ジス・タイム (アル・ジャロウのアルバム)
『ジス・タイム』 | ||||
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アル・ジャロウ の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
ジャンル |
ジャズ R&B | |||
時間 | ||||
レーベル | ワーナー・ブラザース・レコード | |||
プロデュース | ジェイ・グレイドン | |||
アル・ジャロウ アルバム 年表 | ||||
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専門評論家によるレビュー | |
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レビュー・スコア | |
出典 | 評価 |
Allmusic | [1] |
『ジス・タイム』(This Time) は、1980年にワーナー・ブラザース・レコードからリリースされた、ジャズ・ボーカリスト、アル・ジャロウの4枚目のスタジオ・アルバム。この作品は、ジャロウのサウンドが、よりR&B志向になっていく転換点となった。その結果、ジャズ・チャートでトップに立ったばかりでなく、それまでの作品以上に、メインストリームのチャートで大きな成功を収めることとなった。R&Bチャートでは最高6位、Billboard 200でも最高27位まで上昇した[2]。1981年の第23回グラミー賞では、「ネバー・ギヴィン・アップ (Never Givin' Up)」が最優秀男性R&Bボーカル・パフォーマンス賞にノミネートされた。
『ジス・タイム』は、ジャロウが初めてアルバム・チャート Billboard 200 のトップ40に送り込んだアルバムであり、R&Bチャートのトップ10入りも、ジャズ・チャートにおける首位も、やはり初めてのことであった[3]。次作のアルバムは、さらに大きな成功を収め、ジャズとR&Bの両方のチャートで首位を占めることになった。
トラックリスト
[編集]日本語の曲名は、2014年の日本盤リイシューCDによる[4]。他のデータは、Discogsによる[5]。
- ネバー・ギヴィン・アップ "Never Givin' Up" (Tom Canning, Jarreau) – 3:56
- 愛のシンフォニー "Gimme What You Got" (Tom Canning, Jarreau) – 3:43
- ラブ・イズ・リアル "Love Is Real" (Tom Canning, Jarreau, Tom Kellock) – 4:23
- 海の男アロンゾ "Alonzo" (Jarreau) – 5:25
- チェンジ・ユア・マインド "(If I Could Only) Change Your Mind" (Tom Canning, Allee Willis) – 4:16
- スペイン "Spain (I Can Recall)" (Chick Corea, Jarreau, Artie Maren) – 6:31
- 悲しみの中に "Distracted" (Jarreau) – 5:51
- ユア・スイート・ラヴ "Your Sweet Love" (Tom Canning, Jarreau, Tom Kellock) – 4:13
- ジス・タイム "(A Rhyme) This Time" (Jarreau, Earl Klugh) – 3:42
チャートと受賞
[編集]「ネバー・ギヴィン・アップ」はR&Bチャートで最高26位となり、「悲しみの中に」は同じく61位、「愛のシンフォニー」は63位まで上昇した[6]。
「ネバー・ギヴィン・アップ」は、1981年の第23回グラミー賞で、最優秀男性R&Bボーカル・パフォーマンス賞にノミネートされたが、これはジャロウがR&Bのジャンルでノミネートされた最初であった。しかし、受賞したのは同じワーナー・ブラザース・レコードでジャロウのレーベルメイトであったジョージ・ベンソンの『ギヴ・ミー・ザ・ナイト (Give Me the Night)』で[7]、ベンソンもまたその頃、同じようなサウンドの変化を遂げていたのであった[8]。
パーソネル
[編集]- アル・ジャロウ –リード・ボーカル、バッキング・ボーカル (1, 2, 3, 5, 7)、ボーカル・パーカッション (1, 4)、リズム・アレンジ (1-4, 7, 8, 9)
- Greg Mathieson – リズム・アレンジ (1)、アコースティック・ピアノ (1)、ストリング・シンセサイザー (1, 3, 4, 5)
- Tom Canning – リズム・アレンジ (1, 2, 5, 8)、フェンダー・ローズ (2, 4, 5, 8)、アコースティック・ピアノ (3, 5, 8)、ベル (8)
- デイヴィッド・フォスター – アコースティック・ピアノ (2)、フェンダー・ローズ (3, 9)
- マイケル・オマーティアン – ストリング・シンセサイザー (2, 8)
- ラリー・ウィリアムズ – シンセサイザー(3, 6, 8)、フェンダー・ローズ (6)
- スティーヴ・ジョージ – シンセサイザー (7)
- ジョージ・デューク – フェンダー・ローズ (8)
- ジェイ・グレイドン – シンセサイザー・プログラミング (1, 2, 3, 5, 8)、エレクトリック・ギター (1, 2, 3, 5, 7, 8), リズム・アレンジ (2, 3, 4, 7, 8, 9)
- オスカー・カストロ=ネヴィス – アコースティック・ギター (1)
- ディーン・パークス – エレクトリック・ギター (3, 5)
- アール・クルー – アコースティック・ギター (9)、リズム・アレンジ (9)
- エイブラハム・ラボリエル – ベース・ギター (1-9)
- ラルフ・ハンフリー – ドラムス (1, 4, 5, 9)、パーカッション (4)
- カルロス・ベガ – ドラムス (2, 3)
- スティーヴ・ガッド – ドラムス (6, 7, 8)
- Earl Lon Price – サクソフォーン (7)
- ジェリー・ヘイ – ホーン・アレンジ (1, 3, 7)、フリューゲルホーン (1, 2, 7, 8)、トランペット(3, 7)
- チャック・フィンドレー – トランペット (3, 7)
- ビル・ライヒェンバッハ・ジュニア – トランペット (3, 7)
- Tom Kellock – リズム・アレンジ (3)
- Les Thompson – ハーモニカ・ソロ (5)
制作スタッフ
[編集]- プロデューサー – ジェイ・グレイドン
- エンジニア – ジョー・ボーガン (Joe Bogan)、ジェイ・グレイドン
- セカンド・エンジニア – Debbie Thompson
- 録音:カリフォルニア州サンフランシスコ、ドーンブレイカー・スタジオ (Dawnbreaker Studios)
- リミックス/オーバーダブ:カリフォルニア州シャーマン・オークス、ガーデン・レイク・スタジオ (Garden Rake Studios)
- マスタリング:バーニー・グランドマン / カリフォルニア州ロサンゼルス、A&Mマスタリング・スタジオ
- アート・ディレクション – Richard Seireeni
- カバー写真 – リチャード・アヴェドン
- スリーブ写真 – Michael Rice and Susan Jarreau
- 静物 – Harry Mittman
脚注
[編集]- ^ Allmusic review
- ^ This Time Charts and Awards at Allmusic
- ^ Career Charts and Awards at Allmusic
- ^ “THIS TIME / ジス・タイム”. Warner Music Japan Inc.. 2019年10月19日閲覧。
- ^ Al Jarreau – This Time - Discogs (発売一覧)
- ^ Singles Charts and Awards on Allmusic
- ^ 1981 Grammy Awards Winner for Best Male R&B Vocal Performance at Allmusic
- ^ Give Me the Night at Allmusic