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シロカモメ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シロカモメ
シロカモメ。撮影地:北海道
保全状況評価
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: チドリ目 Charadriiformes
: カモメ科 Laridae
: カモメ属 Larus
: シロカモメ L. hyperboreus
学名
Larus hyperboreus Gunnerus, 1767
和名
シロカモメ
英名
Glaucous Gull
Larus hyperboreus

シロカモメ(白鴎、白鷗、学名:Larus hyperboreus)は、チドリ目カモメ科に分類される鳥類の一種である。


分布

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ユーラシア大陸北アメリカの北極圏やグリーンランドアイスランドで繁殖する。冬季は、やや南下して越冬する。

日本へは冬鳥として渡来する。北海道東北地方では普通種だが、関東以西では稀である。北海道では越夏する個体もいる。

形態

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全長約71cm。翼開長約160cm。セグロカモメより大きい、大型のカモメ類である。4年で成鳥羽になる。成鳥夏羽は頭部から体の下面は白く、背中や翼の上面は淡い青灰色。冬羽では頭部から胸に褐色斑がある。嘴は黄色で、下嘴先端に赤い斑がある。足はピンク色。雌雄同色である。

幼鳥は全身が淡い褐色で、成長するにつれて体が白色化していく。また、背や肩羽に青灰色の部分が混じりだす。

生態

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繁殖期は、海岸付近や、河口、やや内陸に入った場所にある淡水湖などに生息する。あまり内陸深くに入らない。非繁殖期は海岸や港湾で見られるが、外洋に出て行くことはあまりない。繁殖期、非繁殖期とも群れで生活していることが多いが、日本への渡来は単独または小群で、他のカモメ類と混群を作っていることが多い。

食性は動物食で、魚類、甲殻類、海鳥の雛のほか、海獣の死骸なども食べる。

繁殖形態は卵生。砂地や海岸の岩の上、草地などに枯れ草や海藻を敷いて営巣する。繁殖時はコロニーを形成することが多い。繁殖期は5-7月で、2-3卵(稀に4卵)を産む。抱卵や育雛は雌雄共同で行う。

鳴き声は、ミャオーまたはクワー。

類似種と識別点

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体が大きく全身が他のカモメ類と比べて白いことから、多種の識別は比較的容易である。アイスランドカモメが比較的似ているが、本種の方が体が大きく嘴や足、頸が長い。

画像

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左がシロカモメ、下がオオカモメ、上がニシセグロカモメ

参考文献

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  • 桐原政志 『日本の鳥550 水辺の鳥』、文一総合出版、2000年
  • 真木広造、大西敏一 『日本の野鳥590』、平凡社、2000年
  • マイケル・ウォルターズ著、山岸哲監修、『世界「鳥の卵」図鑑』、新樹社、2006年、111頁

関連項目

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