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スラオシャ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

スラオシャ(Sraosha)は、ゾロアスター教の下級のもしくは天使階級にあたるヤザタの1人。アムシャ・スプンタの1人とみなされることもある[1]。その名は「聞くこと」を意味し、「聴取」と「従順」を守護する[2]。Srosh、Sirushi、Seroshともつづられる[1]

スラオシャはアンラ・マンユの手先によって苦しめられる人々の叫びを聞く、アフラ・マズダーの耳とみなされていた。スラオシャは怒りと暴力の悪魔アエーシュマを敵とし、太陽が沈んだ後に地上に降りてこれと戦うという[3]

ゾロアスター教の伝承では、スラオシャは全ての死者の魂が渡らなければならない「判決の橋」の3人の守護者の1人である。スラオシャはミスララシュヌと共に裁きを下す3人の神性の1人。

本来ペルシャ神話においては主神のための耳としての役割を持つ。

イスラム教ペルシアを征服しゾロアスター教に取って代わった後も、スラオシャはアッラーフの使者スルシュ(Surush)としてその名を残している[2]

脚注

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  1. ^ a b ディヴィッドスン 2004, p. 154
  2. ^ a b コッテル 1993, p. 51
  3. ^ コッテル 1993, p. 52

参考文献

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  • アーサー・コッテル『世界神話辞典』左近司祥子他訳、柏書房、1993年。ISBN 4-7601-0922-6 
  • グスタフ・ディヴィッドスン『天使辞典』吉永進一訳、創元社、2004年。ISBN 4-422-20229-4