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ジェネラル・バプテスト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

ジェネラル・バプテスト（General Baptists）は、イエス・キリストは選ばれた者たちのためだけでなく、全ての人々のために死んだという普遍救済主義に立つバプテストの群れである。ジェネラル・バプテストは神学的にアルミニウス主義の立場であり、パティキュラー・バプテスト（限定的贖罪を信じる）とは異なる[1]。

ジェネラル・バプテスト派は、「標準信仰告白」（1660年）と「正統信条」（1678年）[注釈 1]という2つの主要な信仰告白でその信仰を表明している[2][3]。

歴史

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16世紀後半から17世紀初頭にかけてジョン・スミスとトマス・ヘルウィス（英語版）が率いた最初のバプテストはジェネラル・バプテストだった[4]。このグループは、ヘルウィスの指導のもと、ロンドン郊外のスピタルフィールズ（Spitalfields）にイングランド初のバプテスト教会を設立した[5]。ヘルウィスは、1614年あるいはそれ以前に、スミスやコベントリーの主要なピューリタンたちと、1606年にウィリアム・ボーズ（外交官）と彼の妻イソベルの屋敷に集まり、コベントリーにおけるジェネラル・バプテストの集会を形成したとされる[6][注釈 2]。トマス・グランサム（英語版）は他の人々と共に、1660年に チャールズ2世 に信仰告白を提出した[7]。 尊敬された聖書学者[8]、Charles Marie Du Veil博士は、セント・ポール・アレイの信徒としてバプテスマを受け、新しい見解を発表し、1685年以降のジェネラル・バプテストの影響を助けた[9][10]。1733年、ノーサンプトンシャーのいくつかの集会に対して、「ダビデの詩篇や他の人の詩篇を歌うこと」についての抗議がジェネラル・バプテスト総会に提出されたが、総会では、会衆の歌について規則を決定せず、1689年の総会のように地元の教会に独自の理由を示すよう委ねた[11]。

また、この用語はバプテストの特定のグループの呼称としても用いられている[12]:35

1825年、ノースカロライナ州のジェネラル・バプテスト派の反対派が彼らを「フリーウィラー」（Freewillers）と呼び、後にフリーウィル・バプテスト（Free Will Baptists）と名乗るようになった。

ホーリネス運動の時代に第二の恵みの業（en: Second work of grace）の存在を受け入れたジェネラル・バプテストは、en:Ohio Valley Association of the Christian Baptist Churches of God、en:Holiness Baptist Associationなどの教派を設立した[13]。

ジェネラル・バプテストの教派

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脚注

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注釈

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  1. ^ 『資料・バプテストの信仰告白〔改訂版〕』412頁で、正統信条はカルヴァン主義神学に歩み寄ったため、ミットランド地区以外のイギリス国内のジェネラル・バプテスト教会では用いられなかったとしている。
  2. ^ 『見えてくるバプテストの歴史』31頁では1612年に設立。

出典

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  1. ^ 『見えてくるバプテストの歴史』28-29頁。
  2. ^ Chute, Anthony L.; Finn, Nathan A.; Haykin, Michael A. G. (2015). The Baptist Story: From English Sect to Global Movement. B&H Publishing Group. ISBN 978-1-4336-8316-9 
  3. ^ 『資料・バプテストの信仰告白〔改訂版〕』409-412頁。
  4. ^ William H. Brackney, Historical Dictionary of the Baptists, Scarecrow Press, USA, 2009, p. 243
  5. ^ Leonard, Bill J. (2005). Baptists in America. New York: Columbia University Press. p. 9. ISBN 9780231127028. https://archive.org/details/baptistsinameric0000leon 2013年6月21日閲覧. "isbn:9780231127028." 
  6. ^ "The City of Coventry: Protestant nonconformity, Introduction." A History of the County of Warwick: Volume 8, the City of Coventry and Borough of Warwick. Ed. W B Stephens. London: Victoria County History, 1969. 372-382. British History Online. Web. 28 April 2020. http://www.british-history.ac.uk/vch/warks/vol8/pp372-382.
  7. ^ Taylor, Adam.(1818).The History of the English General Baptists.Printed by T. Bore, London.pp.359f.Google Books website Retrieved 27 April 2020.
  8. ^ Agnew, David Carnegie Andrew. (1886). Protestant exiles from France, chiefly in the reign of Louis XIV; or, The Huguenot refugees and their descendants in Great Britain and Ireland. Book one. Chapter VIII – Refugees being Converts from Romanism during the First Half of the Reign of Louis XIV. pp. 166f. Wikisource website Retrieved 27 April 2020.
  9. ^ Taylor, 1818, pp.346-349.
  10. ^ WorldCat website Retrieved 27 April 2020.
  11. ^ Julian, John. editor. (1985)."Baptist Hymnody, English." Dictionary of hymnology : origin and history of Christian hymns and hymnwriters of all ages and nations. Grand Rapids, Michigan : Kregel Publications. Vol. 2, pp. 110f. Google Books website Retrieved 27 April 2020.
  12. ^ Garrett Jr., James Leo (2009). Baptist Theology:A Four-Century Study. Macon, GA: Mercer University Press. ISBN 9780881461299. https://books.google.com/books?id=epEHq0mTsKgC&pg=PA35 2012年9月10日閲覧。 
  13. ^ Lewis, James R. (2002). The Encyclopedia of Cults, Sects, and New Religions. Prometheus Books. ISBN 9781615927388 
  14. ^ Robertson Co, TN. Turner Publishing Company. (1996). p. 183. ISBN 9781563113055 
  15. ^ McBeth, H. Leon (29 January 1987). The Baptist Heritage. B&H Publishing Group. p. 857. ISBN 9781433671029 
  16. ^ Kurian, George Thomas; Day, Sarah Claudine (14 March 2017). The Essential Handbook of Denominations and Ministries. Baker Publishing Group. p. 82. ISBN 9781493406401 

参考文献

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  • 『資料・バプテストの信仰告白〔改訂版〕』ヨルダン社、2000年。
  • バプテスト史教科書編纂委員会編『見えてくるバプテストの歴史』関東学院大学出版会、2011年。ISBN 978-4901734417

外部リンク

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