ジャーニー・トゥ・ラヴ
『ジャーニー・トゥ・ラヴ』 | ||||
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スタンリー・クラーク の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | ニューヨーク エレクトリック・レディ・スタジオ | |||
ジャンル | フュージョン | |||
時間 | ||||
レーベル |
Nemperor Records Epic Records | |||
プロデュース | スタンリー・クラーク、ケン・スコット | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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スタンリー・クラーク アルバム 年表 | ||||
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『ジャーニー・トゥ・ラヴ[2]』(Journey To Love)は、アメリカ合衆国のベーシスト、スタンリー・クラークが1975年に発表した3作目のスタジオ・アルバム。
背景
[編集]ジェフ・ベックがタイトル曲と「ハロー・ジェフ」の2曲にゲスト参加した[3]。ベックは本作の制作前、自身のライヴでクラークの曲「Power」を演奏したことがあり、その後クラークの自宅を訪れて共演を希望したという[4]。また、後にクラーク/デューク・プロジェクトで共同作業を行うジョージ・デュークと、レコーディング上での初共演を果たしたアルバムでもある[5]。
本作のレコーディングには、当時クラークと共にリターン・トゥ・フォーエヴァーで活動していたチック・コリアとレニー・ホワイトも参加した[3]。コリアと共作した「ジョン・コルトレーンに捧げる歌」は、クラークがアル・ディ・メオラ、ジャン=リュック・ポンティと連名で発表したアルバム『The Rite Of Strings』(1995年)でも再演されている[6]。
反響・評価
[編集]アメリカのBillboard 200では34位に達し、クラークのリーダー・アルバムとしては初めて全米トップ40入りを果たした[1]。また、『ビルボード』のR&Bアルバム・チャートでは8位、ジャズ・アルバム・チャートでは3位を記録している。
Daniel Gioffreはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「参加したミュージシャン達の力量を別としても、『ジャーニー・トゥ・ラヴ』は偉大な曲、偉大なグルーヴ、そして驚くしかないようなベース・プレイに満ちている」「間違いなく、1970年代に生まれたフュージョン・アルバムの最高傑作の一つ」と評している[3]。また、『ギター・ワールド』誌公式サイトの編集者ダミアン・ファネリは、2015年に「ジェフ・ベックのスタジオ・ゲスト参加トップ10」を選出した際、本作からの「ハロー・ジェフ」を2位に挙げた[7]。
収録曲
[編集]特記なき楽曲はスタンリー・クラーク作。2.を除く全曲ともインストゥルメンタル。
- シリー・パティ - "Silly Putty" - 4:39
- ジャーニー・トゥ・ラヴ - "Journey To Love" (Stanley Clarke / Lyrics By Stevie Geltman, Jill Steinberg) - 4:54
- ハロー・ジェフ - "Hello Jeff" - 5:16
- ジョン・コルトレーンに捧げる歌 (Part 1) - "Song To John, Part 1" (S. Clarke, Chick Corea) - 4:26
- ジョン・コルトレーンに捧げる歌 (Part 2) - "Song To John, Part 2" (S. Clarke, Chick Corea) - 6:05
- ジャズとロック・オーケストラのためのコンチェルト - "Concerto For Jazz/Rock Orchestra, Parts 1-4" - 14:09
参加ミュージシャン
[編集]- スタンリー・クラーク - エレクトリックベース、アコースティック・ベース、ピッコロ・ベース、ハンドベル、チューブラーベル、オルガン、ゴング、ボーカル
- デヴィッド・サンシャス - エレクトリックギター、12弦ギター(#1, #2, #6)
- ジェフ・ベック - エレクトリックギター(#2, #3)
- ジョン・マクラフリン - アコースティック・ギター(#4, #5)
- ジョージ・デューク - ミニ・モーグ、アープ・シンセサイザー、オルガン、クラビネット、ピアノ、エレクトリックピアノ、ベル、ボーカル(#1, #2, #6)
- チック・コリア - ピアノ(#4, #5)
- スティーヴ・ガッド - ドラムス(#1, #2, #6)
- レニー・ホワイト - ドラムス(#3)
ブラス・セクション
Allen Rubin, David Taylor, Earl Chapin, John Clark, Jon Faddis, Lewis M. Soloff, Peter Gordon, Thomas Malone, Wilmer Wise
脚注・出典
[編集]- ^ a b Stanley Clarke | Awards | AllMusic
- ^ 日本盤LP (P-10081A)及び旧規格CD (ESCA-5233)には『慈愛への旅路』という邦題が付いていたが、1999年発売の再発CD(ESCA-7785)で原題のカタカナ表記に変更された
- ^ a b c Journey to Love - Stanley Clarke | AllMusic - Review by Daniel Gioffre
- ^ Bosso, Joe (2012年3月30日). “Interview: bass legend Stanley Clarke on his early solo albums - Journey to Love (1975)”. MusicRadar. Future Publishing Limited. 2015年4月15日閲覧。
- ^ Kohlhaase, Bill (1990年7月17日). “2 Musicians With a Meeting of the Minds : Jazz: Stanley Clarke and George Duke share a symbiotic relationship that creates cohesive works and highlights distinctive styles. They'll play at the Coach House.”. Los Angeles Times. 2015年4月15日閲覧。
- ^ Rite of Strings - Stanley Clarke | AllMusic
- ^ Fanelli, Damian (2015年2月24日). “Jeff Beck's Top 10 Studio Guest Appearances - Page 9”. Guitar World. 2015年4月15日閲覧。