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ジェノヴァ語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジェノヴァ語
Zeneize
話される国 イタリアの旗 イタリア
地域 ジェノヴァリグーリア州
話者数 ?
言語系統
言語コード
ISO 639-3
Glottolog geno1240[1]
Linguasphere 51-AAA-ohd ... -ojb
 
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ジェノヴァ語(伊:genovese、現地語:zeneize)とは、北イタリアジェノヴァリグーリア州の州都)地域で話されているリグリア語の主要方言である。

リグリア語は、ロマンス諸語の分枝であり正式言語としてエスノローグに掲載されており、古代リグリア語と間違えてはならない。ロンバルド語ピエモンテ語、その周辺地域の言語と同様、ガロ・イタリア語である。

ジェノヴァ語が消滅することは当面ない。残っている話者の大半は高齢者であるが、多くの若者もまだその言語を話している。そのうえ、キアーヴァリの「O Castello」やジェノヴァの「Compagna」のように、この言語を生かし続けようと活動する団体もいくつか存在する。

13世紀以降、ジェノヴァ語で文学が作られているが、その綴りが完全に正規化されたことはない。しかし2008年以降、Académia Ligùstica do Brénnoによる公式の正書法があり、ポルトリアイタリア語版地域の市民活動に基づく筆記の整理が試みられている。それらの規則(ここで見られる)は、全てのリグリア語を書くのに有用である。

ジェノヴァ語の音韻論には、フランス語との類似点がいくつかある。1つは、鼻音の前にある重い鼻母音(VN(C)の順に)である。それはまた、ジェノヴァ住民が標準イタリア語を話すときにも発生する。以前は、歯茎ふるえ音/r/と対立する、英語にみられるような歯茎接近音/ɹ/があった(18世紀の綴りを使うと、caro [ˈkaːɹu] (親愛なる)とcarro [ˈkaːru](荷車))が、もはや都市部では聞かれない。カリッツァーノサッセッロといったリグーリア州の一部農村地域ではまだ残存しているところがある。今日、圧倒的に多いタイプの /r/ は、歯茎はじき音[ɾ](標準イタリア語の強勢のない /r/ と同一またはほぼ同じ)である。ジェノヴァ語にはいくつかの地域アクセントがあり、ジェノバ東部Nervi、Quinto、Quartoのアクセント、西部Voltri、Prà、Pegli、Sestriのアクセント、中央部Polcevera Valleyビサーニョ英語版のアクセントに分かれる。

モナコ語の変種として、ジェノヴァ語はモナコ公国の学校で公的に教えられており[2]、少数住民が話しているほか、モナコ大公グリマルディ家がリグーリアから始まっていることから、多くの現地住民が共通の第二言語として使用している。モナコ=ヴィルでは、フランス語とモナコ語双方の標識が印刷されている[3]

ジェノヴァ語はまた、ジブラルタルの現地語ラニート語英語版に影響を与えている。

早口言葉

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  • Mi sò asæ s'a sâ a sä asæ pe sâ a säsissa.= 私はこの塩がソーセージの塩分に充分であるか否か見当がつかない。
  • Sciâ scîe scignôa, sciando Sciâ xêua in scî scî. = スキー、夫人、スキーで空高く飛んでいる。
  • A-o mêu nêuo gh'é nêue nâe nêue; a ciù nêua de nêue nâe nêue a n'êu anâ. = 新しい埠頭に9つの新しい船がある。 9つの新しい船のうち最新のものが出航したがらない。
  • Gi'àngiai g'han gi'oggi gi'uegge gi'unge cume gi'atri? =天使たちは皆のように目、耳、そして(指)爪を持っているの?

表現

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  • Son zeneize, rîzo ræo. =私はジェノヴァ人で、滅多に笑わない。
  • 子供の愚痴: Ò famme. =僕お腹すいた。
  • 母親が応じて: Gràttite e zenogge e fatte e lasagne. =膝を掻いてラザニアを作る。
  • Chi vêu vîve da bon crestiàn, da-i begghìn o stagghe lontàn. =良いキリスト教徒として生きたいのなら、敬虔なふりをする人から遠ざかりなさい。
  • No se peu sciusciâ e sciorbî . = 吸うと吐くは同時にできない。(同時に矛盾する2つのことはできない。)
  • Belìn! = 「ワオ!」または「くそッ!(とても非公式)」(文字通りだとこの語は「陰茎」を意味するが、今はその卑猥な意味が失われ、様々な表現を強める強意語英語版として使われている。)

音韻論

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ジェノヴァ語には、8個の母音、20個の子音、3個の半母音がある。

8個の母音

  • /a/ barba /ˈbarba/ (おじ, パン)
  • /e/ tésta /ˈtesta/ (頭)
  • /ɛ/ægoa /ˈɛɡwa/ (水)
  • /i/ bibin /biˈbiŋ/ (七面鳥)
  • /o/ cöse /ˈkoːse/ (何?)
  • /ø/anchêu /anˈkøː/ (今日)
  • /u/ comme /ˈkumme/ (どんな?)
  • /y/ fugassa /fyˈɡassa/ (フォカッチャ、イタリアのパンの一種)

出典

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  1. ^ Hammarström, Harald; Forkel, Robert; Haspelmath, Martin et al., eds (2016). “Genoese”. Glottolog 2.7. Jena: Max Planck Institute for the Science of Human History. http://glottolog.org/resource/languoid/id/geno1240 
  2. ^ https://web.archive.org/web/20110224034322/http://www.monaco-mairie.mc/00_Actus/pdf/oct05/24_cerem.pdf
  3. ^ Society”. Monaco-IQ. 6 September 2012閲覧。

外部リンク

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