スプライシング
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生物学におけるスプライシング (splicing) とは、ある直鎖状ポリマーから一部分を取り除き、残りの部分を結合すること。
リボ核酸(RNA)の自然修飾はRNAスプライシングと呼ばれ、タンパク質でインテインが除去される過程はプロテインスプライシングと呼ばれる。
なおスプライシングが起きるのは真核生物の転写の場合のみで、原核生物の転写の場合ではこの過程はない。
RNAの場合にはいくつかの異なるスプライシング機構が知られている。
- pre-mRNA スプライシング: 単にスプライシングというときには、このことを指していることが多い。典型的な真核生物において、DNAから転写されたmRNA前駆体には、イントロンと呼ばれる直接タンパク質のアミノ酸配列を決定していない部分が存在する。pre-mRNA スプライシングは、このイントロンを除き、残りの部分を結合して完全なタンパク質配列を示すmRNAを作ることをいう。
- pre-tRNA スプライシング: いくつかのtRNA前駆体はアンチコドンループにイントロンを持つ。ヌクレアーゼによってこれが切断除去され、ライゲースによって再結合される。この他に自己スプライシングイントロンを持つtRNAもある。
- 自己スプライシング: タンパク質因子が必須ではないスプライシング。テトラヒメナのグループI自己スプライシングイントロンはrRNAで発見されたが、rRNAには他の形式のイントロンを持つ物もある。