シャウムブルク宮殿
シャウムブルク宮殿(ドイツ語:Palais Schaumburg)は、西ドイツの首都であったドイツ連邦共和国ノルトライン=ヴェストファーレン州ボンにある新古典主義建築の建物である。1949年-1976年まで、ドイツ首相の主要官邸であり、連邦首相府である。2001年以降、第二首相官邸、第二連邦首相府として扱われている。
名称
[編集]ドイツ語では、Haus des Bundeskanzlers (連邦首相の家)とも呼ばれる。シャウムブルクは、この宮殿を所有したシャウムブルク=リッペ侯国の元王族シャウムブルク=リッペ家に由来する。
歴史
[編集]1858年-1860年の間に、布製造業者 Aloys Knops が後期新古典主義建築の夏の離宮として建設。1860年に ニューヨーク市から来たアメリカ人布製造業者 Wilhelm Loeschigk の手に渡り、Villa Loeschigk と呼び1890年まで住んでいた。
1894年、シャウムブルク=リッペ侯アドルフ1世ゲオルクの子で、ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世の義弟、リッペ侯国摂政アドルフ王子が購入して、拡張工事が行われた[1]。1939年1月31日、軍がリッペ家のエルンスト・ヴォルラートから購入した。
第二次世界大戦後、西ドイツの初代連邦首相コンラート・アデナウアーが1949年11月に首相府とするまえはベルギー軍のスタッフが使用した。その二か月後、元フランス首相ロベール・シューマンをゲストとして迎えた。1950年、首相府として使えるよう再建された[2]。その後手狭になったので、何度も拡張工事が行われた。
1976年、首相府を手狭な宮殿から連邦首相府 (ボン)に移したが、いくつかの部門は宮殿側に残された。1986年に、環境・自然保護・原子炉安全大臣の家となった。1990年(ドイツ再統一)後、5人の連邦特命大臣は特別任務のため事務所を置いた。
その後も、さまざまな条約の調印の際に使用されたり、公務の場として活用された。首相府がベルリンへ移転した2001年以降、第二連邦首相府・官邸として使用されている。
植樹
[編集]首相が就任を記念して、恒例として植樹を行っている。
脚注
[編集]関連項目
[編集]- ドイツ連邦共和国歴史館 - 工事などの見学できない事情が無ければ、シャウムブルク宮殿などの見学ツアーを行っている。
- ビュッケブルク城(ビュッケブルク宮殿) - シャウムブルク=リッペ家の居城。北海道帯広市の既に閉園したグリュック王国で完全再現されていた。
外部リンク
[編集]- ドイツ連邦共和国歴史館によるオンライン、パノラマツアー
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