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ジェシー・オロスコ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジェシー・オロスコ
Jesse Orosco
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 カリフォルニア州サンタバーバラ
生年月日 (1957-04-21) 1957年4月21日(67歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
185 lb =約83.9 kg
選手情報
投球・打席 左投右打
ポジション 投手
プロ入り 1978年 2巡目
初出場 1979年4月5日
最終出場 2003年9月27日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ジェシー・オロスコJesse Russell Orosco , 1957年4月21日 - )はアメリカメジャーリーグで活躍した投手。左投右打。 アメリカ合衆国カリフォルニア州サンタバーバラ出身。

1979年4月5日のMLB初登板から、2003年9月27日の最後の登板まで、通算24シーズンにわたって登板。1970年代1980年代1990年代2000年代の「4ディケード」にわたってプレイし[1]、MLB史上最多(2023年終了時点)の1,252試合に登板した救援投手。

略歴

[編集]

1977年セントルイス・カージナルスからドラフト7巡目で指名されたが、入団せず、翌1978年ミネソタ・ツインズから2巡目で指名され入団[2]1979年2月7日トレードニューヨーク・メッツへ移籍し[2]、同年4月5日にメジャーデビュー。

1979年と1982年に2試合ずつ、合計4試合に先発したのを除けば残りはすべてリリーフでの登板であった。1983年には62試合に登板して13勝7敗17セーブ、防御率1.47の好成績をあげ、オールスター初出場を果たし、サイ・ヤング賞の投票では3位に入った。

1984年も10勝31セーブをあげて、2年連続でオールスターに出場した。1983年から1987年の間は主にクローザーとして起用され、1986年にはメッツのプレーオフ進出に貢献。ボストン・レッドソックスとのワールドシリーズ第7戦では、8番打者敬遠の後にダメ押しのタイムリーヒットを打ち、「胴上げ投手」にもなった。

ランディ・マイヤーズの台頭や球威の衰えによりリリーフエースを奪われた末、1987年12月11日ロサンゼルス・ドジャースに移籍[2] [3]。以後はセットアッパーとしての起用が増える。ドジャース移籍初年度の1988年、55試合に登板して3勝9セーブ、防御率2.72を記録し、自身2度目のワールドシリーズ制覇を経験。

1989年にはクリーブランド・インディアンスに移籍。以後、1992年ミルウォーキー・ブルワーズ(当時はア・リーグ所属)、1995年ボルチモア・オリオールズとア・リーグのチームを転々としたが、18年連続40試合以上、1991年1994年から1995年のMLBストライキでシーズン短縮となった1994年を除けば50試合以上に登板するコンスタントな活躍を見せた。40歳となった1997年には自己最多の71試合に登板し、6勝3敗、防御率2.32の大活躍。1999年8月17日デニス・エカーズリーの通算1,071試合登板のメジャー記録を更新[3]

2000年セントルイス・カージナルスに移籍し、12年ぶりのナ・リーグとなったが、この年は6試合の登板に終わり解雇。2001年は13年ぶりにドジャースに移籍。2002年には45歳で56試合に登板。2003年にはサンディエゴ・パドレスニューヨーク・ヤンキースミネソタ・ツインズの3チームを渡り歩き、65試合に登板したが、この年限りで現役を引退した。

投手としての球種はキャリア前半はハードスライダー、チェンジアップスライダー、スピリットフィンガードファストボール(1981年と1982年に)

キャリア後半はスライダー、カーブ(右打者に対してのみ)。『guide to pitchers』(米書 より)

受賞歴・記録

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年度別投手成績

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W
H
I
P
1979 NYM 18 2 0 0 0 1 2 0 -- .333 154 35.0 33 4 22 0 2 22 0 0 20 19 4.89 1.57
1981 8 0 0 0 0 0 1 1 -- .000 69 17.1 13 2 6 2 0 18 0 1 4 3 1.56 1.10
1982 54 2 0 0 0 4 10 4 -- .286 451 109.1 92 7 40 2 2 89 3 2 37 33 2.72 1.21
1983 62 0 0 0 0 13 7 17 -- .650 432 110.0 76 3 38 7 1 84 1 2 27 18 1.47 1.04
1984 60 0 0 0 0 10 6 31 -- .625 355 87.0 58 7 34 6 2 85 1 1 29 25 2.59 1.06
1985 54 0 0 0 0 8 6 17 -- .571 331 79.0 66 6 34 7 0 68 4 0 26 24 2.73 1.27
1986 58 0 0 0 0 8 6 21 -- .571 338 81.0 64 6 35 3 3 62 2 0 23 21 2.33 1.22
1987 58 0 0 0 0 3 9 16 -- .250 335 77.0 78 5 31 9 2 78 2 0 41 38 4.44 1.42
1988 LAD 55 0 0 0 0 3 2 9 -- .600 229 53.0 41 4 30 3 2 43 1 0 18 16 2.72 1.34
1989 CLE 69 0 0 0 0 3 4 3 -- .429 312 78.0 54 7 26 4 2 79 0 0 20 18 2.08 1.03
1990 55 0 0 0 0 5 4 2 -- .556 289 64.2 58 9 38 7 0 55 1 0 35 28 3.90 1.48
1991 47 0 0 0 0 2 0 0 -- 1.000 202 45.2 52 4 15 8 1 36 1 1 20 19 3.74 1.47
1992 MIL 59 0 0 0 0 3 1 1 -- .750 158 39.0 33 5 13 1 1 40 2 0 15 14 3.23 1.18
1993 57 0 0 0 0 3 5 8 -- .375 233 56.2 47 2 17 3 3 67 3 1 25 20 3.18 1.13
1994 40 0 0 0 0 3 1 0 -- .750 174 39.0 32 4 26 2 2 36 0 0 26 22 5.08 1.49
1995 BAL 65 0 0 0 0 2 4 3 -- .667 200 49.2 28 4 27 7 1 58 2 1 19 18 3.26 1.11
1996 66 0 0 0 0 3 1 0 -- .750 236 55.2 42 5 28 4 2 52 2 0 22 21 3.40 1.26
1997 71 0 0 0 0 6 3 0 -- .667 205 50.1 29 6 30 0 0 46 1 1 13 13 2.32 1.17
1998 69 0 0 0 0 4 1 7 -- .800 243 56.2 46 6 28 1 1 50 3 1 20 20 3.18 1.31
1999 65 0 0 0 0 0 2 1 12 .000 144 32.0 28 5 20 3 2 35 2 0 21 19 5.34 1.50
2000 STL 6 0 0 0 0 0 0 0 2 ---- 16 2.1 3 1 3 2 2 4 0 0 3 1 3.86 2.57
2001 LAD 35 0 0 0 0 0 1 0 10 .000 69 16.0 17 3 7 1 0 21 0 0 7 7 3.94 1.50
2002 56 0 0 0 0 1 2 1 16 .333 119 27.0 24 4 12 1 0 22 2 0 10 9 3.00 1.33
2003 SD 42 0 0 0 0 1 1 2 7 .500 118 25.0 33 4 10 0 2 22 4 0 22 21 7.56 1.72
NYY 15 0 0 0 0 0 0 0 4 ---- 24 4.1 4 0 6 3 0 4 0 0 6 5 10.38 2.31
MIN 8 0 0 0 0 1 1 0 0 .500 24 4.1 4 0 5 0 1 3 3 0 3 3 6.23 1.93
'03計 65 0 0 0 0 2 2 2 11 .500 166 33.2 41 4 21 3 3 29 7 0 31 29 7.75 1.84
通算:24年 1252 4 0 0 0 87 80 144 51 .521 5460 1295.0 1055 113 581 86 34 1179 40 11 512 455 3.16 1.26
  • 各年度の太字はリーグ最高、赤太字はMLB歴代最高

脚注

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  1. ^ 4ディケードプレーヤーは、2023年終了時点で史上29人しかいない。
  2. ^ a b c Jesse Orosco Statistics Transactions” (英語). Baseball-Reference.com. 2008年8月3日閲覧。
  3. ^ a b 出村義和「リアルタイム話題の焦点 歴代最多の1072試合登板を達成した左腕オロスコの野球人生」『月刊メジャー・リーグ』1999年10月号、ベースボールマガジン社、1999年、雑誌 08625-10、48 - 49頁。

外部リンク

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