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セルリアック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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セルリアック
セルリアック
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : キク類 asterids
階級なし : キキョウ類 campanulids
: セリ目 Apiales
: セリ科 Apiaceae
: オランダミツバ属 Apium [1][2]
: セロリ(広義)A. graveolens
変種 : セルリアック
A. g. var. rapaceum [3]
学名
Apium graveolens L.
var. rapaceum (Mill.) DC. [3][4]
和名
セロリアック[2]、カブラミツバ[2]
英名
celeriac,[4][5][6] celery root,[5] turnip-root celery,[4][5] knob celery[4][5]

セルリアック: Celeriac学名: Apium graveolens var. rapaceum)は、セリ科の植物。セロリの一変種であるが、セロリとは違い、肥大する根茎を食用とする。別名にセロリアック[7]セロリアークノブセロリ根セロリ[7]、芋セロリ[7]セロリルートカブラミツバ

セルリアックは根菜であり、球根状の根茎を持つ。根茎は直径20センチメートル (cm) 前後に生長し、内部は白く、セロリに似た香りがある[7]。原産地は地中海盆地で、現在でも地中海盆地から北ヨーロッパにかけては自生しており、広く使われる[8][6]。温帯ヨーロッパから西アジアインド北部などに自生するセロリの祖先系から変化したと考えられ、ヨーロッパでは17世紀に栽培された[7]。また、北アフリカシベリア南西アジア北アメリカでも栽培される[6]。北アメリカではディアマント種が優勢である[9]。日本では長野県などでわずかに栽培されている[7]

露地物のは12月から3月(北半球)[7]。通常、根茎が10 cmから14 cmに成長すると収穫される[9]。葉茎は苦味が強いため食用に向かず根茎だけで出回る[7]。秋から冬は主にオランダ産やベルギー産、夏から秋はオーストラリアニュージーランド産が流通する[7]

香りや栄養成分はセロリに近く[10]、比較的ビタミンB1食物繊維が多い[7]。賞味期間は短いほうで、アクが強く、切り口が酸化して変色しやすいので、切ったセロリアックはすぐに酢水にさらすとよいとされる[7][11]。生食でサラダにもするが、加熱すると香りがまろやかになるのでポタージュやマッシュなどのように火を通して調理する[7]。薄く切ったセルリアックは、スープキャセロールグラタンなどにする[7]。多くの根菜と異なり、セルリアックには5%から6%のでんぷんが含まれている[12]

ギャラリー

[編集]

脚注

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  1. ^ 米倉浩司『高等植物分類表』(重版)北隆館、2010年。ISBN 978-4-8326-0838-2 
  2. ^ a b c 大場秀章(編著)『植物分類表』(第2刷)アボック社、2010年。ISBN 978-4-900358-61-4 
  3. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Apium graveolens L. var. rapaceum (Mill.) DC.”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2012年7月29日閲覧。
  4. ^ a b c d "'Apium graveolens var. rapaceum DC.". Tropicos. Missouri Botanical Garden. 1703718. 2012年7月29日閲覧
  5. ^ a b c d "Apium graveolens L. var. rapaceum (Mill.) DC". Germplasm Resources Information Network (GRIN). Agricultural Research Service (ARS), United States Department of Agriculture (USDA). 2012年8月14日閲覧
  6. ^ a b c Celeriac (Apium graveolens L. var. rapaceum)”. Crop Exhibition. Max Planck Institute for Plant Breeding Research. 2012年5月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年1月28日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g h i j k l m 講談社 2013, p. 220.
  8. ^  Chisholm, Hugh, ed. (1911). "Celery". Encyclopædia Britannica (英語) (11th ed.). Cambridge University Press. 2012年1月31日閲覧
  9. ^ a b Celeriac (Apium graveolens rapaceum)”. Desirable Vegetable Varieties, By Vegetable. The Owlcroft Company. 2012年5月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年1月28日閲覧。
  10. ^ 講談社編『旬の食材:秋・冬の野菜』、講談社、2004年、p.116.
  11. ^ バーバラ・サンティッチ、ジェフ・ブライアント『世界の食用植物文化図鑑』山本紀夫(監訳)、柊風舎、2010年1月20日、p. 146頁。 
  12. ^ Nutrient data for 11141, Celeriac, raw”. USDA National Nutrient Database for Standard Reference. 03 February 2012閲覧。

参考文献

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