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ジクロロフェニルホスフィン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジクロロフェニルホスフィン
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識別情報
CAS登録番号 644-97-3
PubChem 12573
ChemSpider 12053
特性
化学式 C6H5Cl2P
モル質量 178.98 g mol−1
外観 無色液体
密度 1.3190 g/mL
融点

-51°C

沸点

222°C

への溶解度 不溶
危険性
GHSピクトグラム 腐食性物質急性毒性(高毒性)急性毒性(低毒性)
GHSシグナルワード 危険(DANGER)
Hフレーズ H290, H301, H302, H314, H318, H335
Pフレーズ P234, P260, P261, P264, P270, P271, P280, P301+310, P301+312, P301+330+331, P303+361+353, P304+340, P305+351+338, P310
NFPA 704
1
3
3
引火点 101°C
発火点 159°C
半数致死量 LD50 200 mg/kg (oral, rat)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ジクロロフェニルホスフィン (Dchlorophenylphosphine) は、化学式 C6H5PCl2 で表される有機リン化合物である。無色の粘稠な液体で、有機ホスフィン類の合成に一般的に用いられる。

ジクロロフェニルホスフィンは商業的に入手できる。または、塩化アルミニウムの触媒で、三塩化リンによるベンゼン求電子置換によって調製することができる[1][2]。この化合物は、他の化学物質、たとえばジメチルフェニルホスフィン英語版の合成の中間体である。

C6H5PCl2 + 2 CH3MgI → C6H5P(CH3)2 + 2 MgICl

マクコーマック反応では、ジクロロフェニルホスフィンがジエンを付加してクロロホスホレニウム環を生成する[3]

脚注

[編集]
  1. ^ B. Buchner, L. B. Lockhart, Jr. (1951). Phenyldichlorophosphine. 31. p. 88. doi:10.15227/orgsyn.031.0088. 
  2. ^ Robert Engel, JaimeLee Iolani Cohen (2004). Synthesis of Carbon–Phosphorus Bonds. CRC. ISBN 0-8493-1617-0 
  3. ^ W. B. McCormack (1963). “3-Methyl-1-Phenylphospholene oxide”. Org. Synth. 43: 73. doi:10.15227/orgsyn.043.0073.