シルベスターの行列式恒等式
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シルベスターの行列式恒等式(ーのぎょうれつしきこうとうしき、Sylvester's determinant identity)は、特定の種類の行列式を評価するのに役立つ恒等式である。
この恒等式は、1851年に証明なしにこの恒等式を述べたジェームズ・ジョセフ・シルベスターにちなんで名付けられた[1]。
解説
[編集]n行n列の行列が与えられた場合、はその行列式を表し、次のようにペアを選択する。
m要素の順序付き部分集合(ただし、m ≤ n)の( n − m )行( n − m )列の部分行列を表す。行を削除することで得られ、補助m行m列行列を定義するその要素は、次の行列式に等しい
このとき、、のm−1個の要素の部分集合を表す。そしてと要素を削除することによって得られるのがとである。
このとき、シルベスターの行列式の恒等式は次のように示される (Sylvester, 1851)。
m = 2の場合、これはDesnanot-Jacobi 恒等式 (Jacobi、1851) となる。
脚注
[編集]- ^ Sylvester, James Joseph (1851). “On the relation between the minor determinants of linearly equivalent quadratic functions”. Philosophical Magazine 1: 295–305.
Cited in Akritas, A. G.; Akritas, E. K.; Malaschonok, G. I. (1996). “Various proofs of Sylvester's (determinant) identity”. Mathematics and Computers in Simulation 42 (4–6): 585. doi:10.1016/S0378-4754(96)00035-3.