シルキットMTB・デ・ファヴェーラ
概要 | |
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開催地域 | ブラジル・リオデジャネイロ市 ファヴェーラ |
地域名 | ポルトガル語: Circuito MTB de Favelas |
分野 | マウンテンバイクレース |
カテゴリー | 女子、12歳以下キッズ、など7階級。 |
責任者 | チャゴ・ゴメス[1](Thiago Gomes[2]) |
歴史 | |
初回開催年 | 2011年 |
開催回数 | 年8回 |
シルキットMTB・デ・ファヴェーラ (ポルトガル語: Circuito MTB de Favelas) は、ブラジルのマウンテンバイクレースである。リオデジャネイロ市のファヴェーラ地域(スラム街)に設けられた周回コースをマウンテンバイクで走りタイムを競う。[1]
概要
[編集]コース設定は、一般道路だけではなく未舗装路や階段続くの山道や、丘の急傾斜に張り付くように家屋が建ち並ぶファヴェーラの入り組んだ狭い路地を含めた場所にコースが設定される。 走行距離は約2キロメートルほどで、女子部門、12歳以下のキッズ部門、など7階級のカテゴリーに分かれて競われる。大会はリオデジャネイ市内6か所を年間8回にわたって開催される。優勝賞金は1万レアルである。[1] スポーツ振興活動によって人々に感動を与えるだけではなく、集客による経済効果もあり地域活性化にも一役買っている[3]。
来歴
[編集]大会主催者の代表であるチャゴ・ゴメスの発案によって計画されたが、コース設定のファヴェーラ地域では麻薬組織の抗争事件が頻発するなど治安に問題があった。リオデジャネイロが2014 FIFAワールドカップおよび2016年のリオデジャネイロオリンピック開催地に決定してからは、リオデジャネイロ州によって武装警察、治安維持部隊 (葡: Unidade de Polícia Pacificadora ) を投入した犯罪組織の掃討作戦を展開させたり[4][5]、ファヴェーラ地域に交番を設置する[6]など今まで以上に治安改善に努め、リオデジャネイロでスポーツ大会が開催できる環境が整うようになった。 そして、2011年にシルキットMTB・デ・ファヴェーラの初大会が開催された。 初大会においては、犬猫がコースに寝そべっていたり、酔っ払いや子供がコースに飛び出すなど、事故になる危険性もあったが、地元住民70人を雇い入れ自転車が近づくとホイッスルを鳴らして注意を呼びかけるなどコース確保に勤めている。 後援企業も出現し、リオデジャネイロ市内6か所を年間8回にわたって開催されるレースへと発展した。[1]
後援
[編集]大手電話会社の「オイ」が年間90万レアルを大会に提供している。[1]
出典
[編集]- 柴田正宏 (2013年8月22日). “リオの治安改善 自転車レースで”. 朝日新聞(夕刊): p. 9
- Bruna Cerdeira (2013年10月3日). “Circuito Mountain Bike de Favelas leva 72 pilotos de todo Brasil ao Pavão-Pavãozinho”. Unidade de Polícia Pacificadora. 2014年9月6日閲覧。
外部リンク
[編集]- Circuito MTB de Favelas (Circuito-MTB-de-Favelas) - Facebook
- Circuito MTB de Favelas | Blog - Blogspot
- pedal.com.br
脚注
[編集]- ^ a b c d e 柴田正宏 2013.
- ^ “Pavão-Pavãozinho recebe campeonato de mountain bike”. O Globo. (2013年3月9日) 2013年8月25日閲覧。[リンク切れ]
- ^ Bruna Cerdeira 2013.
- ^ “ブラジル、リオのスラム制圧戦に兵士800人投入”. WSJ. (2010年11月29日) 2013年8月26日閲覧。
- ^ “スラム掃討「まるで戦場」 ブラジル・リオ W杯・五輪控え治安改善躍起”. SANKEI EXPRESS (サンケイ・デジタル). (2012年10月16日) 2013年8月23日閲覧。
- ^ 名波正晴 (2009年11月24日). “「リオ五輪のお膳立てに」=日本の交番を技術指導”. 日経新聞. サンパウロ共同通信 2013年8月25日閲覧。