コンテンツにスキップ

ジェノグラム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ジェノグラム英語: genogram)とは、ある人物を中心とした家族関係を理解するために作成されるである。

名称の由来

[編集]

ジェノグラムとは、書籍(ジェノグラムの臨床(2009))の訳者である石川の「訳者あとがき」によれば、GEN-O-GRAM で構成された新造語であり、ここでの GEN は GENERATION を意味する。しかもこの GENERATION には血のつながり、一族という単なる生物学上の系譜を超え、世代間相互作用という心理学上の含みが課せられていると言う[1]遺伝子という意味の英語のgeneと、図表という意味の英語のdiagramとを合成した造語である[2]

用途

[編集]

ジェノグラムは、主に介護、障害者支援などの福祉医療教育の分野で、援助者が利用者を支援する方策を考えるために、作成される。また、支援記録などにも、ジェノグラムが貼付される場合が有る。1枚の図として作成されるため、文章で家族や姻戚関係や死別の有無などの家族の状況を解説するよりも、本人の周囲の家族関係が、一目で理解できる。家族内支援のキーパーソンを見付けたりするための資料として活用できる[3]

出典

[編集]
  1. ^ 村松励 2010, p. 60.
  2. ^ NPO法人 コアカウンセリング支援協会 コアのひとびと ジェノグラム
  3. ^ 介護職員関係養成研修テキスト作成委員会 編集『介護職員初任者研修テキスト 第2巻 人間と社会・介護 2 (初版)』 p.72 一般財団法人 長寿社会開発センター 発行

参考文献

[編集]
  • 村松励「非行臨床におけるジェノグラム (Genogram) の活用」『人文科学年報』第40巻、専修大学人文科学研究所、2010年3月、59-82頁、doi:10.34360/00007417ISSN 03878708 
  • M・マクゴールドリック, R・ガーソン, S・シェレンバーガー著 石川元, 佐野祐華, 劉イーリン『ジェノグラム(家系図)の臨床 : 家族関係の歴史に基づくアセスメントと介入』ミネルヴァ書房、2009年。ISBN 9784623050833NCID BA89503526全国書誌番号:21569429https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000010065824-00 

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]