シーラ・ナ・ギグ
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シーラ・ナ・ギグ(英: Sheela na Gig)は女性の外陰部を大げさに表した裸体の彫刻。シーラ・ナ・ギーグとも。時折男性器もともに見られる。多くが古い時代のイギリスやアイルランドの教会、城、その他の建築などに見られる[1]。
概説
[編集]アイルランドではこの彫刻が一番多く存在する。The Sheela-na-Gigs of Ireland and Britain: The Divine Hag of the Christian Celts – An Illustrated Guideによるとアイルランドには101の例を、イギリスでは全土で45の例を見つけている。これらの彫刻は死と病などの厄を避けると言われている。ガーゴイルやハンキーパンクなど他の形を取った奇怪な彫刻もヨーロッパに広く見られ、これらも厄除けのために置かれているとされている。古代の時代に、ケルト人は、戸口を守る役割の呪術として「女陰」に似た形の物を戸口や門の所に打ち付けておく風習があり、大抵は、門の所を守るように、ドアや窓の上におかれている。『クーリーの牛争い』に女性器を見せて敵を撃退する様が描かれている。
井村君江によれば、この名前は「乳房のシーラ」と言う意味で、12世紀、ロマネスクの教会に置かれた。また、この像が置かれる教会は、アイルランド、イングランド、スコットランド、ウェールズの他、南フランスにも認められるという[2]。
表記は「Sheila na gig」とも[3]
脚注
[編集]- ^ ヘクター・マクドネル『ケルト、神々の住む聖地 アイルランドの山々と自然』創元社、2014年、32頁。ISBN 978-4-422-21466-5。
- ^ 井村君江『妖精学大全』東京書籍、2008年、52頁。ISBN 978-4487791934。
- ^ キャロル・ローズ『世界の妖精・妖怪事典』原書房、2003年、185頁。ISBN 978-4562037124。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 「巨大ヴァギナのエネルギー」中世の城に刻まれた“股を大開脚した女性像”の謎 | 大きな女性器を手で広げて見せる理由 | クーリエ・ジャポン
- SheelaNaGig.org - イギリスのシーラ・ナ・ギグの紹介
- Ireland's Sheela Na Gigs - アイルランドのシーラ・ナ・ギグの紹介
- Hortusdeliciarum - フランスのシーラ・ナ・ギグの紹介