ジーン・レオン・ジェローム・フェリス
ジーン・レオン・ジェローム・フェリス Jean Leon Gerome Ferris | |
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フェリス作「1621年の最初の感謝祭」 | |
生誕 |
1863年8月8日 フィラデルフィア |
死没 |
1930年3月18日 フィラデルフィア |
ジーン・レオン・ジェローム・フェリス(Jean Leon Gerome Ferris、1863年8月8日 - 1930年3月18日[1])はアメリカ合衆国の画家である。78点のアメリカ合衆国の歴史的出来事を描いた絵画のシリーズ「国家のページェント(The Pageant of a Nation)」を描いたことで知られている[2]。
略歴
[編集]フィラデルフィアで生まれた。父親のスティーブン・ジェームズ・フェリス(Stephen James Ferris)は肖像画家で、フランスの歴史画家、ジャン=レオン・ジェロームやイタリア人画家、マリアノ・フォルトゥーニに強く憧れていたので[3]、息子にジャン=レオン・ジェロームからとった名前をつけた。叔父に、有名な画家の兄弟、エドワード・モランとトーマス・モランがいる[4]。
父親やエドワード・モランから絵を学んだ後[2]、1879年からペンシルベニア美術アカデミーで学び、1883年の初めにはフランスに渡り私立の美術学校、アカデミー・ジュリアンでウィリアム・アドルフ・ブグローに学び[2]、パリではジャン=レオン・ジェロームとも会い、「画家として大切なことは自分のよく知っていることを描くことだ」と語るようになり、アメリカの歴史を描いていく決意をしたとされる[4]。
始め、当時流行し、師のブグローやジェロームも描いていた「オリエンタリズム」の作品を描いた。展覧会に出展するようになり1895年までには歴史画で評価を得るようになった。アメリカの歴史を描く絵画のシリーズを描きはじめ、1898年にアメリカ独立戦争の時のイギリス軍の総司令官ウィリアム・ハウを題材にした作品を描いた。最初の作品は収集家に売ったが、シリーズの作品がばらばらになることを好まず、原画は売らないで、いろいろな美術出版社にその複製権を売るというスタイルで、制作を行った。このことが、それぞれの出版社が絵葉書やカレンダー、広告用のトレーディングカードなどとして出版し、フェリスの歴史画が一般の人々の人気を得ることにもなり、複製画は1980年代まで、販売されていた[2]。後年、原画はフェリス家で管理され、スミソニアン協会などに貸し出され、多くの場所で展示された。
1930年にフィラデルフィアで没した。
作品
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1620年のメイフラワー号の盟約
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ウィリアム・ペンのアメリカ上陸
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星条旗を作ったベッツィー・ロス
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1781年の独立戦争勝利の舞踏会
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1785年のベンジャミン・フランクリンのフィラデルフィア帰還
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1795年のクリスマスのワシントン
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1795年のクリスマス馬車
参考文献
[編集]- ^ Sponsel, Rudolf. “J.L.G. Ferris (1863–1930)” (ドイツ語). Allgemeine und Integrative Psychotherapie. 2010年8月1日閲覧。
- ^ a b c d Nuhn, Roy (April 2007). “J. L. G. Ferris”. The Antique Shoppe Newspaper. 2010年8月1日閲覧。
- ^ “The Ferris Collection”. Building a National Collection. Smithsonian Institution. 2010年8月1日閲覧。
- ^ a b Mitnick, Barbara J. (1993). “Paintings for the People”. In Ayres, William. Picturing History: American Painting 1770–1930. Rizzoli International Publications. pp. 167–8. ISBN 0-8478-1745-8