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エー・アイ・アイ

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エー・アイ・アイ株式会社
AII Inc.
種類 株式会社
略称 AII
本社所在地 日本の旗 日本
東京都品川区大崎1丁目11番1号
ゲートシティ大崎 ウェストタワー9階
設立 2000年4月7日
業種 サービス業
事業内容 テレビ番組制作
代表者 大塚博正(取締役社長)
資本金 47.7億円(2005年4月15日時点)
主要株主 ソニー
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エー・アイ・アイ株式会社AII Inc.)は、日本のテレビ番組制作会社。スカパー!のデータ放送チャンネルの制作請負などを行っている。

かつてはブロードバンド向けコンテンツ配信事業を主力としていたが、2007年に法人向け・個人向けの動画配信事業を相次いで他社に譲渡しており、現在はテレビ番組制作機能(旧ソニーネットワークコンテンツ)のみが残された状態となっている。

概要

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2000年4月にソニー東京急行電鉄トヨタ自動車の3社が、コンテンツ・ディストリビューション・サービス(CDS)プロバイダ事業の企画のためAII(エー・アイ・アイ)企画株式会社を設立[1]。AIIは「Advanced Internet Integration」の略称である。設立当初からブロードバンド向けコンテンツとして動画配信に力を入れており、同年7月20日には日本初の試みとなる「TUBEハワイライブ」配信実証実験(約8万世帯対象)を行った。

2000年12月にAII株式会社に社名変更し、ブロードバンド向けコンテンツ配信事業を本格的に開始した[2]。当初はCATVインターネットを主な対象としたが、その後のADSLFTTHの急激な普及により、サービス対象はブロードバンド環境を持つユーザー全般となっている。2003年3月1日にソニーの100%出資子会社でデジタル放送の制作・運用を手がけるソニーネットワークコンテンツ株式会社と合併したことにより、コンテンツ配信に加え、コンテンツ配信網の構築、運営事業も手がけることとなった。

2005年4月に日本テレビの出資を受け、同年10月には毎日放送製作のアニメ『BLOOD+』を放送翌日から1週間「AII」で無料配信するなど、テレビ局と連携する動きも見せたが、2007年3月に法人向け動画配信プラットフォーム提供事業をアッカ・ネットワークス[3]、同年7月には個人向け動画配信事業「AII」をブイオーディ・システムズに譲渡し、動画配信事業から撤退した[4][5]

沿革

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  • 2000年4月7日 ソニー、東急電鉄、トヨタ自動車3社の均等出資により東京都品川区北品川にAII企画設立。資本金1億5千万円、代表取締役社長は堀籠俊生(ソニー上席常務)。
  • 2000年12月27日 AII株式会社に社名変更。関西電力伊藤忠商事近畿日本鉄道、アイ・ティー・エックス、九州通信ネットワークが出資者に加わり、2001年1月中に資本金30億円へ増資。増資後のソニーの出資比率は51.0%。
  • 2001年2月 個人向け動画配信サービス「AII」開始。
  • 2001年3月25日 日本初となるサッカー日本代表戦(対フランス代表)ブロードバンドインターネット配信を実施。
  • 2001年4月26日 東急電鉄の保有株式の一部を小田急電鉄東武鉄道東急ケーブルテレビジョン東急エージェンシーに譲渡。
  • 2001年10月20日 アスキーと共同制作した映画「シンクロニシティーフェアリーテイル」を配信。ネット配信と劇場公開の組み合わせという、新しい形のメディアコラボレーションを提案した[6]
  • 2001年12月14日 「声優Wave」の独占配信を開始。
  • 2001年12月21日 プレイステーション2をプラットフォームとしたブロードバンドネットワークサービスの提供に関する提携でソニー・コンピュータエンタテインメントと基本合意[7]
  • 2001年12月 日本最大級のインターネットラジオ放送局「ラジ@(ラジアット)」をアスキーより買収。2002年1月より運営を引き継ぐ。
  • 2002年9月1日 TBSテレビフジテレビテレビ朝日の3社合同によるテレビ番組のブロードバンド配信サービス「トレソーラ」の配信を受託。
  • 2003年3月1日 AIIを存続会社とする株式交換方式により、ソニーネットワークコンテンツと合併。合併後の商号はエー・アイ・アイ株式会社。資本金34.9億円、本社所在地は東京都品川区大崎、代表取締役社長は大塚博正(ソニー執行役員)。合併後のソニーの出資比率は63.1%。
  • 2004年3月29日 15億円の第三者割当増資を実施。電通やベンチャーキャピタル等金融投資家が出資。増資後資本金42.5億円。
  • 2005年4月15日 4.1億円の第三者割当増資を実施。日本テレビ、ソニーほかが出資。増資後資本金47.7億円。増資後の議決権比率(普通株式、上位5社)は、ソニー60.9%、東急電鉄9.9%、関西電力6.6%、日本テレビ5.3%、伊藤忠商事5.3%。
  • 2005年4月15日 産業活力再生特別措置法に基づく事業再構築計画を総務省が認定[8]
  • 2005年10月1日 月額会員制サービス「Screenplus(スクリーンプラス)」開始。
  • 2005年12月1日 オープンインターネットでは初となる、ハリウッドメジャー(ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント)作品の配信を「Screenplus」にて開始。
  • 2007年3月1日 法人向け動画配信プラットフォーム提供事業をアッカ・ネットワークスに譲渡[3]
  • 2007年5月1日 ブイオーディ・システムズと個人向け動画配信サービス「AII」の共同運営を開始[5]
  • 2007年7月1日 「AII」をブイオーディ・システムズに譲渡[4]
  • 2007年9月14日 総務省が事業再構築計画認定を取り消し[9]

AII

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AIIは、エー・アイ・アイが運営していた個人向け動画配信サービス。韓流ブームの際に韓国ドラマポータル「ドラマ韓」が大ヒットし、知名度アップと会員数の大幅な増加をもたらした。ID登録は無料だが、コンテンツはほとんどが有料だった。Windows Media Playerを使用するため、OSはMicrosoft Windows限定となっている。

2007年5月に株式会社ブイオーディ・システムズとの共同運営が開始され、同年7月にはブイオーディ・システムズに事業譲渡された。さらに2008年2月1日には、ブイオーディ・システムズから同社の100%子会社である株式会社ビーナに運営が移管された[10][11]

サービス名称は事業譲渡後も「AII」が使われていたが、2008年11月1日に「Viena(ビーナ)」に変更された[11]

ラジ@ (ラジアット)

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アスキーが2000年9月12日に開設し、同年10月3日より本放送が開始されたインターネットラジオ放送局。毎週火曜日に通常のラジオ放送同様に番組表に沿って配信され、水曜日以降はバックナンバーをオンデマンド方式で聴取した[12]

2001年2月より配信日が週5日(月 - 金曜日)に拡充され、同年10月には月間ストリーム数約10万という日本最大級のインターネットラジオ放送局へ成長した[6]。また、『Yahoo! Internet Guide』主催(2002年2月号掲載)の「Web of the Year 2001」では、メディア部門18位に選出され[13]、インターネット放送局としては唯一のランクインとなった。

エー・アイ・アイは2000年10月の本放送開始時よりCATVインターネット向けに番組配信を行なっており、2001年12月にアスキーよりラジ@を買収。一時サービスを休止していたが、2002年2月11日より再開した。2003年10月の改編でライブ放送が廃止され、全番組が毎週火曜日更新となった。

2004年9月8日にサービスが終了。『神谷明リターンズ!』のみAIIに移動し番組継続となった。

声優Wave

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声優のトーク番組に特化した有料配信サイト。2001年12月から2006年6月までサービスが行われた。

Screenplus

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2005年10月1日にスタートした会員制有料動画配信サービス。AIIの上位サービスという位置付けで、「会員無料コンテンツ」と、よりプレミアム性の高い「有料コンテンツ」によって構成された。

2006年6月30日をもってサービス終了。Screenplus終了後、一部のコンテンツはAIIで視聴できるようになった。

脚注

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  1. ^ ソニー、東京急行電鉄、トヨタ 「AII企画株式会社」(仮称)を設立』(プレスリリース)ソニー株式会社、2000年3月9日http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press_Archive/200003/00-0309/ 
  2. ^ ブロードバンド・インターネット向けコンテンツ配信事業を本格展開』(プレスリリース)ソニー株式会社、2000年12月26日http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press_Archive/200012/00-1226/ 
  3. ^ a b 事業の一部譲受けに関するお知らせ』(PDF)(プレスリリース)株式会社アッカ・ネットワークス、2007年1月23日http://www.eaccess.net/acca/release/070123.pdf 
  4. ^ a b 動画配信事業(サービス名:AII)の運営会社の変更のお知らせ』(PDF)(プレスリリース)エー・アイ・アイ株式会社、2007年6月26日。オリジナルの2007年7月9日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20070709102645/http://www.aii.co.jp/corporate/070626_publish.pdf 
  5. ^ a b エー・アイ・アイ、動画配信事業から撤退。AIIを共同運営企業に譲渡 Impress BB Watch、2007年6月27日。
  6. ^ a b e-Day:アスキーが懲りずに映画? ブロードバンドと劇場で公開へ ITmedia エンタープライズ、2001年10月18日。
  7. ^ エー・アイ・アイとソニー・コンピュータエンタテインメント ブロードバンドネットワークサービスに関する提携に基本合意』(PDF)(プレスリリース)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント、2001年12月21日http://www.scei.co.jp/corporate/release/pdf/011221b.pdf 
  8. ^ 総務省、産業活力再生特別措置法によるAIIの事業再構築計画を認定 Impress BB Watch、2005年4月15日。
  9. ^ 総務省、エー・アイ・アイの事業再構築計画認定を取り消し Impress BB Watch、2007年9月14日。
  10. ^ 事業移管に関するお知らせ』(PDF)(プレスリリース)株式会社ブイオーディ・システムズ、2008年1月20日http://www.aii.co.jp/corporate-vods/20080120.pdf 
  11. ^ a b ビーナ、映像配信サービス「AII」を「Viena」へリニューアル Impress BB Watch、2008年11月6日。
  12. ^ アスキー、インターネットラジオ放送局“ラジ@”を開局 ASCII.jp、2000年09月13日。
  13. ^ "Yahoo!InternetGuide: 特集1 - 2001年の日本のベストサイトはこれだ! ITmedia、2002年1月22日。

参考文献

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外部リンク

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