スーツケースの半分は
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『スーツケースの半分は』(スーツケースのはんぶんは)は、日本の小説家の近藤史恵の連作短編小説。
本作で近藤は、第13回エキナカ書店大賞を受賞している。[1]
スーツケースの半分は | ||
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著者 | 近藤史恵 | |
装幀 | 岡孝治、鈴木美緒 | |
装画 | 土生はづき | |
発行日 | 2015年10月22日 | |
発行元 | 祥伝社 | |
ジャンル | ファンタジー小説 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 | 四六判ソフト | |
ページ数 | 272 | |
コード | ISBN-9784396634810 | |
ウィキポータル 文学 | ||
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あらすじ
[編集]人から人に手渡され世界中を旅する青いスーツケースと、それを手に旅する女性らの成長を描く。
登場人物
[編集]- 山口真美(やまぐち まみ)
- 「第一話 ウサギ旅に出る」の主人公。最初の旅人。新婚時のハネムーンの旅行先にブロードウェイのあるニューヨークを希望するが、移動時間の長さと休暇期間の短さを理由に断念。その後、フリーマーケットで素敵なスーツケースを手に入れて、わからず屋の夫を置いてニューヨークへの一人旅に挑戦する。
- 中野英恵(なかの はなえ)
- 「第二話 三泊四日のシンデレラ」の主人公。二人目の旅人。リフレッシュのため、中国・香港にあるお気に入りの高級ホテルへ向かう。
- 舘原ゆり香(たちはら ゆりか)
- 「第三話 星が笑う」の主人公。3人目の旅人。本来はドミトリーに宿泊し、公共交通機関で旅をするのが好きなバックパッカー。恋人に誘われアラブ首長国連邦のアブダビへ向かう。
- 澤悠子(さわ ゆうこ)
- 「第四話 背伸びする街で」の主人公。四人目の旅人。フリーのライター。雑誌とのつながりを失わないために、損を承知で、フランス・パリへの取材旅行を引き受けた。友人のフランス人女性・マリーを頼ることが出来ず、経費節約のために、パリに在住する、英恵の従姉妹の栞を訪ねる。
- 栞(しおり)
- 「第五話 愛よりも少し寂しい」の主人公。悠子が宿泊したホテルの手違いで紛失したスーツケースに関わる女性。年上の恋人、エリックと同棲している。
- 星井優美(ほしい ゆみ)
- 「第六話 キッチンの椅子は二つ」の主人公。獣医。スーツケースをフリーマーケットで真美に譲った売主。大学生の娘がいる。
- 星井春菜(ほしい はるな)
- 「第七話 月とざくろ」の主人公。優美の娘。五人目の旅人。ドイツのシュトゥットガルトに留学。一羽のメンフクロウを保護する。
- 須賀加奈子(すが かなこ)
- 「第九話 青いスーツケース」の主人公。スーツケースの最初の持ち主。第六話に登場する星井優美の別れた旦那の姉。
関連項目
[編集]- 『トラベリング・パンツ』-アン・ブラッシェアーズによるアメリカの小説。『旅するジーンズと16歳の夏』 として映画化された。プロットに共通点がある。
脚注
[編集]- ^ “第13回エキナカ書店大賞は『スーツケースの半分は』 一目惚れした青いスーツケースをめぐる"新たな一歩"への応援歌”. ほんのひきだし (2019年11月18日). 2021年8月3日閲覧。