーサルフィルム、富士フイルム、2012年2月2日閲覧。
  9. ^ リバーサルフィルム、富士フイルム、2012年2月2日閲覧。
  10. ^ a b c d センシアIII100 データシート、富士フイルム、2012年2月2日閲覧。

参考文献

[編集]

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]